欧州と日本のトレーニングの違い | 和久井秀俊オフィシャルブログ「海外サッカー選手のホンネ」Powered by Ameba

欧州と日本のトレーニングの違い

和久井です。

右サイドバーで実施している、このブログで知りたい情報のアンケートで「日本と欧州ではトレーニングに大きな違いはあるのでしょうか?」という質問を頂きました。

今回は、この質問に回答させて頂きます。

このチームトレーニングのプログラムを組むのは、監督をはじめ現場スタッフですね。日本のクラブの多くも外国人の監督や外国人現場スタッフが指揮をとっています。

欧州で監督やコーチとしての経験を積んでいる日本人も多いですね。

「日本と欧州でトレーニングに大きな違いがあるのか?」という質問に答えるなら、トレーニングそのものには大きな違いはないと言えるでしょう。

補足になりますが、もしこの質問に欧州と日本の実力の差があるとした上で、その理由の一つとしてトレーニングにも大きな差があると考えているならば、それは違うでしょう。

日本では、日本という環境で日本人選手がトレーニングを行っています。欧州では、欧州という環境で欧州の選手がトレーニングを行っています。

当然のことですが、これはトレーニングをする上で大きな違いです。

例えば日本のクラブのヨーロッパ人監督を例に挙げるなら、彼らは当然欧州のトレーニングを熟知しています。しかし「日本と欧州各国の移籍期間」でも述べたように、欧州とはシーズンが異なりますし、グラウンドなどのサッカー環境、気候などの生活環境、すべてが違います。さらには、トレーニングするのは日本人選手です。

そのヨーロッパ人監督がいかに優れた戦術を持っていようが、それを表現する選手に伝わらなければ完全なトレーニングにはなりません。

これは欧州で経験を積んだ日本人監督でも同じことですが、欧州でのトレーニング法をそのまま日本で日本人選手に行っても同じ効果は得られません。

ヨーロッパ選手にはヨーロッパ選手の身体的、精神的な特徴があるように、日本人選手にも日本人選手の特徴があります。

歴史や文化、性格、環境が全く異なる日本で欧州各国のトレーニング法を採用するには、より明確に選手に伝わり、日本人選手が表現できるトレーニングに変化させる必要があります。

ここで整理すると、トレーニングの時間や内容といったことよりも、選手がチームのコンセプトを試合で表現するためのトレーニングがどれだけできるか、ということがチームのトレーニングおいて最も重要になります。

いつか日本にも世界が注目する独自のサッカースタイルが生まれ、日本で監督やコーチとしての経験を積む外国人が現れることを願っています。

*このブログで知りたい情報アンケートを右サイドバーで実施していますので、ぜひご意見をお聞かせください。またサッカーについては、メルマガで発信しています。

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