面白い数学の話6 | シフル・ド・ノストラダムス

シフル・ド・ノストラダムス

ノストラダムスの暗号解読

log2=1-(1/2)+(1/3)-(1/4)+(1/5)-・・・・・を利用して、全ての数は等しいというパラドックスを作る。

(因みにlog2=0.693・・・・だが、全く関係なく中学生にも読める。)


log2=1-(1/2)+(1/3)-(1/4)+(1/5)-(1/6)+(1/7)-(1/8)+(1/9)-(1/10)+(1/11)-(1/12)+(1/13)-・・・・

この順番を入れ換えると、

log2=1-(1/2)-(1/4)+(1/3)-(1/6)-(1/8)+(1/5)-(1/10)-(1/12)+(1/7)-(1/14)・・・・

   =(1/2)-(1/4)+(1/6)-(1/8)+(1/10)-(1/12)+(1/14)・・・・

   =(1/2)・(1-(1/2)+(1/3)-(1/4)+(1/5)-(1/6)+(1/7)・・・・)

   =(1/2)・log2

∴log2=(1/2)・log2 両辺をlog2で割ると、1=1/2 ∴2=1 ∴1=0

この両辺に全ての数をかけると、全ての数は0に等しい。よって、全ての数は等しい。Q.E.D.


どこに問題があるかと言えば、左辺の無限大と右辺の無限大の発散速度が2倍違うのに同一視するからである。因みに、この数列の和は大学数学で習う条件収束級数というもので、「条件収束級数は項の順序を適当に変えることによって、任意の値に収束させることも、また±∞に発散させることもできることが知られている。」(理工科系一般教育 微分・積分教科書)共立出版株式会社P.154から抜粋

これは、リーマンの定理;条件収束級数は順序を入れ換える事によって、好きな数に収束させる事ができる。というもので、ある本(何という本か忘れた)では例として、log2=1-(1/2)+(1/3)-(1/4)+(1/5)-・・・・・の順序を入れ換えて√2に収束させていたが、自分に言わせればこれはトリックである。その理由は順序を入れ換える事によってある数(不要な数)を無限の彼方に後回しにするが、無限には終わりが無いので、ある数は結局計算しないことになる。全部計算すれば必ずlog2になる。(ある数を適当に変えれば任意の数に収束させられる。また、近似の精度の度合によって不要なものはどんどん細かくなるので後ろの方の分数となる。)


参考資料

http://www.a.phys.nagoya-u.ac.jp/~teppei/study/mc_seminar/5-4_8.pdf#search='