蕎麦 Ⅷ【中】加工食品品質表示基準により、蕎麦粉が
蕎麦粉の種類による分類[
「さらしなそば」(2016年2月22日撮影)
- 更科蕎麦(さらしなそば)
- ソバの実を挽くと中心から挽かれて出てくることから、後から出てくる粉に比べて、最初に出てくる一番粉が白く上品な香りを持つ。一番粉を使用した蕎麦が「更科蕎麦」である。東京などでよく食べられる。粘りがなく、つなぎをよく使う。
- 田舎蕎麦(いなかそば)
- 蕎麦殻を挽き込んだ、黒っぽい蕎麦粉により製造された蕎麦。蕎麦の香りが強く、あまりつゆをつけずに食べる。長野県や愛知県、近畿、山村でよく食べられる。つなぎに山芋などを使う。
- 藪系の蕎麦
- 抜き実の挽きぐるみ、つまり緑色の甘皮部分を挽き込んだ鶯色の蕎麦。種皮の緑色が鮮やかな「藪」系の蕎麦はその香りが高い。
蕎麦粉の「産地」(日本国内・世界)による分類
信州開田高原産・北海道産・北米産・中国産など、蕎麦粉の産地・地方・国の違い等で区分。
ソバ品種による分類
蕎麦粉の原料はソバ(学名:Fagopyrum esculentum)が通常であるが、2000年代以降は健康ブームで注目されているダッタンソバ(学名:Fagopyrum tataricum)が用いられることもある。
麺の状態による分類
- 生麺(なまめん)・生そば(なまそば)
- そばを切った後に、打ち粉をまぶした状態で、紙包みやポリ袋、プラスチック容器などに入れて売られる。後述の生蕎麦(きそば)とは異なる。
- ゆで麺・ゆでそば
- 生麺を茹でて、食べられる状態にし、ポリ袋に入れて売られる。ネギ、わさびなどの薬味やつゆやだしと共にプラスチック容器に入れて売られる場合もある。天婦羅や油揚げを添付したものもある。
- 乾麺(かんめん)・乾そば
- そばを風で乾かして、一定の長さの棒状に切り揃え、包装して売られる。
- 冷凍麺・冷凍そば
- 長期保存が利くように冷凍されている麺。茹でる時間も短時間で済む。業務用での流通が多い。また最近では1人前などの分量でスーパーマーケットやコンビニエンスストアで売られており、つゆ・だしとセットにしたものもある。
- インスタント麺・インスタントそば
- カップ麺・カップそば・インスタント袋そばなどがある。
- 油で揚げて熱湯で戻るように加工されている油揚げ麺[38]と、加熱後油で揚げず熱風乾燥させたノンフライ麺[39]がある。麺の表面に味をつけているものもある[38]。