新明解国語辞典、それはエキセントリックディクショナリー | 中小企業の経営参謀「税理士星川」の戦略、税制、法務、海外展開のお役立ちブログ

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お手持ちの国語辞典、どこの出版社のものか意識したことは
ありますか?本
中学生で始めて英和の辞書を買うときには、色付きで読みやすいもの
用例が多いもの等、いくつか手にとって読み比べて選んだ記憶があります。
しかし、国語辞典というと昔から家にあるもの、またその改訂版、
という流れで購入していませんか。

関心のある方々には有名な話らしいのですが、
実は、『新明解国語辞典by三省堂』は風変わり、まさにエキセントリックな
辞書なのです。たまたま我が家にあった国語辞典が『新明解』。
私は大好きです。

本屋大賞に輝き、売れに売れている三浦しをんさんの『舟を編む』。
手にとられた方も多いかと思います。
ある出版社の辞書編集部を舞台にした作品で、一つの辞書を作り上げる
長年の過程、編纂に関わる人々の情熱、人間模様を描きます。
辞書編纂の緻密な仕事、日本語の奥深さ、知らなかった世界を垣間見ることが
でき大いに感動しました。
女性誌に連載されていたということで、少女マンガ的要素もありますが、
そのあたりは、まぁまぁf^_^;という感想。

実は、この『舟を編む』の中で『新明解』が登場し興味をもったわけです。
例えば、「右」の意味を調べてみます。
広辞苑によると・・・「南を向いた時、西に当たる方」
大辞林によると・・・「空間を二分したときの一方の側。その人が北に
           向いていれば、東に当たる側」
『新明解』によると…「アナログ時計の文字盤に向かった時に、一時から五時まで
           の表示の有る側」時計
あ~そういう風に説明するのか。『新明解』からは斬新な感触を受けます。

面白いのは、「恋」の意味。
広辞苑・・・「一緒に生活できない人や亡くなった人に強くひかれて、
       切なく思うこと。」
大辞林・・・「特定の異性に強く惹かれ、会いたい、ひとりじめにしたい、
       一緒になりたいと思う気持ち。」
『新明解』…「特定の異性に深い愛情を抱き、その存在を身近に感じられる
       ときは、他のすべてを犠牲にしても惜しくないほどの満足感
       ・充足感に酔って心が昂揚する一方、破局を恐れての不安と
       焦躁に駆られる心的状態。」ラブラブ!えっ
『新明解』よ、実にドラマチックじゃないですか。
そこまでいかないと「恋」ではないのですね。

『新明解』は、「辞書を読む」そんな面白さを教えてくれます。