景気循環 Ⅵ【中半】景気循環の影響 景気の表現の仕方  

 

内閣府による定義

日本の場合、景気の判断および景気循環(景気基準日付)の判定は、内閣府が発表している景気動向指数・景気合成指数(DI・CI)を用いて景気の局面を判断するのが一般的である。景気動向指数には、先行(景気に先行して動く指標)、一致(景気に一致して動く指標)、遅行(景気より遅れて動く指標)の3系列が存在する。

内閣府が発表している日本の景気循環は2局面分割であり、山、谷の時期(景気基準日付)は山や谷を過ぎてからかなりの時間が経過しないと確定しない。このため現時点で景気が拡張(拡大)局面にあるのか後退局面にあるのかという政府の公式判断は、内閣府が月例経済報告等に関する関係閣僚会議に報告している、月例経済報告による。

景気動向指数は、1950年に、G・H・ムーアによって作成されているため、それ以前の記録はなく、日本においていつから統計をとっていたかは明らかにしていない[9][10]。そのため、第一循環の谷は決まっていない[11][12]

内閣府による景気基準日付
循環
(全期間)
拡張期間 後退期間
第1循環
(xか月)
なし xか月 1951年(昭和26年)6月 4か月 1951年(昭和26年)10月
第2循環
(37か月)
1951年(昭和26年)10月 27か月 1954年(昭和29年)1月 10か月 1954年(昭和29年)11月
第3循環
(43か月)
1954年(昭和29年)11月 31か月 1957年(昭和32年)6月 12か月 1958年(昭和33年)6月
第4循環
(52か月)
1958年(昭和33年)6月 42か月 1961年(昭和36年)12月 10か月 1962年(昭和37年)10月
第5循環
(36か月)
1962年(昭和37年)10月 24か月 1964年(昭和39年)10月 12か月 1965年(昭和40年)10月
第6循環
(74か月)
1965年(昭和40年)10月 57か月 1970年(昭和45年)7月 17か月 1971年(昭和46年)12月
第7循環
(39か月)
1971年(昭和46年)12月 23か月 1973年(昭和48年)11月 16か月 1975年(昭和50年)3月
第8循環
(31か月)
1975年(昭和50年)3月 22か月 1977年(昭和52年)1月 9か月 1977年(昭和52年)10月
第9循環
(64か月)
1977年(昭和52年)10月 28か月 1980年(昭和55年)2月 36か月 1983年(昭和58年)2月
第10循環
(45か月)
1983年(昭和58年)2月 28か月 1985年(昭和60年)6月 17か月 1986年(昭和61年)11月
第11循環
(83か月)
1986年(昭和61年)11月 51か月 1991年(平成3年)2月 32か月 1993年(平成5年)10月
第12循環
(63か月)
1993年(平成5年)10月 43か月 1997年(平成9年)5月 20か月 1999年(平成11年)1月
第13循環
(36か月)
1999年(平成11年)1月 22か月 2000年(平成12年)11月 14か月 2002年(平成14年)1月
第14循環
(86か月)
2002年(平成14年)1月 73か月 2008年(平成20年)2月 13か月 2009年(平成21年)3月
第15循環
(44か月)
2009年(平成21年)3月 36か月 2012年(平成24年)3月 8か月 2012年(平成24年)11月
出典
  1. (参考)内閣府 景気基準日付