人知れず微笑まん-私も一緒といわないで

「私も…」という言葉は、
「お前も頑張れよ」 と聞こえる時もある



この「私も…」という使い方、とても難しいと思います。
私自身、この言葉を使う時は、とても意識します。
だいたい、この言葉は、 相手の話を聞いて使われるものです。

「私も…」は、
相槌・同意・共感・自分を知ってほしい・自分の自慢・かまってもらいたい
とそれぞれ意味があります。

しかし、相手がとにかく話したい・伝えたいという場合には、
興醒めさせてしまいます。

「あなたの話ではない」
「もう放っておいて」 ということになるおそれがあります。

いつも、人の話は聞かずに、自分のことだけを聞かせる人がいます。
たまには、相槌をというつもりで、
「私も…」と使った途端。話題を変えてしまいました。
いつも自慢話ししかしない人なので、こういう人には、よろしいのでしょうが…

今、とてもつらい状況の中におられる方の話を聞いて、
「私も…」と切り出すと、
「私もそうであったが、乗り切った。お前も頑張れ」
と聞こえしまうこともあります。

私は、どうしても、それを使いたい時は、
「あなたほどではないですが…、私は(も)…」
「そんな凄まじい経験ではないですが…、私は(も)…」
というようにしています。

本来は、すべて聞き終えて、
こちらへ親密感を持って頂いた後に、お話すべきことでしょう。
それには、日時がかかるものです。

もっとも、この言葉もその内容や親密度によって異なります。

ただ、

【人間が思うこと、考えること、行動することに、100%正しいことなど何もない】

ということも忘れないでいたいものです。




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【人間が思うこと、考えること、行動することに、100%正しいことなど何もない】