117 どうせ行くなら涼しい神社へ | ひぼろぎ逍遥

ひぼろぎ逍遥

http://ameblo.jp/hiborogi-blog/

117 どうせ行くなら涼しい神社へ

20140814


久留米地名研究会 古川清久


熊本県と宮崎県の国境(くにざかい)が交錯する熊本県山都町、宮崎県五ヶ瀬町一帯は、阿蘇外輪山の外側の高原地帯であり、標高が700メートルもあれば、それだけで、五度は温度が下がることから、よほど南からの湿った空気が入らない限り真夏の炎天下でも過ごしやすく、このような高原地帯の神社の参詣はそれだけでも確実な御利益が得られるはずです。

涼しい神社は色々頭に浮かんできますが、中でも、特筆大書の神社となると、まず、五ヶ瀬町鞍岡の妙見神社、妙見神水がナンバーワンという気がします。

もちろん、一般的には南阿蘇の白川吉見神社と白川水源が知られており、多くの参拝客と言うより観光客が押し寄せていますが、そのような俗界から離脱したいから神社に足を向けておられるはずの神社フリークには避けたいエリアのはずなのです。

もちろん、この白川吉見神社に価値がないなどと言っているのではなく、これも非常に重要な神社であることはいずれ草部吉見神社との関連でお話しすることがあるでしょう。

ともあれ、農水省系のサイトから概要をお知らせします。


水質水量 1日の湧水量:14,400トン

歴史由来 湧水の湧き出ている「妙見神社」は、貞観十一年(870年)清和天皇時代に建立、水神様として崇められ、その伝統を継承しており、古くから「授乳の神水」とも言われ、「妊婦が飲むと丈夫な子供が授かり母乳の少ない人が飲むと乳が良く出る」と伝えられている。
117-5

周辺の自然環境 「妙見神水」は、祇園山の麓の妙見神社にある石灰岩の隙間から大量に湧出している。古くから「四億年の雫」「授乳の神水」と呼ばれ、生活用水として重宝された。本湧水を水源とした水田は「日本の棚田百選」にも選定されている。

アクセス

【お車でお越しの場合】■ 国道218号線を車で五ヶ瀬町方面へ→熊本県山都町馬見原から国道265号線に入り約10分→祇園町交差点を左折し県道202号線を右折し約5分(右手に鳥居及び案内表示あり)              「平成の名水百選」より


神社そのものはそれほど大きいものではなく、印象としては水神さん程度の印象ですが、それは白川吉見も同様ですから大した違いはないでしょう。

ところが、ここの水量たるや驚くべきものであり、一瞬、大瀑布かと目を疑うばかりの巨大湧水なのです。

これは、名峰祇園山の中から噴き出しており、鳥取県の伯耆大山の天の真奈井に匹敵するものと言えば言えそうです。

天の真奈井は大山観光と併せ比較的知られていますが、こちらは、全く存在感が薄いのが高千穂観光のコースから全く外れているからなのかも知れません。

逆に言うと、喧騒から外れた一人占めにできる秘かな冷涼地となるのです。

妙見信仰は要所、要所に存在していますが、一般的には天御中主命(北斗七星)を祀り、北辰神社などとも呼ばれています。

付近にある鞍岡神社(別名祇園神社 スサノウ、オオクニヌシ…を祀る)は、一部に熱心なファンがいる知られたパワー・スポットですので、神社に物足りなさを感じられたら、鞍岡神社に参拝されてはどうでしょう。こちらも、小規模ですが、立派な湧水地があります。

しかし、なぜ、この僻陬の地に妙見とか祇園といったユダヤ・イスラエル系の神社があるのですかね?

 

では、ご覧ください。



117-1


117-2

この水量は半端なものではありません。しかもこの流れは半分程度であり、残り半分は用水トンネルで持ち出されているのです。



117-3