つながりの書32 3-7『お金に対する抵抗を無くす』 | 地球が喜ぶ仲間を作る! at 千葉県で自然な生き方の追求と普及

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『1000年先へつなぐ地球家族』をテーマとし、地球人としての理想的な生き方を追求していく活動期

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第3章 命の使い方
3-6『自信の持ち方』3/3の続き> (目次はこちら
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「あと、お金をもらう事に対する抵抗は
 どうなんですか?」


お酒が回ってきた僕は、
この際だからこの勢いで聞いてしまえ!
という波に乗っていた。

「よーく考えよ~、お金は大事だよ~」

酒に酔った安藤が
テレビコマーシャルの真似をして歌った。

一瞬だけシーンとなり、
小野さんが質問に答えた。

「日本人はお金に対して
 良くないイメージを持っている人が多いよね。

 そもそもお金って何か知ってる?」


「お金とは何か。
 ……難しいですね」


「お金って、
 価値と価値との交換なんだよ。

 昔は狩りをする人と漁をする人が
 肉と魚を交換して、

 それによって双方が
 肉も魚も食べられるようになったんだよ。

 言い換えると、

 それでお互いが
 より豊かになる事ができたんだ。

 だけど、その中には
 少し痛んだものがあったり、
 逆に長く保たせる工夫をしたものが
 あったりしたんだよね。

 それだと価値を等しく交換するのが
 難しくなるじゃない?

 そこで登場したのが
 お金なんだよ。

 お金は価値を示す道具であって、
 それ自体が悪いわけではないんだよ。

 悪いのは、
 それに相応しい価値を提供せずに
 お金を得ようとする行為だよね」


「そうですよね、
 お金自体はただあるだけですからね」


「お金って持ってるだけじゃ
 意味がないでしょ?

 無人島に行ったら意味をなさない」


「たき火で燃やすか、
 手裏剣にするしかないですねー。

 ハハハハハッ」


テンションが上がっている安藤が
調子に乗って口を挟んできた。

面白い一言だと
思ったのだろう。

「手裏剣には、なるかな~?」

小野さんはそのギャグを返し、
すかさず続けた。

「だから価値と交換できるという事は、
 有り難いことなんだよ。

 使うときも頂けるときも。

 逆に言うと、

 払わない事は罪だし、
 得ることを申し訳なく思う必要もないよね。

 申し訳ないと思ったら、
 ありがたいという感謝に変えることだね」


なるほど。

価値あるものは
お金で買う事ができて、

価値を提供すれば
お金を得ることができるというのは、

何でもない普通の事なんだ。

仕事をする事で
成り立っているこの世の中で、

お金をもらう事や払う事に
抵抗があると、

人生を良くしていくうえで
妨げになるのかもしれない。

「あのぉ、ちょっといいですか?」

佐藤さんが
申し訳なさそうに口を挟んだ。

「さっき払わない事は罪って言われて
 ドキッとしたんですけど、

 私はできる事なら
 ものをタダで手に入れたいし、

 節約を心掛けているんですが、
 いけない事なんでしょうか?」


小野さんはうんうんと頷きながら
佐藤さんの話を聞き、答えた。

「節約するのは良いことですよね。
 お金を大事にしているという事だから。

 でも、お金を払う事によって
 相手を豊かに出来るし、

 相手がお店や会社なら
 その従業員とその家族も豊かに出来ますよね。

 お金を払う事は
 世の中を良くする事なんですよ。

 お金は気持ち良く払えた方がいいですよね」


僕はその内容を理解しようと努めつつ、
佐藤さんが納得しているのを確認し、

すかさず
気になっていた質問を投げかけた。

「価値を交換する道具と言うのは
 分かったんですけど、

 その価値を提供できるかは
 不安になるんですよね」


「なるほど。

 まず1つ知っておくと良いのは、
 今話したのと逆なんだけど、

 お金を頂ければ、
 その人をもっと豊かにできるという事だよ。

 または次の人に
 大きく貢献する事もできるよね。

 得たお金は何も、
 私利私欲のためだけに
 使うものではないでしょう?」


「あ、そうですね。

 もっと多く喜ばせるために
 使えばいいんですね」


「多くの事が
 そうなると思うよ。

 会社であれば企業を存続させるのも
 お客さんのためだし、

 より喜ばれる商品を作るために
 投資もできる。

 またはサプライズのプレゼントを
 用意することもできる。

 個人であっても、

 自分を成長させたり
 自分が幸せになって
 それを分け与えたりする事が、

 相手をもっと豊かにする事に
 繋がるよね。

 あとは価値を提供すると
 決める事かな。

 その覚悟があれば
 堂々とお金を得ることができるよね」


「でも、相手が価値を感じない場合も
 ありますよね?」


「うーん、それは考え過ぎかもね。

 だって、
 例えばピーマンを買って

 使わずに腐らせちゃったら、
 それはその人の責任だよね」


「確かに。

 初めから腐っていなければ
 良いわけですよね」


「そう。

 これはこういうものですと
 決めて提示すれば、

 後は相手が欲しいかどうかだよね。
 最低保障は必要だろうけど」


「そうですよね、
 サービス内容を決めて提示しておけば、
 あまり悩むことでは無いですよね」


「価値を感じるポイントも
 相手次第だからね。

 あとはいかに価値を伝えるかは、
 マーケティングとか営業の話になってくるから、
 7泊8日は必要だね」


安藤は寝ていた。
ここで一泊するのだろうか。

⇒『再出発』へ つづく

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