人知れず微笑まん-梅雨とパーソナルスペース

一人の空間とパーソナル・スペース

人間は誰でも、一人の時間が必要だと思います。
賑やかな場所が好きな人。
孤独を好む人。
人間誰しも、傷付いたり、疲れたときは、一人になってゆっくりしたいものです。
しかし、その回数やその時間には個人差があります。
それは、その人による性格というものもあるでしょう。

情緒ある小雨

梅雨の季節に入りましたが、私は雨が嫌いではありません。
全身ずぶ濡れになるほどの雨は困り者ですが、小雨は情緒があって好きです。
小雨そぼ降る名刹など訪れる時間は、私にとって至福のときです。

しかし、情緒だけではないようです。
雨が降れば、傘を持ちます。そうすると、人と一定の距離を保てます。この距離に安心感を覚え、自然に振る舞えるのでしょう。

パーソナル・スペース

◎(ここから引用)
人はそれぞれ、パーソナル・スペースというものをもっています。 いったいどんなものかというと、コミュニケーションをとる相手との物理的な距離のことです。簡単に言うと”縄張り意識”です(心理的な私的空間なので持ち運び可能な縄張りと言えます)。

たとえば、親密な関係の人とは近い距離で話ができるけど、初対面の人がいきなり近づいてきたら、 不快な気分になりますよね。それは、自分のパーソナル・スペースに侵入されたからです。

相手との関係 対人距離  
◆親密な関係:   45cm以内【家族・恋人などとの身体的接触が容易にできる距離】
◆個人的関係: 45~120cm【友人などと個人的な会話を交わすときの距離】
◆社交的関係:120~360cm【職場の同僚と一緒に仕事をするときなどの距離】
◆公式的関係:  360cm以上【公的な人物と公式的な場で対面するときの距離】

これは、あくまでも一般的な距離ですので、個人差はあります。 とても外交的な人は、パーソナル・スペースが全体的に狭くなることがあるでしょうし、 逆に、内向的な人はもっと広くなるかもしれません。

人それぞれにパーソナル・スペースをもっていることを意識して、 良いコミュニケーションがとれるといいですね。◎
◎~◎は、【Osychological Circle】 からの引用です。
ご興味のある方は、上記サイトから、心理学用語辞典をクリックなさって下さい。

人間関係において、大切なこと

手前味噌で恐縮ですが、私は「誰からでも相談したくなる人」だと言われたことがあります。
「誰からでも」ないことは当の私がわかっていますが、他の人より多少、心の内を聞かされることが多いとは思っていました。その為に苦しんだこともあります。

これは、私がどちらかと言うと内向的な人間ですから、相手のパーソナル・スペースを守って上げていたからではないかと思います。

相手が望む心地よい一定の距離感を常に考えていました。
この距離を見誤ると、『土足で人の心に入り込む』こととなり、二度と打ち解けてくれることはないでしょう。

私は、社会運動の活動家・労働組合役員・会社役員の経験があるものですから、その一面だけをご存知の方は、私が内向的と言えば奇異に感じられる方もおられるはずです。

しかし、そこでは本来の自分は存在しないのです。その立場・役割が私を動かしてきたものだと言えます。集会や会議などでは、必ず発言をする人間でしたが、『歯の浮いたようなセリフ』が必要な披露宴でのスピーチや宴会などの挨拶はとても苦手でした。

使命感が私を動かしてきたのであって、全く社交的ではないのです。
だからこそ、その時間が終われば、皆と別れ無性に一人になりたくなるのです。

相手との適度な空間。相手との間合いは、人間関係において、とても大切なことだと思います。

(偉そうなことを言いまして恐縮です。人を傷つけることが多いことも申し添えさせて頂きます)



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