本日はお日柄も良く1 | 恋愛小説 くもりのちはれ

真一&くるみ~


トントン拍子に事は進む・・・って言うのは、喜ばしき事なはずなのに、気がつけば


トントン拍子に事は進まされ、後戻りも訂正も出来ない状況になっている。


それは、もう完璧な程・・・うまく嵌められ、フリをするだけのはずが・・・今では


『フリ?ってなんの事』って感じの近藤先生・・・それはもう巧妙な罠。


お互いの両親に挨拶を済ませ、完全に止められなくなってしまった結婚までの


カウントダウン。


でも、私・・・本当はいくらでも抵抗する機会は与えられていたはずなのに・・・


それをしなかった。


その理由は・・・


近藤先生には、まだ言えないでいるけど・・・嘘が、真実になってしまったから。


実は私、あの後から・・・生理が来ない。


そりゃあ、自分でも信じられなくて、妊娠検査薬も買ってきたけど、怖くて不安で


まだ使えないでいる。


でも今までの私、遅れたことなど一度も無かったし、毎日どうしてこんなに眠いの


って程の睡魔と気だるさ・・・コレってやっぱり妊娠初期の兆候みたい。


嘘が嘘でなくなったのだから、近藤先生に正直に話せば済むのかもしれない・・・


けど、言えないのは・・・


愛の無い二人の間に生まれてくる子供って幸せになれるの?って疑問。


正直言うと、愛が無いのは近藤先生のほうであって、私の中には少しずつだけど


好きだって感情が現れて、今では恋ってモノに進化してるんだけど・・・


でも私だけでは恋愛は成立しないから・・・とは言っても、中絶なんてできないし・・・


差し迫る結納の日までに、解決しなきゃいけないって解ってるのに。


『くるみちゃん、今日ももしかしてご機嫌ななめっすか?』


からかうように笑う近藤先生に、


「採点中なので、邪魔しないで下さい。」


悪態つくしかできない私は、このところの曇り続きの天候に似て、


どんよりと心晴れることが無い。


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