禅タロット小アルカナ考察:虹の3・GUIDANCE | 穂積の覚書

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どうも! まあさんち のTHE MASTERのあだ名はヒゲとかかな! と思ったら全然違った、ネーミングセンスのない方、穂積です!

……うちの子たちにあだ名はつけないほうがいいことがよく解った。

いやそんなこんなもひっくるめて仲良くなるということなのか。

でもヒゲって。

THE MASTERは私一番好きなのに、ヒゲって。



虹の3・GUIDANCE(ガイダンス)です。



穂積の覚書-気まぐれ屋本舗-71


天使が飛んでいます。天使でもないのかな。ちょっとハルピュイア っぽくも見える。いや、違うな! ニケか! サモトラケのニケ だな! 女神じゃねぇか。ブックレットには天使って書いてあるけど。

その後ろで目を逸らしている女性が一人。


実は虹の3番は、ウェイト版ペンタクルの3とあんまり意味が合わない感じがしてる。

相当深く入り込まないと……というか、分かりやすく言うとぶっちゃけこじつけないとパッと見に意味が合わない。

ま、合わなくてもいいんだけど……。他のカードが合ってるだけに、合わないことが不思議なんだよね。


ウェイトのペンタクル3番は、技術、芸術、学ぶこと。逆位置で未完成、停滞、抵抗。

禅タロットのこのニケの像を見ると、芸術は辛うじて繋がる。


ペンタクル3番の絵で、三人の人間が話し合って教会の建築、あるいは寺院の修復をしているようにも見える。

指導、助言、援助ということで、題名のガイダンスには繋がる。


とか考えていくと、読めるような読めないような……。

背後の女の人は、ニケに手を差しのべてるから、連れてってもらってる感じはするよね。でも顔は明後日の方角を向いている。そして暗い。ニケをあまり信じていないみたいだ。


芸術家。創造者。職人。の辺りの人は、自分の中に、美学とか信念「と呼ばれる」ものを持っていると私は思っている。「と呼ばれる」というのは、その人の中で多分それは美学とか信念と名づけられるものではないから。他人から見たらそれが一番近いんだがな。

その……美学(仮)とでもしとくか。美学(仮)は時に凄まじく頑なで応用が利かなくて一つのことしか考えられない。かと思うと非常に貪欲で思いもかけないところから何かを引っぱりだしてくる。余人の及ばない世界で柔軟に遊んで、いざこちら側相手に表現しようと思うと死に物狂いでもがいて、そのくせ何かに導かれるみたいに自分自身の理解を超えたものまで造りあげる。

「なんで?」って聞かれたら、「さあ?」って返す。意味はあまり必要ない。


こういう人たちは、形は違えどこのニケのような存在がそこに棲んでいるような気がする。

勝利の象徴。女神アテナの化身。暗い現実を見ながら目映い光の方角へ引き摺られていく。それならそれで抗わなきゃいいのに、現実世界ってのはそうもいかなくて、金や安全や心の安定がなければ生きていけない。

あまり眩い方へ行くと、それらが失われるのではないかと思う。

そういう恐怖と、あまりにも魅力的な美学(仮)の力との葛藤。



生命の樹、セフィロトが対応する3はビナー(理解)。根源的力(ケテル・1)が方向性を持ち(コクマー・2)、そのエネルギーが初めて形になる段階。

改めて形成物を見直す。


あれだ。提出するレポート(企画)の初稿が出来上がって、これでいいような、穴だらけなような、でもここまで出来上がったのをやり直すの嫌だな穴は見なかったことにしようかな、でも多分突っ返されるだろうな分かってるんだ……でも……、というあの葛藤?


他人事なら「やり直せば?」って言えるけど、自分のことだと「簡単に言うなよぉぉぉ!」ってなる奴。



そういう感じの、理想はあるんだけど現実はついていかない、亀の歩みの前進。

美学(仮)ゆえの停滞。


ってな感じがします。

ニケと女性は別々に見えるけど、本当は一つの存在なのかも知れないね。