これにて内閣提出法案、参議院議員提出法案、そして最後の衆議院議員提出法案は全て終了。ラストは、参議院選挙直前に提出されたものの、いまだ審議中の公職選挙法改正案です。
衆議院の各ブロック比例代表選挙において、小選挙区との重複立候補者は、現行の方法に加えて、性別その他の観点からグループ化して、当選人の割り当て優先順位をつけられるようにするものです。
現行制度ですら、理解されていないのに、またさらにややこしい方法をと思われますが、これは先ほどの男女共同参画社会推進の政治決定と同じように男女平等を前提としているようです。
そんなことよりもまず、手書きの投票方法をやめなさい。
国政選挙で「手書き(自書式)」の投票を採用しているのは、ほぼ日本だけです。これがためたくさんの疑問票や無効票を生じてしまう。そういうことを解決してから、このようなややこしい法案は出すべきです。
提出者のおおさか誠二さんに申し上げておきます。
190国会●衆議院提出法案第61号
公職選挙法の一部を改正する法律案
【提出者】 逢坂 誠二(民進党・無所属クラブ)他7名
一 いわゆる比例代表名簿の登載方法
衆議院比例代表選出議員の選挙において、重複立候補者に係る名簿の登載方法について、現行の方法に加え、同一順位とされた重複立候補者を性別その他の観点からグループ化し、各グループに当選人の割当ての優先順位(「優先割当順位」)を付けることができるようにすること。
二 当選人の決定方式
衆議院比例代表選出議員の選挙において、一の名簿の登載方法により名簿に登載された重複立候補者の間における当選人となるべき順位は、グループ内においていわゆる「惜敗率」により定められる順位(「特定割合順位」)を付した上で、次の方法により定めること。
1 特定割合順位が同じである重複立候補者の間においては、当該重複立候補者の属するグループに付された優先割当順位に従って定めること。
2 特定割合順位が異なる重複立候補者の間においては、特定割合順位に従って定めること。
三 施行期日
この法律は、公布の日から起算して3月を経過した日から施行すること。
それから公職選挙法改正をもう一つ言えば、選挙区選挙におけるポスター掲示板へポスターを貼りにいく選挙運動ですが、選挙にお金をかけないことを考えているのならば、なぜああいうバカみたいな方法をいつまでも放置しておくのでしょうか。
選挙管理委員会にポスターを預けて、あるいは掲示板を一か所に集めてから運動員がそこに貼っていき、そのあと掲示板を設置していけばいい。
参議院の都道府県選挙区は、そこからさらに市町村の選挙管理委員会があるので全市町村を回らなければならないが、今のように東京都で1万4000か所を直接貼るよりは全く良くなる。
これを私は17年前に中野区選挙管理委員会に言い、中野区議会にも陳情を出しましたが、それは個々人の選挙運動のことだから行政機関がそれに手を貸せないという結論でした。
それならばじゃあ、選挙公報はどうだ。個々人の選挙運動に対して選挙管理委員会が手を貸している理屈だ。全く筋が通らないことを平気で言っていることに疑問をいだかない。また、そこの区議会議員もなんら議員立法で手立てを打とうとしないのである。
自分たちのことであるのだから、議員立法でなんとかすべきであります。
以上
これにて第188国会からの継続及び第190国会の審議中の法案についてすべて終了です。あとはTPP条約について、TPP整備法案について、そして長丁場となりそうな民法の大幅改正について随時述べていきます。さらに、本日は北朝鮮からミサイルが発射されたのでまたまた決議案が出されることとなるでしょう。決算書や他の人事案などについても時間があれば書いていきます。