車に重大な欠陥を発見した私たち。
この車をスクラップとして売ることにした。
そこで車を買いたいという、押しの強いアラブの男性に
恐怖を覚え、
この男に、車を売る決意をした。
ただ、ただ、逃げたい一心で・・・。
しかし、この男やはり信用できない人だった。
6万円で承諾すると、今度はすべての手続きを私ひとりでやれと言う。
しかも、手続きにかかる登録費、保険の名義変更手数料、などなど、
全て買い手が負担するべきものを
私が負担しろと言う。
その額５千円程度・・・・
これには納得いかない私。
「絶対無理。もう帰って！」とまで言った。
しかし、また食い下がり始める。
交渉でかれこれ１時間以上経過・・・
もう本当に逃げ出したかった。
このニヤニヤした男の顔面をパンチして逃げたい・・・
本気でそう思った。
子供の泣き声が聞こえ始めた。
もう限界・・・
この男が半額負担すると言い出した・・・
しょうがない・・・もう決めないと、子供が泣いている・・・。
そう思い、この男の申し出を受け入れた。
１０万円だったスクラップ車 6万2500円(保険料・変更料を含む
)相当な値引きであった。
すると、この男、私に早速現金を渡した。その額５万円。
残りは、手続き後に払うと言う。
この金額も納得いかないが、それ以上に納得いかないのは
手続きを１人で（子供をつれて）行わなければならないこと。
先が思いやられる・・・
理由は、このバーレーンは男社会。
女一人で、しかも子連れで名義変更に来ている者など見たことがない・・
しかし、早く終わらせるためには条件を飲むしかない。
この男はおもむろに私に彼の身分証（ＣＰＲ）と保険の変更に必要な書類、
そしてお金を私に渡す。
「車は持って帰るからね。」という・・・
なんだか不安なやり取り・・・。
この男のＣＰＲの原本を手にしているので、金は最後には払うだろうが
（この国ではこのＣＰＲがないと何もできないに等しいので・・・）
これで本当にいいのだろうか・・・？
と思いながらも、車のキーを渡す。
正直、このときの私は、自分が正しいことをしているのか全然自信がなかった。
一番気になっていたことは
私の保険で、私の名義の車で、事故や違反すると
私がお金を払う羽目になる・・・
その危険を少しでも回避するには、明日中に全てを終わらせなければ・・・
そんなことだけを考えていた。
そして、車の中にあった荷物を整理し、
車に積んであったチャイルドシートを下ろす私。
すると・・・
「そのチャイルドシートはくれないの？」と突然言い出したこの男の嫁。
はあ～？と思ったが「これは無理」とキッパリその女性にいった私。
「なんで？」とこの男。
「私にも2人子供がいる。
これは、わざわざ日本で買った子供の命を守るための高価なもの。
これだけは売る気もなければあげる気もない。」とふて腐れて言う私！
今考えると、大人気なかった言い方・・・（恥）
この後、この男は満足した結果が得られたようで、
私の嫌味に堪えることなく、帰っていった・・・
しかし、英語が上手くしゃべれないとはいえ、高圧的なものの言い方に
あまり慣れていなかった私はムカつきっぱなし・・・。
彼らが帰った後も、ずっとムカついていた。
被害妄想かもしれないが、見下されている・・・そんな気さえした。
女だから？アジア人だから？それとも両方？？？
まあ、理由などどうでもいいが・・・
この話を夫にすると、「まあ、ポンコツが売れただけでもＯＫよ！」
と言っていた。
まあ、夫が良いと言っているのだから、良いのだろうが・・
それよりも夫は明日の手続きで私に何も起こらないかを心配していた。
小さな子供を抱えて、手続きなど簡単にできるわけがないと・・・。
そして夫のそんな予感は当たるのであった。
保険の名義変更場所に行くと、ここは管轄外なので別の場所を紹介される。
その場所が分かりにくく迷ってしまう。
その場所に着いたのは保険会社の閉まる３時前、５分・・・ギリギリ！
分かりにくい場所にあり、大変苦労した。
２時間は迷ったので、子供はグズっている・・・
保険の切り替えが終わると
今度はそこから３０分離れた名義変更する場所へ・・・（ＩＳＡ ＴＯＷＮ）
そこには長蛇の列。
ビックリするほどの男性がいた・・・。
前回、このオンボロビートルを買ったときに手続きを見ていたので、
手続き方法が全部分かっていたのは幸いだった。
名義変更用の用紙に必要事項を記入し
名義変更場所入り口付近にある受付へ行く。
そしてまずは、過去の違反がないかチェック。
順番を待つのに番号のカードを手に待っていた。２０分ほど
すると、私の番号が呼ばれた。
その席に行こうとすると、他の人が横から割って入ってきて
長いことその係りの男性としゃべっている・・・
１・２分ではない。１０分以上なにやら質問している・・・
私の番では？？？と言いたくなる。
その間に、当時1歳の娘は我慢できなくなって
騒ぎだす・・・。
息子も飽きて走り回る・・・よく考えれば今日は1日中待たせっぱなし・・・
飽きて当然なのだが・・・
しかし、当時は余裕のなかった母親の私。
この地獄のような状態に、イライラし始める。
やっと横から割って入ってきた男性がいなくなると
今度は私の番・・・と思いきや、また違う男性が入ってくる・・・
みんなオレ、オレ、オレ、オレ～って
ちょっとは順番待てや
そう言いたくなった。
そんな状態を何度も繰り返しようやく私の番。
すると・・・夫、信号無視を一回やっていた・・・
夫の仕業だと分かっていたが、私がやったことにした。
私はここの現場にいるので話が通りやすいので・・・
すると、違反金は自宅に請求書が送られてくるので、
そのときに払ってくださいと言われた。
「いくらですか？」と聞くと
「わからない・・・」という係員。
「違反金払わないと名義変更できないのでしょう？」と聞く私。
すると「あなたがここで認証したので大丈夫です。後日払ってください。」
と言っていることがイマイチ分からなかった私。
しかも、違反金の金額がわからないって・・・
あなたはここの専門の人では？？
と言いたくなったが、ここはバーレーン。
何事も寸前にならないと発覚しないし、専門は日本のような専門ではない。
超不透明！！
そして、このときの違反金のチケットは未だに受け取っていない・・・。
半年以上前の話なのに！
いい加減である。まあ、ラッキーではあるが・・・
その後、交通違反等の支払いが終わったことを証明し、
スタンプを押してもらうと
次にやっと名義変更の手続きへ・・・
変更手続きの場所にたどり着くと
また、番号札を手にし、順番を待っていた・・・。
この国の不思議なところは、どんなに人が多くても助け合って
仕事をしない。
つまり、1部の人が働いていて、残りの人は暇をしている・・ように見える。
まあ、携帯をいじっているので間違いなく暇だと思うが・・・
最近こそ慣れたが、当時はそんなバーレーン人の働きぶりに
キレまくり！
日本なら、税金で給料をもらって働くお役所なので、国民の方が強気だが、
ここは（多分）王様が雇っているので、
国民に奉仕！なんて考え方にはならないのだろうが・・・
（バーレーンは税金なし。一部不動産収入がある者を除く。）
この間にも、私の子供たちはもう我慢できない・・・そんな状態。
順番を待つこと1時間・・・やっと私の番。
その受付までは少し、距離があった。
子供を連れてその場所までほんのちょっとだけ時間がかかったのだ。
そして、自分の番号の場所に行くと・・・この男性が私の顔を見て
順番をとばした。
私は「？？？？」と思っていると
次の番号の人が座ってしまった・・・。
どうしたらいいのだろう？
とりあえず、今座っている人の邪魔はできないから
待っているしかないよな・・・とキョロキョロしていると
親切なバーレーン人のおじさんが
「待っていれば大丈夫だよ！何とかしてくれるから！」
と優しく声をかけてくれた。
「そうですか！ありがとうございます！」と私。
この男性のおかげで少し安心した私。
すると、このやり取りを見ていた、私の順番を飛ばした係りの男が
信じられないことを言い始めるのであった。
つづく
え？？
ー・－・－・－・－・－・－・－・－・－・－・－・－・－・－・－
バーレーン情報
車の名義変更に必要なもの
・名義変更手数料１６ＢＨ
・その他書類などは以下に記載
１ ＣＰＲカード・・・紙に番号が記載されていれているものもＯＫ
（＝サウジ勤務の方の紙切れＣＰＲもＯＫ）売り手・買い手両者必要。
２ 名義変更後の車の保険のカード
３ 車の登録証カードの原本
４？たまに、支払い証明を要求されることがあり、
銀行などで融資を受けた場合は
支払いを証明する原本が必要・・・らしいです！
（ここは怪しいです！ちなみに私は要求されませんでした。）
全部コピーしていると万全です！（人によってはコピーをくれと言うので）
コピー機がここにはありますのでご心配なく！（有料）
手続き自体は簡単です！受付で全て指示されます！
十分一人でもできますよ！！
車を買う際は、ＣＰＲさえあればいいので、その場にいる必要なし。
しかし、
車を売る際には、売り手は必ず手続きの場所にいないといけませんので注意！
（交通違反などの手続きが終わってからでないと名義変更に移れません！）
以上！
※半年以上前の出来事ですので、書き落とし・・・あるかもしれません。
ちなみに、これは２０１１年の情報です。
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