たびたび訪問してくださっっている方は、下記の興味深い議論のいきさつをご存知だと思うのですが、僕はここ数日、ずーっとこのことばかり考えているのですね。
仕事の電話を返さなくちゃいけないのに、それでもこのことばかり考えてて、それさえ「億劫」になっているほどなのである。
で、無理強いするわけではないのですが、偶然訪れてくださった方もいるかもしれないので、もう一度リンクを張っておきますが、僕のエントリーを読むのも大変ですが、ここに集まった声たち(コメントたち)をあますことなく読むことも大変であります…
でも、改めて感じたわけですね…
これは「凄い」って… とにかく「熱い!!」って…
以下はその議論へ入り口となるリンク… 赤文字タイトルをクリックすると進めます。
「ボクシングやったことのねぇ奴が偉そうに語るな!!」…について
特にリンク最後(4番目)の「素人衆はボクサーを知ってるつもりになっていないか?」では素人(未経験者)のボクシングファンの方からの、経験者(プロ・アマ・練習生・関係者の方を問わず)の方々へ質問・ご意見を募っております。
よろしければ恐れずに思い切って「あなたの声」を書き込んでみていただければ…と思います。
人生の快感って、その形態はともかくとして、やっぱり、単純明快なこの「熱い!!」って激情に打ち震える瞬間じゃないのかな…って、思うわけですね。
しかし、それって年齢を重ねるごとに遠ざかって…っていうか、「虚ろ」になって行くような気がして、僕は凄く嫌だなって感じているわけであります…
で、今日はボクシング完全素人である僕のスポーツ体験…ってのを少し書いてみたい。
小学校時代に「剣道」始めました…
古くて「汗カビ」臭いあの道場の雰囲気を思い出すと、それと一緒に浮かんでくるのは、ある「痛み」であります。
僕の少年時代は「アトピー性皮膚炎」との戦いでもありました。
剣道は素足が基本ですが、僕の両手両足はバリバリに乾燥して皮膚が捲りあがり、痒くて痒くてどうしようもなくて、で、もっとも辛かったのはなんと言っても夏冬季節を問わずぱっくりと口を開く、「あかぎれ」でありました…
もう、痛いのなんのって…
「メーン!!」
って踏み込んだり、相手の攻撃をかわすのにすり足でバックステップを踏んだりするのですが、この「あかぎれ」部分を道場の床に思いっきりつけないものだから、どうしても「思い切って戦えない」わけですね…
ちょっと体重をかけようものなら血が出ちゃうし、その「あかぎれ」がさらにぱっくりと大きく口を開いて足が二つに裂けちゃうんじゃないか…って妄想ありましたね。
で、このむき出しの赤い肉を、やっと再生して覆ってくれた「皮」が破れてゆく感触っていうのが、本当に「堪らなく嫌」だったのですね…
それでもデビュー戦(小学生低学年の部だったか)で3位になって賞状を貰った時は嬉しかったですね…
ただ、僕は嫌になっちゃった…
まぁ、子供だから喜びと痛みを天秤にかけたら無理もないかな…とも思いますが、小学生5年生くらいで剣道は行かなくなっちゃいました。
それよりも「アトピー」を治したかったし、それに関しては物凄いコンプレックスを感じていて、僕はたまに学校で催された「フォークダンス」って奴が大嫌いで、大好きな女の子の手を握るのが死ぬほど辛かったんだよな…
大好きな女の子に、この僕のひび割れてガサガサになった手の感触が伝わってしまうと思うと、もう死にたくなるほど…
でも、あの「痛烈な心の痛み」を知っているからこそ、何か表現しなくちゃ…って焦燥感に駆られるのかもしれないな…とは、ずっと前から感じていますね。
で、中学生になって部活動にはなにか入らなくちゃいけなくて、そんで当時の人気はなんと言っても「野球」と「サッカー」で、これは小学校の頃から「スポーツ少年団」なるそれぞれに入って熟知している子供たちが多かったから活躍は見込めない…っていうんで、僕が選んだのは「バスケットボール」でありました…
しかし、これは漫画「スラムダンク」なんかよりも全然昔の話だから、「テニス」同様にあまり人気はなかったですね…
身長は低かったけれど、何とかレギュラーの座を勝ち取りました(野球・サッカーに比べたら競争率はそんなに高くはないけれど…)。
面白かったですね、特に印象的なのは試合最終盤、1ポイント差の拮抗した場面で勝ち取った「1&1」のフリースロー…
これ、最初の一本が入ったら、もう一本打てる…ってフリースローで、勝敗の行方を左右する超大事な局面…
これ、決めました!!
バスケットの快感ってのは、あのゴールの鉄枠にボールが触れることなく、「スパッ」って潜り抜ける感触なんだよな…
あれは忘れないよなぁ…
で、一番の悔しさと言えば、県大会予選の2回戦で、ある常勝チームにぶち当たったわけですが、これ、もう「勝ってこない」って強さはもう誰の眼にも明らか…
向こうの背番号4番が「天才的」な選手で、ボールを体の一部のように操り、そのスピードとキレは抜群で、どれをとっても「格が違う」って感じ…
通常、僕たちのチームは「ゾ-ンディフェンス」って言うシフトで、選手5人がそれぞれの持ち場について、守備形態を固めるって戦い方だったのですが、この時ばかりは顧問の先生も腹をくくったのか、こういう指示をだしてきましたね…
「もう立ち上がりから『マンツーマンディフェンス』でいけ、で、4番はお前がつけ…」
ぐっ…!?
これ、常に「1対1」で対応しろってスタミナ無視の無茶な作戦だったのですが、「燃えましたね」…
で、そしたら相手もマンツーマンで来たわけですね…
もうやけくそで放った僕の超ロングシュートが「スパッ」っと間違えて入って、チームのみんながやった・・・ってなった先取点以外、ほとんど完封に近い敗北を喫したわけですが、もう「スタミナの違い」と「練習量の違い」が俄然現れた惨めな敗北でありました…
さらに、前半終了直前ですが、フルタイムのフル稼働で「1対1」の玉砕覚悟の作戦で挑んだわけですが、僕の両足はなんと「痙攣」を起こしてひっくり返ってのた打ち回る…って初めての体験をしたのですが、あの惨めはなかったなぁ…
もうみんな無言だったな…
あれも忘れないなぁ…
それなりに楽しかったけれど、「不完全燃焼」だったな、今思えば…
で、高校に入ったらなぜか「軟式野球部」に入って、これすぐに挫折… フライもショートバウンドも、あれは小学生からやってないと絶対に無理…ですよね?
そこで、帰宅部、すなわち、「ロックバンド部」…ってことで、友達の仲間の「物置」にアンプとドラム一式を持ち込んで、ここで映画「青春デンデケデケデ…」みたいな毎日に明け暮れるわけですが、このバンドが一つになった「無我の境地」でありますが、最高だったなぁ…
…ってことで、これが簡単にまとめた僕の青春?時代。
僕が知っている「スポーツ」って、この程度なんだけれど、30歳を過ぎてから、俄然「ボクシング」って凄いなぁ…って思う。
あの「抜き差しならない張り詰めた瞬間の連続」…ですが、僕はこれに「あこがれ」ている。
年甲斐もなく、「あこがれ」ている。
これはもしかしたら、多分、「青春」と決別する勇気がないからっていうんで、思い切りの「悪あがき」なのかなぁ…とも感じる。
ある意味、余計なおさら『惨め』でもある…
だけれど、僕の脳髄に響く『永遠の一瞬』は紛れもなく『人間の真実』に近くて、その神々しさは類を見ない…
映画を観ても、音楽を聴いても、美術館に足を運んでも、どれもこの『崇高の極地』に遠く及ばない…って、今は感じている。
これはもう、明らかに「中毒」であり、惨めな三十路男の、最後の「悪あがき」なのである…
御愛読感謝
つづく