★facebookのリスクを超えて活用するための3つの防御法と1つの“常識” | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。



「新城あんな」名のスパムアカウントを、あろうことかfacebookが「知り合いかも?」と推奨してきたことを昨日、ご報告した。
言いたかったことは、機械がやっている作業であるから、うっかり信用せず、スパムに手を貸さないようにしようということだ。
そして、ユーザーとしてこれだけはやっておいてほしい。
挙動がおかしいユーザーがいたら、facebookに対して必ず「スパム報告」をしておこう
報告すれば解決するかと言えば、これは全然あてにはならない。
あてにならずカリカリさせられる一方だが、いまfacebook上で起こっていることに対してfacebook側には責任がある。
度重なるスパム報告があれば、長い目で見て、facebook側が改善に乗り出す可能性はある。
いや、そうしてもらわなければならないのだ。
健全なSNSの発展のために。


しかし残念ながら、「新城あんな」的スパムな連中は後を絶たないだろう。
実際に、facebook側が適切な対処(アカウントの凍結、追放)をしてくれたところで、連中には痛くもかゆくもない。
現実に200いくつも似非(えせ)アカウントを次々に作れるのだから、名前を変えてまた作るだけのことであろう。


この点、facebookにはまじめに対策を練ってもらわなければならない。
強固で厳密な認証方式の導入だ。
そうでなければ、あなたはいつでも誰かに「なりすまされる」危険を抱えることになる
あなたのような顔をして、友達の間を偽物が荒らし回る。
最悪だ。
しかし可能性はある。


悪意あるだれかはフリーメールを取得するだけでいい。
そして、あなたの名前とプロフィール写真を使って、いつでも“あなたとしか思えないアカウント”を申請する、それはfacebookによってすみやかに認証されるはずだ。
こんなことが横行すれば(現に横行している)、あなたが困るのはもちろんのこと、facebook自身にとっても信用問題だ。
事実上『実名のSNS』の信用は失墜する。
凋落は時間の問題となろう。


■   ■
さて、facebook側への苦言はこれくらいにしておいて――
こうしたスパムな連中と共存しているfacebookを僕らはどのように使えばいいのか、ということだ。
facebookユーザーには、主に3つのタイプがあると思う。
1に、facebookで近しい人たちと交流を楽しみたい人。
2に、親しい人とだけでなく、広く多くの知見を得たい人。
3に、facebookをビジネスに、人脈づくりに、自己ブランディング確立に役立てたい人。


(3)の場合は簡単だ。リスクを覚悟の上で、友達リクエストを承認していく。
その場合でも次の2点は留意しなければならない。
申請者の写真とプロフィールとウォールを必ずチェックすること
男性の場合、モデルのような若い女性は要注意だ。
画像検索すればたいてい引っかかる。
スパムな連中は手抜きが多いから、プロフィールはいい加減だ
(スパムであろうとなかろうと、プロフィールが雑な人から得られるものはあまりない)。
ウォールに書き込みがない、あるのは承認されたことへのお礼ばかり、などという場合は即刻「スパム報告」だ。
②こうしたチェックをしていてもすり抜けられる場合がないわけではない。
そこで、“敵”に利を得させないように注意しなければならない。
敵の狙いは、あなたへの甘い勧誘でないとすれば、あなたの友達の個人情報を盗み取ることだ。だから、友達にリスクを負わせないよう「友達の公開範囲」は「親しい友達のみ」などに限定しておく


(2)の場合も、留意点は(3)と同様でいい。
(1)の場合はさらに明解である。
「実際に会った人でなければ友達リクエストを認めない」ということでいいと思う。
これなら「新城あんな」に出会う確率はほぼゼロになるし、万が一申請があったとしても無視すればいい。


■   ■
言わずもがなのことではあるが、ここでひとことだけご注意申し上げたい。
僕のような団塊の世代は競争社会に生きてきた。
だから、なんでもかんでも競争意識が働いてしまう。
facebookを始めても、つい「友達の数」が気になったりする
また若い人たちの間で、facebookの友達が何人いるかがステイタスになっているという話も聞いた。


いずれも、意味のないことである
はっきり言えば、友達が3000人いようが5000人いようが、そんなに大勢の人と交流できはしない。
いいね!の数もコメントも(友達の数ほどには)増えない
自分の投稿も、友達が多ければ多いほど “拡散していく”と考えているとしたら、勘違いというものだ。
facebookの投稿は、交流のある人たちだけにしか伝わらない。
ツイッターなら1万人フォロワーがいれば、とりあえずその1万人のところに投稿は到達する。しかしfacebookにおいては、友達全員のニュースフィードに投稿が到達することは保障されていない
この辺はていねいに説明すべきだが、長くなりすぎるので、また別の機会に書くことにしたい。
とにかく、facebookでは友達の多寡が反響の大きさに比例することはない、ということを覚えておいてもらいたい。


facebookの友達の平均数は「130人」である。
まあユーザーとしての僕の体験から言っても、きちんとお付き合いできるのは100人前後というのは当たっている。


■   ■
ここまでは防御の話。
それでは、『この人の投稿はずっとフォローしていきたい』という人が見つかった場合、どのようにしたらいいのだろうか。
この場合は、オーソドックスにいきたい。
多くの人は『めんどくさい』と思うだろうが、メッセージも出さずに友達リクエストを出すのは論外だ
名乗りもせずに「友達になってください」と言うようなもので、リアルな社会では通用しない。そしてfacebookでの礼儀はリアル社会と同様か、それ以上に厳しいと考えておかなければならない。
リクエストを出す前に、フィード購読をするのが理にかなっている。
そこで「いいね!」を押し、コメントをする。
相手との交流ができ、互いに信頼がおけるようになってからリクエストすれば、相手もそれに応じるだろう。
リクエストをされた人はどのように相手を見ているのか、格好な例をfacebook友達の飯田計さんが書いている。
友リクする人は最低限、この規準を満たすよう配慮しなければならない。


≪飯田計さんの友リク規準≫
友リク承認にあたっては、次の方は基本的にお断りしています。
 ○実名・顔出しをされていない方
   (FBの基本です)
 ○ウォールを開示されていない方
   (どんな使い方をしているのか判断できません)
 ○メッセージの書き込みを拒否されている方
   (連絡の取りようがありません)
 ○ウォールにご本人の書き込みが見当たらない方
 ○営業・宗教等の活動のためのみに利用の方
また、一方的なリクエストだけの申し込みは、私のプロフィールを読んでいないと判断し、基本的に「保留」扱いさせて頂いています。
一言リクエストへの想いなど寄せて頂ければと思っています。


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