糖尿病 Ⅳ【左半】妊娠糖尿病 余命への影響 糖尿病合併症 …
検査
詳細は「糖尿病の検査」を参照
糖尿病の診断や治療効果判定のためには血液検査のほかに様々な検査を行う。また慢性期合併症の治療目的で行われることもある。
イノシトール(myo-イノシトール)はグルコースと類似の構造を持つ糖アルコールであり、ホスファチジルイノシトールを加水分解することで得られるインスリンメッセンジャーである。[25]イノシトールは、通常糸球体より排泄され、尿細管で再吸収されるが、高血糖状態においては、グルコースと競合するため、再吸収されず尿中排泄量が増加する。その結果、体内のイノシトール量が低下し、ポリオール代謝異常によって、神経症の成因となる[26]。
診断
詳細は「糖尿病の診断」を参照
日本では、日本糖尿病学会が2010年7月より新しい診断基準を施行した。(従来の診断基準は1999年に施行されたもの)
新基準では、血糖値だけでなくヘモグロビンA1c(HbA1c)の基準も設けられた。
血糖値(空腹時血糖値、経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)の2時間後血糖値、随時血糖値)及びHbA1cの検査結果で判定を行う。
空腹時血糖(mg/dl) | 75gOGTT2時間後血糖(mg/dl) | 随時血糖値(mg/dl) | HbA1c(%) | |
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糖尿病型 | 126以上 | 200以上 | 200以上 | 6.5%以上(JDS値では6.1%以上) |
- 一回目の判定で糖尿病と診断されるケース
- 血糖値とHbA1cがともに糖尿病型だった場合
- 血糖値のみが糖尿病型であり、口渇や多飲、多尿など糖尿病の典型症状や糖尿病性網膜症がみられる場合
- 二回目の判定で糖尿病と診断されるケース
- 一回目では血糖値のみが糖尿病型。二回目で血糖値、HbA1cのいずれか(若しくは両方)が糖尿病型だった場合
- 一回目ではHbA1cのみが糖尿病型。二回目で血糖値が糖尿病型だった場合
血糖値、HbA1cのいずれかが糖尿病型だったにもかかわらず、上記以外ケースで糖尿病と診断にいたらなかった場合は「糖尿病疑い」とされる。糖尿病疑いの人は3〜6か月以内の再検査が推奨され、その時点で再度判定することになる。
治療