2006-12-13 22:52:43

犯罪不安社会 本日発売 編集後記のようなもの

テーマ:ブログ

 浜井浩一氏、芹沢一也氏共著犯罪不安社会 が本日発売になりました。


犯罪不安社会

 この本は今世の中に流布している「治安悪化」をはじめとした、犯罪がらみの「常識」を根拠をもってほぼ全面否定。

 さらに、マスコミや90年代の論者に対する実証的な批判でもあります。

 このたびのエントリーでは、僭越ながら、編集後記のようなものを書かせていただければと思います。


**

 浜井先生の論考をはじめて読んだのは、二〇〇六年の冬、正月明けで世の中がまだ日常に戻りきっていない国会図書館の新館です。
 以前、ある知り合いから、同じ問題意識に基づいていると思うからと勧められていた浜井浩一教授の論文を探して読んだのです。ちょうど芹沢一也先生の「ホラーハウス社会」の校了明けの週でした。
 それは「日本の治安悪化神話はいかに作られたか――治安悪化の実態と背景要因(モラル・パニックを超えて)」(二〇〇四年)と「過剰収容の本当の意味」(二〇〇二年)という二つの論文でした。
 二〇〇四年のその論文に書かれていたことは、芹沢先生とまったく同じ分析でした。
 すべての統計が、いまだ日本は先進国でもっとも安全な国であることを示しているのに、なぜ、治安が悪化したと思い込みが、すなわち「治安悪化神話」がこれほど広まっているのかという問いとその答えがとても説得力をもって書かれていました。
  「治安悪化神話」を作り出した「マスコミの報道量」や「論調の変化」。

 そしてとりわけ「論調の変化」をもたらしたメディアや刑事政策の中での「犯罪被害者の発見」という分析は芹沢先生の分析と軌を一にするものでした。

 私はアカデミックといえば前田雅英氏や小宮信夫氏のようにむしろ治安悪化言説に加担しているというイメージを抱いていたこともあり、あまりにも興奮して国会図書館の近くのマクドナルドがら、芹沢先生に一生懸命、携帯でメールを打ったことを覚えています。
 一方の「過剰収容の本当の意味」という論文は、増えつづける刑務所人口がどういった背景で増えているのかを実証した論文でした。これは本当に知らないことばかりが書かれていました。いえ、「知らない」だけではなく、なんとなく思っていた「常識」とはまったく逆の話でした。報道に出てくる刑務所の過剰収容の背景は、あたかも凶悪犯罪や凶悪犯が増えて、刑務所がいっぱいになっているかのごとくですが、実際はまったく違う。精神障害者や高齢者や仕事を失った外国人など、刑務所は社会的に「弱者」と呼ばれている人々であふれかえっているという事実でした。
 その後、浜井先生は「法学セミナー」誌上で連載をしていた「
刑務所の風景―社会を見つめる刑務所モノグラフ 」でも、高齢となって仕事ができなくなり、初犯(執行猶予期間中)にもかかわらず、さつま揚げ一個の万引きで老人が受刑する姿、福祉の専門家ではないのに、受刑者のリハビリ的な処遇に奔走する刑務官。精神障害による妄想を受刑者が刑務官に力説している姿などを詳しく描いていきます。あまりに悲惨過ぎて、滑稽とも思えてしまう情景を濁すことなく記されている淡々とした文章に、むしろそのような描写は避けるべきではないのかというような感覚、そして「避けたい」という思いを覚えた私こそが変だと気が付くまでにそう時間はかかりませんでした。
 こうして、二つの論文を読んで浜井先生の主張に興味を持ち、ほかの主要論文を読んだあと、感想のお手紙を書いて、芹沢さんの前著「ホラーハウス社会」を同封してお送りしました。

 浜井さんは朝日新聞に掲載された芹沢さんのインタビューをお読みになっていたらしく、「やっと表でも同じようなことをいってくれる人がいるんだなあと思っていたんですよ」と返信をくださいました。そのお手紙からのやりとりが結果的にはこういった本として形になるとは、そのときは思いもしませんでした。
 お手紙を出した時期から、「ホラーハウス社会」の宣伝の意図で、自分のブログを作っていたのですが、あるとき、浜井先生の論文のなかから、自分が驚いた以下のようなデータを抜粋して掲載しました。それは「日本は主要各国のなかで犯罪被害率がほぼ最低といっていいにもかかわらず、量刑意識が世界一高いこと、少年への厳罰意識も世界一高いこと」というものでした。
http://ameblo.jp/hiromiyasuhara/entry-10012353519.html
 そのときの記事はネット上のさまざまなところで紹介をしていただいたようで、1日で3000人もの人にその記事を閲覧していただきました。突然のアクセス数の増加、反応にひとりでちょっと(いやかなり)びっくりした記憶にあります。
 ネット上の言説に対して便所の落書きだとか無責任なヘイトスピークの横行している怖い場というようないわれかたが、既存のマスコミではなされることが多々あります。しかし、自分で実際にブログをやってみて、先の反響の大きかった記事の紹介のされ方などを見て、それははっきりと違うと実感することができました。昔からの犯罪ニュースを集めてデータベースを作ったり、マスコミ、言論人の言説や国会の委員会の議事録など種々こまごましたニュースを拾い集めて、根拠をもった批判検証している人々が存在していました。これにはマスコミ関係者の末席に名を連ねるものとして頭が下がる思いでした。私もふつうの心配症の人間ですので、編集として著者を守ることを考えます。浜井さんや芹沢さんの論考自体、世論の「常識」とはまったく逆のことをいっているという自覚もあります。「本当に読者はわかってくれるだろうか」「浜井先生の統計データは難しくないだろうか」といろいろと心配していたのも確かです。でもそうしたネット上の同じ主張をしてくれた方から応援の言葉をいただいたことが、「よいと思ったものを出す」「事実をきちんと書けば読者はわかってくれる」という、編集者魂というと口はばったい気もしますが、その思いだけで一途に本を作らせてもらった原動力になりました。既存のマスコミはネット上の言説は無責任だと批判しますが、既存のマスコミの言説こそが無責任だと指弾するネット上の彼らの存在が皮肉なことに私を初心に戻してくれたのです。
 例えば、「ホラーハウス」の同時期に出版された「ニートっていうな!」の著者のおひとりである後藤和智さんは同じ問題意識をもってくださるだろうと思い、彼のブログにトラックバックやコメントをたまに送ったり入れさせてもらっていました。浜井先生や芹沢先生の著作をご自身のブログで紹介してくださり、後藤さんのブログ経由で「犯罪統計入門」や「ホラーハウス社会」を購入してくれたり、私のブログに訪れてくださった方も大勢いると思います。
http://kgotoworks.cocolog-nifty.com/youthjournalism/
 本のあとがきはお世話になった方に謝辞を述べるのが恒例になってますが、そういった意味と同じく、ネット上で浜井先生や芹沢先生のエントリーや記事や本を紹介してくださった方に心からお礼をいいたいと思います。


 浜井さんも芹沢さんも、お話をしていると、おふたりとも、そういえばマスコミに出てくる論者たちがあまり言わなくなったなということをたまにおっしゃります。 「正しい」分析で「正しい」施策で、「人にあまり負担がかからないもの」といった言葉です。「正しい」という言葉は「正義」という意味ではありません。分析や検証としての「正しさ」です。
 今多くの論者が「正しい」と自分の分析に自信をもっていえなくなっているのではないでしょうか。言論の推移をただ眺めていくメタな視点に立つことはできても、それはただの引用集になっていないでしょうか。それは「自分が攻撃されては困る」といった自己保身の姿勢だけではないのでしょうか。結果的には「感情で世間が動いているよねー困ったもんだね。民ってばかだねー」と世を憂う、そのへんの居酒屋談義を変わらないことになってはないだろうかと。
 もうそろそろ、私たちはプロとして「正しい現実の解釈合戦」をやっていくべきではないかと思っています。
 浜井先生と先般お打ち合わせしたときに、おっしゃっていた言葉を最後に。
 「安原さん、正直いって、刑務所から受刑者が出所するときに、ここから出すのが悪いかなあ、かわいそうかなあって人、たくさんいますよ」
 そんな社会であるという「現実」に、せめて目を逸らすことなく向き合いたく、この本を届けます。


**

 本日はこの本の芹沢さんのインタビューがありました。

 そして、光文社さんではPOPつくり。

 

 光文社の編集の黒田さん、かなりタイトなスケジュールのなか、影にひなたに配慮や采配をしてくださり、ほんとうにありがとうございました。黒田さんがいなくてはこの本は出せなかったと思います。マスコミのなかにも違和感をもっている人は少なからずいると思います。がんばりましょーね!

 
POP1  インタビュー中の芹沢さん
POP5  光文社の黒田さんと芹沢さん、打ち合わせ中


POP4  著者「手書POP」を緊張しながら書いてる芹沢さん(と茶々入れてる私 笑)


 


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32 ■aldo-ishikawaさま

http://ameblo.jp/aldo-ishikawa/entry-10023055875.html

にゃんこちゃんといっしょに撮っていただいた本の写真に感激しました。かわゆくて。ほかのエントリーも読ませていただきましたがお人柄がわかるようなブログでとってもおもしろかったです。
ブラームス苦行とカントの認識論に笑わせてもらいました。・・・・・困った場合は、「犯罪不安社会」のひとりの芹沢一也さんは思想史家なので、質問などあればぜひぜひ(と勝手に宣伝してますが 笑)。
このブログからリンクしております。

31 ■コメントありがとうございました

毎週週刊誌の取材で事件報道に関わっております者として、非常に興味深い本でした。これからのお仕事にも期待しております。

30 ■DHさま

めちゃくちゃおひさしぶりですねー。DHさんの記事は短絡的です。かなり引用してご説明したはずですか?
 「相互不信社会」と対個人に対する言説批判をいっしょくたにすること自体がまずわかりません。
「犯罪不安社会」は本をぜひお読みいただき建設的な反論ができるのであればやってみてください。私に対する悪感情をぶちまけていただいてもわかる人にはわかります。コメントでおっしゃってるとおり「素直に受け取れない」感情論的ご意見お待ちしております。そういうのを日本語では「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」といいます。
 年末最後にひとこと言っておきたいってかんじなんですね。やれやれ、気が済みましたか?よいお年を。

29 ■無題

「犯罪不安社会」広く読まれればいいと思います。「常識」が正しいとは限りませんから。

ただ、貴方にさしたる根拠もなく、悪意を以って「たちの悪い偽善者」と一方的に「不信」の目を向けられた者としては、「相互不信社会を憂える」的なことを説かれても額面どおりには受け取れないですね。

28 ■にょろ朗さま 心から願うのは

心から願うのは、にょろ朗さまがきっとこの本で全体で「有意義」だと認めてくだ さったことがこの本のいいたいことだと思っています。浜井先生もよくある国家イデオロギー批判はしていません。「警察統計は捏造だー!」みたいなね。おふたりとも「犯罪被害者の発見」を大きなキーポントにしておりますが、犯罪被害者の権利要求を否定しているものでも決してありません。今までの「体感治安」批判の本に、実際「体感治安」が現実に人を排除している 現実まで述べている本はなかったと思います。「監視国家」の文脈とは一線を画しているのではないかと思います。「美しい国」のために(笑)本全体のメッセージを捉えて、ぜひぜひ生産的な議論をしていただければ幸いです。 

27 ■にょろ朗さまへ

「宮台さんはメディアの報道批判はしていますが、ご自身が「ダシにして」、不安を煽って言説を作るマスコミのセオリーどおりの動きをしていました。」「酒鬼薔薇を「ダジにして」もちあげて「聖典」となるだろうといったのは宮台さんですね。」というようなことを『犯罪不安社会』は主張しているわけではまったくありません。二章で行なったの凶悪は犯罪をめぐる言説の変容を記述することでした。宮台真司さんの言説も、そうした問題関心の中で分析しております。もしご批判、ご議論などがございましたら、ぜひわたしのブログまでおいでください。

26 ■にょろ朗さま

 こんばんわ。コメントありがとうございます。上の返信は私が編集やって芹沢さんの議論を読んだ上での考え方なので、気になるようだったら、ご本人のブログでご質問やご意見いれてみたらどうでしょう?
 >同意する部分が大半で多くの人に読まれるべきだと思いましたが
 ありがとうございます。宮崎からの90年代の少年犯罪分野の識者の言説分析をしている本だから、宮台さんを抜くほうが不自然な気もするんですけど、どうなのかしら?類書があったら教えてください。

25 ■元宮台読者より

早速のご返答ありがとうございます

>宮台さんはメディアの報道批判はしていますが、ご自身が「ダシにして」、不安を煽って言説を作るマスコミのセオリーどおりの動きをしていました。

僕は元宮台読者ですが 
当時彼がやってたのはガス抜きが主で
煽ってたようにはとても思えませんでした。

>酒鬼薔薇を「ダジにして」もちあげて「聖典」となるだろうといったのは宮台さんですね

驚愕です。
十年たってそのように採る人が現れるとは当時そのような読み方をする人は小田晋と中川八洋だけで各方面で笑いものにされていたと記憶しています。

宮台本はセカイの酷薄さについてのこれでもかというほどの記述が大半で著作の一節だけを取り出して「うわーこんなこと言ってる」みたいなのってどうなんでしょうか。

同意する部分が大半で多くの人に読まれるべきだと思いましたが
宮台に関する部分だけやけに主観的に思えました。
というのも私の主観ですけどね。

24 ■バルボさま はじめまして。

こんばんわー。
>日曜朝の某番組風にいえば、「あっぱれ」をいくつも貼ってあげたい本でした。
「渇」でなくてホッ!

マスコミも識者批判も「もうちょっと遠慮したほうが・・・・」とふと弱気に自分でもなってしまうほど
容赦ないので、マスコミからは無視されるかもしれないなーと覚悟もしてたりもするので
こうやってネットで感想いただけるのは本当にうれしいです。

ほんとうにありがとうございました。

23 ■にょろ朗さま

こんばんわー。お久しぶりです。
「メディア悪影響論は否定するのに宮台悪影響論はありですか」
これは「安原さんはメディア悪影響論は否定しているし、宮台はそこは展開しているんだから認めてやれよ。でも宮台悪影響論はやっちまうのですか?内ゲバぽくていやかも!残念です」って意味であってますでしょうか?

 まず、メディア報道が犯罪に影響を与えているというのは本書を読んでいただければわかると思いますが、浜井氏、芹沢氏の「犯罪不安社会」でもこのブログでもマスコミの犯罪報道の影響を批判していると思います。つまり私は影響論は否定していませんよ。否定しているのは、インターネットの情報が性犯罪者を作ったり、オタクが犯罪者になるといったような短絡的な解釈です。宮台さんはメディアの報道批判はしていますが、ご自身が「ダシにして」、不安を煽って言説を作るマスコミのセオリーどおりの動きをしていました。芹沢さんは、90年代のそういった識者の言説への態度の「象徴」の一例としてあげていると思います。
 まあ誰がどういっても万引きするような殺人をおかす「脱社会的存在」が沸いて出てきてるか統計的に出してみてよってかんじです。自殺報道の国連の報道基準も最近は言われてきてますが、コピーキャット犯罪も同じ構造で発生します。酒鬼薔薇を「ダジにして」もちあげて「聖典」となるだろうといったのは宮台さんですね。もちあげれば同様の犯罪者を生み出したのは誰かな?という部分も、書いてると思いますので、ぜひもう一度本を読んでいただいて感想いただけるとありがたいです。それは宮台さんだけではないですよね。

 あと余談ですが宮台さんがよくいってた「国連の調査によると厳罰化は軽犯罪と性犯罪にしか効かないのは明らかです!」みたいな話、その国連の調査は実は浜井先生が研究員だったときに行った調査です。「あのデータでああ短絡的に言い切るのは不思議です(大意)」ということを以前おっしゃってました。

22 ■ほんとに読んでもらわねば!

仲さまこんばんわー。本読んでくれてありがとうございます。
>微力ながら私のブログでも後日、紹介させていただくつもりです。
ものすごく楽しみにしております。前コメント欄にも書きましたが「過剰収容の本当の意味」をはじめて読んだときの衝撃を伝えたくて、編集作業をすすめておりました。

仲さまからもいただいた感想「しかも、文章には抑制が効いているのに清々しいというか若々しいというか、浜井さんのこの論文にかける意気込みが伝わってきて……うん、これはすごいです。」を
たくさんの読者の方に抱いてくれるといいな、と。

「無期刑が実質終身刑化している」(別に極悪人だから出せないわけじゃなく)
などは最初の原稿いただいたとき、これも非常に驚きました。

>しかも、新書で!
浜井先生、芹沢先生とも新書で廉価で知らせたいという想いが強かったです。
芹沢さんは、実は決まっている本を置いて、決まってないこの本を最優先して
書いたんですよ。「意気込み」が伝わらないわけがない(笑)
ただ、外国人犯罪を「治安悪化」の根拠とする分析も浜井先生はされていて、その論考も載せたかったので、仲さんのためにそのうち載せようかと思います
(にぎりこぶし!)

21 ■はじめまして

バルボと申します。本読ませてもらいましたよ♪

私がマスコミ報道やそれに動かされるかのような治安対策に抱いていた違和感が
この本では実に見事に文章にまとめられていました。
統計と思想の両面からのアプローチが、いい相乗効果を生んでますよ。
少しでも多くの人に読んでもらいたいと願わずにはいられません。

日曜朝の某番組風にいえば、「あっぱれ」をいくつも貼ってあげたい本でした。

20 ■大魔王宮台

おひさしぶりです

メディア悪影響論は否定するのに
宮台悪影響論はありですか
宮台はメディアを超越した存在ですか

19 ■これはガンガン売れてもらわねば!

安原さま
素晴らしい本を創ってくださり、ありがとうございます!しかも、新書で!
コンパクトな中に重要な情報がバランスよくぎっしりつまっているのがまず嬉しいですし、著者二人のコラボ効果で、ただでさえ説得力のある両氏それぞれの論理的主張が、さらにその説得力を増していて、もうほんとにたくさんの人に読んでほしい、と言うより、「読んでもらわねば!」と思います。
微力ながら私のブログでも後日、紹介させていただくつもりです。

18 ■mamさま

>こういう絶対かみ合わない組み合わせの対談って,やはり実現しないんでしょうかね.
すっごく見たいなあ・・・

小宮先生と浜井先生は確かに見てみたい!

17 ■ブダイ1世さま

安原です。こんばんわ。ご返信が遅くなってすいません。ご購入いただいてありがとうございます。ありがとうございます。
宮台さんは「こころ真論」でなんか芹沢さんに反論らしきものをしてましたが、芹沢さんの「言説分析」はいってることそのままに書いてるだけなので、本人に「鏡」を見せてるようなものです。鏡みて恥ずかしいと思うかどうかは本人の問題なので何がいいたいのかよくわかりませんでした。ようするに「バカ」って言葉汚くいってるだけ・・・・。(校正レベルでまずいでしょって思いました)「教育」と「家族」と「社会」と「世界」しかないんで単純にゆるすぎるだけなんじゃないかと思います。
>マスコミと学者の社会病理現象です。
そうだと思います。
>コミュニケーション・システムのオートポイエーシス
っていうのはいろんな文脈あると思うのですが、「そういうこと」ってだけの話なので、有害じゃない限りは、そういうこと話してて楽しいんであれば話してればいいんじゃなかろうかと。もうよく知らない社会学者が犯罪に頭つっこむとこうなるよってだけの話なんで、浜井さんや山本さんみたいなちゃんとした専門家に話を聞いたほうがいいだけなんじゃないでしょうか。
>一方、少年に対して更生の物語(あるいは非行少年は社会の犠牲者という物語)を生産しているのは、夜回り先生だけです。
そうですね。
このあたりは浜井先生の「刑務所の風景」一度読んでみていただけるとありがたいです。夜回り先生はメディアが取り上げているだけで、そのほかにもキレイごとではない、いろんな「更正」の現場がかかれていると思いますよ。
>宮台真司と夜回り先生の対談があれば聞きたいです。
なんて話されるのかしらね。私は夜回り先生がんばってねーってかんじだけ。義家みたいにならんでね(笑)みたいなかんじかと。

16 ■やはり買いました!!

 社会学おたくのブダイ1世です。ご無沙汰です。
 本は買いました。
  まずは、宮台批判がはじめて明快になりました。
 もう少し論じると、「怪物化」だけではなく、「英雄化」という文脈に関心があります。
 平気で殺人ができる脱社会的人間が一部の少年たちには、英雄化、卓越化の物語として受容されたことです。この物語がある種の少年たちに伝えられ、受容されていき、一時期、少年による殺人連鎖が起きたような気がします。統計的数字は多くないでしょうが、確かにコピーキャット犯罪と呼ばれる現象ですね。
 すくなとも、動機のカテゴリーとして、少年たちは採用することがあります。
 まさしく、予言の自己成就ですね。理屈は、いじめ自殺と同じ。いじめ自殺が多いというマスコミ報道で、その動機のカテゴリーを自殺動機として子供たちが受容します。それを受けて、行政や教育者が相談事業を拡大していきます。そうなると、相談をする子供たちも、それなりの相談動機を用意せねばならず、死にたいと口火を切って相談する。それを受けた教育者がマスコミに伝え、自殺願望の子が増えていると言い出す。これは子供の問題というよりかは、マスコミと学者の社会病理現象です。
 
 こういう社会学的な理屈を知らない臨床心理士や教育学者たちは、自己がいじめ自殺のイネブラー(助長者)だと気づいていない場合が多いです。
 同じく、少年による猟奇殺人についても、学者やマスコミがイネブラーとなっていたわけです。その点、よくわかりました。

 システム論的には、怪物化の言説そのものが怪物化を自己生産しているわけです。ルーマンの言うコミュニケーション・システムのオートポイエーシスというやつです。
 
 一方、少年に対して更生の物語(あるいは非行少年は社会の犠牲者という物語)を生産しているのは、夜回り先生だけです。彼の言説は、テレビや公演を通じて、少年だけでなく、あらゆる家裁調査官や保護観察官などに影響を与えているようです。
 ここでもまた、予言の自己成就あるいはオートポイエーシス現象が起きるでしょう。こちらは、もちろん、プラス面の期待をしています。

 宮台真司と夜回り先生の対談があれば聞きたいです。あるいは、夜回り先生に対する宮台のコメントを知りたいです。 

15 ■そうなんですか

小宮さんって浜井先生とそういう関係にあるんですか.
両者の経歴を比較して初めてわかりました.
そうですね.小宮さんがどのような感想をお持ちか非常に気になります.あと本書の中で名指しで批判されている宮台さんとかも.
こういう絶対かみ合わない組み合わせの対談って,やはり実現しないんでしょうかね.
すっごく見たいなあ・・・

14 ■光文社 黒田さま

 このたびはほんとうにラクレから異動されたばかりで、きっと調整、采配など大変だったかと存じます。ほんとそこを突破してくださった黒田さんに本当に感謝しております。
 犯罪被害者の待遇や改善するため、権利要求をするため加害者を「怪物化」して、「人権派」と罵倒する時期は明らかに終わってます。これを今やると、社会に対して資することはないかと。
 犯罪被害者が加害者を責めたい思いや権利要求の言説はもちろん守られるべき、されるべき話です。ただ、政策レベルで話となってくれば、さまざまな批判や批評が加えられるのが当然のことだと思います。それを「被害者の気持ちがわかるのか、この人権派」みたいな言葉で抜けるのは短絡的。じゃあ「人権」いらんのかいな?って、思いますよ。
 犯罪被害者の支援者や(アドボケイトたち)はその社会的影響力を考慮したうえでの行動を考える時期だと思います。例えば藤井さんのようなジャーナリスト、ほか被害者学の研究者であるならば、なおさら、「代弁者」としてのアイデンティティを死守すべきではないと思います。

13 ■mam さま

こんばんわ。上のコメントでも書きましたが、同じ版元から出るのって縁を感じますね。小宮さんは実は浜井先生の後輩でもあるのです。どういった感想をお持ちなのか、聞いてみたいところです(苦笑)

12 ■ねぎとろさま

こんばんわー。ほんと、みなさんから「買いましたー」とコメントいただけるなんて幸せの限りです。小宮さんの部数は抜かしたいですね。↓ね、黒田さん(笑)♪

11 ■遊鬱さま

こんばんわ。そちらでは私はよく書き込んでおりますが、私のブログのほうにコメントくださったのは久しぶりですね。たまには遊びにきてください。お口の悪い遊鬱さんに(笑)ものすごくお褒めに預かり大変光栄です>< ブログも再開されたようで楽しみにしております、さらなる今後のお口の悪さに期待しておりますぜ、だんな!
>一番今手にとってもらいやすい新書という媒体
そうですね。これは浜井先生や芹沢先生の希望でもあり、ぜったい譲れない部分でした。

あとオタクが犯罪予備軍とされていく言説構造については2章で書いてますので、そのあたりも読んでいただければ幸いです。

10 ■無題

 本当にお疲れ様でした。安原さんは著者名にこそあがっていませんが、まさしく著者のお二人と肩を並べる高察をお持ちの方であり、本書のキーパーソンです。
 ところで、藤井誠二さんの『少年犯罪被害者遺族』(中公新書ラクレ)という本が出ています。皆さん、あわせて読んでみてください。『犯罪不安社会』とぱっと見、対立しているような論調ですが、私の見るところ浜井さんも芹沢さんも、決して被害者の敵ではありません。現状認識や手段は異なるものの、支援そのものの必要性は認識しており、最終的には「他者に優しい社会」をめざすという同じ目的を掲げているものと思います。
 ……実は、私、この9月末までラクレ編集部で働いていたのですが、偶然とはいえ、古巣との抜き差しならない「縁」を感じたしだいです。

9 ■無題

こんにちは.
本日早速本を買わせていただきました.
こういった内容の本が新書で出されることの意味は極めて大きいと思います.
それにしても本屋に行ったら,なんと!この本,小宮先生の「犯罪は「この場所」で起こる」の隣に並んでいました.
いくら同じ光文社新書だからって・・・確信犯かな?
それでは,ゆっくり読ませていただきまーす.

8 ■今日買いました。

こんにちは。
『ホラーハウス社会』と『犯罪統計入門』どちらも良い本だったので、この本も期待しています。
光文社新書は興味深い本を出しますね、『「ニート」って言うな! 』とか『行動経済学』とか。

7 ■奉祝発売♪

本当に素晴らしい本をありがとうございました!この場合、著者と等しく編集者であられる安原さんにも述べることが正しいと思いましたので。

よくも新書の分量でここまで詰め込みつつも平易に分かりやすいものがと、それだけ学術書なり一般書ではなく、一般の方々に一番今手にとってもらいやすい新書という媒体を選んだ決意というものがひしひしと伝わりました。

おそらくこれ以上の本はこれから出ることはないと思います!

6 ■hana-p さま

こんにちわー。

>会社のお昼休みに、近くの本屋に行って、平積みされていた中から一冊購入しました。

貴重なお休み時間にありがとうございます。ほんとうにうれしいです。

>ほんとうに「正しく」状況を見ることができないと怖いな。

私も浜井先生や芹沢さんの論考読むまでは、お恥ずかしいことですが「神話」と知らず信じてたこともありました。

主張したいことが、「いろんな意見があるんです、世の中には」みたいな、そんなあたりまえなことだけなら人から教えてもらう必要ないと思います。
それしか言うことないんなら、言わなきゃいいんじゃないかと思います。意見を表明することを仕事としているならきちんとした根拠と論理展開で「これが正しいんです!」って表明してくれないと、反対意見も出しにくいと思うんですけどね。

>読んでみてすごい!と思ったら(きっとそう思うでしょう)
友達や家族にも薦めようと思っています。

ご期待にそえるといいんですが。
ご意見、ご感想ももしよければいただけると幸いです。

5 ■これから読みます!

昨日会社のお昼休みに、近くの本屋に行って、平積みされていた中から一冊購入しました。

チョット前まで私も「治安悪化神話」に毒されていました。最近、安原さん、芹沢さん、後藤さんのブログを読むようになり、ほんとうに「正しく」状況を見ることができないと怖いな。。と思った次第です。

読んでみてすごい!と思ったら(きっとそう思うでしょう)友達や家族にも薦めようと思っています。

4 ■わーうちゃさま おひさしぶりです。

おはようございますー♪
さっそく読んでいただいたなんて感激です。
エントリーでもコメントでも書いてて、何度も何度も恐縮なんですが、何度でも書きたいので書きます。私にとってはうちゃ様のような名前も顔も存じ上げませんがそういう方たちのまともな意見のほうがずっとずっと勉強になった1年だったし、本を作るための力になりました。本当にありがとうございました。
>この本に書かれていることができるだけ多くの人の「常識」になるようにしたい、
ほんとそうなんですよね・・。感想、ご意見、ほんとうに楽しみにしております。

3 ■おひさしぶりです

 さっそく読みました。この本に書かれていることができるだけ多くの人の「常識」になるようにしたい、そんな感想を持ちました。
 近いうちに自分のところでも紹介しようと思ってます。

2 ■後藤和智さま

こんばんわー!ついに出版することができまして、1年いろいろありましたが、感無量・・。
>今年で一番おもしろい本を読ませてもらったな、
そういっていただけるとほんとにうれしいです。私は後藤さんをはじめとして、ネット上でがんばっている名も知らぬ人たちに勇気づけられてこの本を作ることができました。心から感謝しております。
>詳しい感想は後日メールでお送りします。
ほんとうに楽しみにしております。

1 ■無題

 献本くださってありがとうございました。ほとんど年末に、今年で一番おもしろい本を読ませてもらったな、という感じです。詳しい感想は後日メールでお送りします。

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