禅タロット小アルカナ考察:虹のA・MATURITY | 穂積の覚書

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本日から虹のスート。

ウェイト版で言う金貨(ペンタクル・コイン)のカードです。


虹のA・MATURITY(円熟)。



穂積の覚書-気まぐれ屋本舗-79


花模様の人物が居ます。その手前に描かれている円は、尾を呑みこむ蛇、ウロボロス。何気に虹色。その内側に八角形(オクタゴン)。背後は枯れ木かな。

花は潜在能力の完全な発達、広がりの象徴。八角形は再生、再誕生の数の象徴。

ウロボロスは、巻末のシンボルの意味には載ってない。蛇(スネーク)というよりは、他の意味と見る方が自然だろうなあ。昔からあるシンボルだからな。


で、ウロボロス。最近ではタイガー&バニー(アニメ)で見かけた。ヒーローではワイルドタイガーとスカイハイが好きです。関係ない。そしてそんなにコアなファンでもないのでツッコまないで。このネタ分かるよ! って握手なら歓迎する! そして歓迎する!


ええと、ウロボロス。蛇自体に、脱皮を繰り返すとして死と再生、不老不死の象徴としての意味がある。その蛇が自分の尾をくわえることによって、「始まりも終わりもない」または「全一性」の象徴となる。

(参考:Wikipediaウロボロス )。

Wikipediaのページの中には「永劫回帰」の言葉もあるから、これは雲の10のニーチェ繋がりなんだろうな。

ついでに永劫回帰のページも覗いてみたが、難解すぎるよニーチェさん……。そりゃ超訳も出るよ。



禅タロットに於いての虹は体を、ウェイト版に於いての金貨は物質・金銭を表します。

四大に於いては地。トランプのダイヤ。

熱意・本能である火。好悪・感情である水。理論・理性である雲(風)。とすると、この3つはほぼ「自分の中」ですね。

対して物質・体である虹(地)はもっとがっちりとしたもの、形のない前者3つを現実世界に繋げるもの。

五感とか、体感覚とか、しっかり見えて触れられるもの。

精神って一瞬で成長したり、長い時間かけても変えられなかったりするけど、体って蓄積されたものと時間がすごく如実に表れるよね。体の傷や病気はちゃんと段階を踏んで治る。子どもの体も年々時間をかけて成長する。

そういう、地に足が着いた、着実な感じ。


ちなみに、禅タロットではなんで虹なのか?

雲が雨(水)を降らせて、それを火(太陽)が照らしたら。

そういう、理由のある、3者を繋ぐ、もしくはその積み重ねの結果である。

そういうスートなんだろうな、と私は理解してます。



火、水、雲と同様、Aはそのスートの純粋なパワー。

花が潜在能力の象徴であることを考えて、この人物には「基礎が出来ている」って感じがします。

目標を達成した、成し遂げた、というのではなく、その能力がある。この花を内側に留めておくも、外側に分け与えていくのも、まだ決まっていない。

併せて虹色のウロボロス、再生のオクタゴン。「永遠の春」って感じかな。満たされるという感覚がどういうものか、自分のエネルギーの源が何か、そういうものがちゃんと分かってて、コントロールできて、守ることが出来て、外の世界がどうあろうと安定していることが出来る。

それは水の9のような一瞬の幸運ではなく、火から始めて、水を感じて、雲を経て獲得したものなんだろうな。

元から持ってる才能ではなく、与えられた幸運ではなく、自分の力で獲得した力。



こういうものを使って、虹のスートの旅が始まります。