先週末にあった夜話の茶事。
本や話には聞いても実際に席に入る機会など何年に一回あるかないか。
茶事を請け負うほどの仕事もまだまだできませんから、
先生のところで夜話の道具を見れる機会がもらえたのは運がいいですね。
客として入ったら道具や軸をパシャパシャできないんですが、
今回は特別に向附けをお手伝いさせていただきまして、準備中に道具を見せていただきました。
花は夜話には無いとの事。
膳燭(ぜんしょく)。懐石中の明かり。
明かりは露地、待合、すべにおいて手燭の蝋燭明かり。
茶室は呼び方はなんだったかこれまた渋い明かりの道具が。画像は下に。
ああ、席に入ってみたかった。
残念ながら、土日の夜は茶事には出られません。
夜話には銅鑼では無くてこの手つき鐘。
その横には備前の水差し。
なんとも土の色合いが渋い。
茶室には永楽保全の書いた金棒の軸。
300年ほども昔の、焼き物の永楽家初代が書いた珍しい軸。
茶室の明かりはこれ。
炉縁は栗。
照明をぐっと抑えると幽玄の世界が広がります。
夜のしじまにゆらめくわずかな光では、きっと料理の色もわずかにしか捉えられない。
となると、料理や茶を味わうときに香りや音に対する感受性は高くなって、
蛍光灯の明かりの下では得られない刺激となるのでしょう。
家の晩御飯も蝋燭の明かりで食べてみてはどうだろうか。
おもしろいかも。