War and Peace Episode 1-2 | First Chance to See...

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 1年前の2015年元旦、BBCラジオ4でラジオドラマ版「War and Peace」 が放送されたと思ったら、2016年は1月3日からBBC Oneでテレビドラマ版 「War and Peace」の放送が始まった。BBCはどれだけトルストイがお好きなんでしょうか。あるいは、イギリスではそんなにも『戦争と平和』が人気なんでしょうか?

 私は結構好きなんですけどね。

 原作小説も楽しくリピートしているし、ソビエト映画の『戦争と平和』はDVDも持っている。おかげで昨年は、ラジオドラマ版「War and Peace」 にロジャー・アラムがクトゥーゾフ将軍役で出る、と知っても慌てて予習する羽目にならずに済んだ。全10話で計10時間もの英語のラジオドラマを途中で話を見失うことなく完走できたのは、ひとえに原作に十分以上の馴染みがあったおかげだが、いやほんと、ロジャー・アラムのクトゥーゾフ将軍は文句なし、最高だった。あと、ジョン・ハートのボルコンスキー老公爵もすごくいい味を出してたっけ。

 で、それから一年後のテレビドラマ版だが。

 クトゥーゾフ将軍がブライアン・コックスで、ボルコンスキー老公爵はジム・ブロードベント、ですか。ううむ、私個人としては「ラジオドラマのキャストのほうが絶対いい」とつぶやかずにはいられない。ブライアン・コックスに恨みはないが(「The Game」 のダディ役で記憶鮮明)が、大好きなロジャー・アラムとでは比較にならないし、ジム・ブロードベントは好きだけど(「London Spy」 の彼は本当に良かった!)、基本的に「いい人」が似合うタイプなので、クソジジイなボルコンスキー老公爵には向いている気がしないのだ。

 とは言え、ポール・ダノのピエールは気になるし、何より、ラジオドラマではさすがに出番のなかったマレンゴも、テレビドラマでは絶対に登場するはず。ということで、第1話目をiPlayerにダウンロードして観てみたら、


War and Peace op

 うおお、のっけからナポレオンを背中に乗せたマレンゴの勇姿が!

 ……残念ながら、第1話でのマレンゴの登場シーンは冒頭だけだったけど、第2話では戦場でのかっこいい姿を堂々と披露してくれた。恐らく、この先まだまだ見せ場があるにちがいない。うふふふふ。

 が、しかし。マレンゴ以外のキャストは、第2話まで観た時点ではややビミョー。ポール・ダノのピエール、頑張ってるけど、デブが板についてないような(ピエールはデブなのよ、見苦しい太っちょでなきゃダメなのよ)。ナターシャ役のリリー・ジェイムズはとってもかわいいけど、冒頭の、恋に恋する少女の頃のナターシャをやるには年齢的にさすがに無理があるかも(私の脳内イメージは、ロミオと出会う前のジュリエット)。ジム・ブロードベントのボルコンスキー老公爵は、最低なクソジジイというより、素直になれない意固地な老人、という感じがして、勿論、そういう解釈もアリなのかもしれないけど、私としてはちょっと物足りない。

 という訳で、今後の展開に期待。