ミュージカル『冒険者たち』 観劇感想 | 日常非日常

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そのときそのとき興味のあることについて、不定期に更新しています

先週末、シアターサンモールへミュージカル『冒険者たち』を見に行きました。

以下、ネルケプランニングの公演概要ページ より、あらすじ的なもの。


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ガンバと仲間たちとともに、冒険の海へ出発!

主人公ガンバは、世間知らずの町ネズミ。海を見に港へ出かけたガンバは、忠太という傷ついた子ネズミに出会います。ガンバは、忠太の家族や仲間の島ネズミを救うため、仲間たちとともに、冒険の旅へ出発することになりました。
愉快で陽気な、ガンバとその仲間たち。時には意地を張ってけんかをしたりすることもありますが、困ったときには励ましあい、助け合って、様々な困難を乗り越えながら、旅を続けます。
やがて、獰猛なイタチ・ノロイ一族がガンバたちの前に立ちはだかります。力では到底かなわない相手を前に、ガンバたちは、知恵と勇気をふりしぼってたたかうのですが…。


斎藤惇夫氏原作の『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』は、72年の発表以来、多くの人に愛され、読み続けられている児童文学の名作です。75年には『ガンバの冒険』としてTVアニメ化もされ、現在もDVD-BOXが発売されるなど、こちらも根強い人気を誇っています。
今回のミュージカルでは、フレッシュな若手俳優を中心に、個性的なキャストの面々が、ガンバと仲間たちとして登場!元気なネズミたちが、縦横無尽に舞台を駆けまわります。
お子様はもちろん、大人も楽しめる本格エンターテイメント作品、ミュージカル『冒険者たち』。
どうぞご期待ください!


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というわけで、内容としては確かに子どもが見ても面白いものだった、と思います。
チケットの売れ行きも良かったみたいで当日券で補助席とか座布団席が出てたので、もうちょっと大きいハコでやっても良かったんじゃないでしょうか。
それこそ銀座博品館劇場とかで上演してもも良かったんじゃないかと思います。内容的にもキャパ的にも。


主役のガンバを演じた内藤大希くんは、普通に歌が上手くてビックリしました。
もうちょっと安定して歌えれば、そこそこ大きいミュージカルでもいけるんじゃないかなーと個人的には思います。
前向きで明るいイメージがガンバにうまくはまってました。


一番オイシイなあと思ったキャラクターは、佐藤永典くんが演じていたボーボ。
良い仕事していたのは平田裕一郎くん演じるシジンと、外波山文明さん演じるオイボレ。
一番印象に残ったキャラクターは、*pnish*のリーダー・佐野大樹くんが演じたイカサマ。
これは完全に好みの問題だと思いますけど(笑)
でもでも、他のキャラクターもみんなそれぞれ素敵でした!


そして、ある意味一番強烈だったのが、ガンバたちの最大の敵として描かれるイタチのノロイ。
本気なのか冗談なのか小さなお子様への配慮(元々の設定が恐怖の象徴って感じなので)なのか分かりかねますが、なんというか、とても面白かったです。

ストーリーの中の設定として、その踊りを見てしまうと心を奪われて身体の自由が利かなくなるっていう、いわゆる催眠術的なチカラを持った「ノロイの踊り」というものがありまして。
劇中で、その「有名なノロイの踊り」なるものが発動したのですが・・・すごく、個性的な振り付けで。
なんて形容したらいいのか言葉が見つからないのですが、DQの「ふしぎなおどり」って、きっとこういう踊りなんだろうなーと思いました。。
ある意味心は奪われます。でもきっとそういう意味じゃないと思います(笑)


どうにもノロイさんはネタキャラ扱いだったような気がします。
白い毛並みに赤い目ってことになっているから、全身白い衣装なのは分かるんですが、何故か王子様みたいな格好をしていました。


・・・どう見ても出落ち要員です。



ストーリーはわりと分かりやすかったので、あんまり気負わずに見れたのが良かったです。
分かりやすいがゆえに、先の展開が読めちゃって感動的なシーンの感動が薄まってしまっちゃったりもしましたけど;

終始十数人の役者さんたちがステージ上を所狭しとちょこちょこ動き回ってて、まさにネズミさん。
シアターサンモールはそこまで広くない劇場ですが、舞台のセットもめいっぱい使って、約2時間の舞台、あっという間に終わってしまいました。
実を言うと、一番の見どころはネズミの耳としっぽかなーなんて思っていたんですが(笑)普通にすごく面白かったです。
出演者の皆さんも本当にこの舞台を楽しんでいた感じで、素敵な舞台に出会えたなあと嬉しく思います。




劇場内の物販スペースで原作本が売られていたので、うっかり買ってしまいました。

岩波の本を久しぶりに買った気がします(笑)

冒険者たち―ガンバと15ひきの仲間 (岩波少年文庫 (044))/斎藤 惇夫
¥798
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