- ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- モンティ・パイソン 人生狂騒曲
いや~~~~キツイ。
正直キツイ。
初モンティ・パイソン。
世界で最も有名なコメディ集団のオリジナルメンバーラスト作品。
人生の意味について、オムニバス形式で綴ったブラック・コメディ。
なんですが…不肖若人ジャパニーズには笑いどころが掴めず…
テリー・ギリアムのアニメとかイラストとか、『老人は荒野を目指す』なんかは
好みなんだけど、なかなか、他のはブラックがきつくてねぇ。
すっごいシニカル。さすがイギリス。
冒頭作の『老人~』は良かった。
会社に酷使される老人達が反乱を起こし、金融界の海に海賊となって乗り込むはなし。
本気海賊。オフィスグッズを海賊グッズに置き換え、いい年した老ダンディ、老レディが
大暴れ。
スカッとするあらすじながら、ラストは
「地球が平らなことを知らなかったので世界の端から落っこちました。」
所詮こんなん御伽噺だけどね、と締めくくったように思えて思わず唸る。
その後の各オムニバスもものっそシニカル。
苦笑し、はじけるようなイメージに眼を見張り。(大体ギリアム仕事)
たしか、『晩年』とか、そんな題のパートが一番きっつかった。
超おでぶなひとがレストランに来て、食べる為に吐きまくる。
マーライオンより激しく吐きまくる。
そうして食べまくる。
ウェイターが意地でも食べさせ、ラストは爆発死。
マンガだったら笑えるかも知らんが、リアル映像で来ると、「ぐ・・・えぐ・・・」
とのたうつこと必死。
シニカルだよなぁ。
飽食各国の胸をえぐられる。
オープニングのファーストパートも印象深い。
出産のはなしなんだけど、
研修生やお偉いさんの見世物にされ、捨て置かれる妊婦の話。
人一人の誕生ならばもう、世の中全てから祝福されてこそ、たったひとつの貴重な命。
…の、はずなんだけど、お勉強やら、出世の為やら、おべっかやらのための
出来事に過ぎない、という描き方。
もうぐっさり。
個人の命は地球より重くなんか無いのだ。
女子は肝の据わった方限定で宜しくお願いします。
男子は、シーマンの原型か!?
と、思われる人頭魚のシュールな会話をお楽しみください。
人生ってなんてすてき。
”ああ、かみさま僕らのおべっかをお許しください、アーメン。”