つながりの書06 1-4『マッチングの極意 』1/3 | 地球が喜ぶ仲間を作る! at 千葉県で自然な生き方の追求と普及

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『1000年先へつなぐ地球家族』をテーマとし、地球人としての理想的な生き方を追求していく活動期

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第1章 マッチング事業
1-3『上手くいく人と上手くいかない人の違い』の続き> (目次はこちら
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今日は4人とお茶の約束がある。

窓から外を見ると空は晴天で、
絶好のアポ日和だ。

朝8時。

歯を磨いて髭をそり、
シャワーを浴びてジェルで髪を逆立たせた。

清潔感や見た目が大事なのだ。

若いビジネスマンとして信頼されるよう、
もちろん服装はスーツだ。

薄い青色のワイシャツを着て、
安心感を与える紺色のネクタイを締め、
グレーの高級スーツを着た。

宝飾時計を身に付け、
財布を内ポケットに入れ、
カバンを持って、
9時には家を出た。

1件目のアポイントは11時00分。
場所は渋谷だ。

街中にあるカフェで、
布川さんという50代くらいのおじさんと
会う事になっていた。

布川さんは連絡をくれる度に
「すごい情報が入ったんですよ!」と言ってくる。

今回も例外ではなかった。

具体的な場所は決めておらず、
駅に着いたら僕から連絡する事になっていた。

駅には5分前に到着した。

「もしもし、星です。駅に着きましたけど」

「あ、着きましたか。
 今、チューリッヒっていう喫茶店にいるんだけど分かりますか?」


「うーん、聞いた事ありますけど、
 場所は分からないですね」


「西口の東急プラザの1階なんですけどね」

「分かりました。行ってみます」

僕は何とか具体的な場所を想定して
そこに向かった。

近くまで行くとやはりお店が分からず、
布川さんに連絡をした。

「すいません、今近くまで来ていると思うんですけど」

「東急プラザの1階入った所にありますよ」

それらしい所に行くと、
布川さんが立ち上がって手を振ってくれた。

僕は思わず吹き出してしまった。

なぜならそのお店の名前は、
タリーズだったからだ。

布川さんは『TULLY’s』を
チューリッヒと読んだらしい。

布川さんは駅構内の配管の仕事をしているとかで
いつもは作業服だが、
今日は日曜日だからか地味な私服だった。

いずれにしても布の服を着ていた。

背は低めで、
いつものように笑顔だった。

髪は短めの白髪で、
僕はこのおじさんの事を心の中で
“えびすさん”と名付けていた。

「すごいものが手に入ったんですよ!」

「何ですか?」

僕は冷静だった。

それもそのはず。

教えてくれる情報はいつも、
聞いてもすごいかどうかが
よく分からないものばかりだからだ。

「この本なんですけどね、
 真理が書いてあるんですよ!」


えびすさんはハードカバーの
自己啓発本らしき本を取り出した。

「この本の噂を聞いてずっと探していたんですけど、
 もう売ってないんですよね。

 それがこの前たまたま行った古本屋に
 置いてあったんですよ!」


「そうなんですか」

「そうなんですよ!
 しかも2冊あったんですよ!

 良ければ1冊差し上げますから、
 読んでみてくださいよ!」


「いいんですか?ありがとうございます」

僕は本を受け取って裏面に書いてある概要や目次を
中身をパラパラと見てみた。

予想通り、何がすごいのかはよく分からなかった。

だけどえびすさんは僕の話もよく聞いてくれるし、
いつも僕のために情報をくれるので、憎めない存在だった。

えびすさんと1時間ほど話し、
次の予定もあるので店を出た。

無駄な出会いは1つとしてないのだろうけど、
毎回生産的な時間になるとも限らないものだ。

2件目のアポは
渋谷のもっと街中の方だ。

次に会う人に、
僕は驚き、そして惹かれた。

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