二次創作小説⇒NANA「Bud of Love」ヤス×主人公(夢) | ミにならないブログ~ゲーマー主婦のお絵描きと子宮体癌~

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創作小説


作品
NANA
ヤス×オリジナル主人公の堂本光子

執筆日
2006年12月29日

コメント
えっと、PS2のゲームの感じで書きました、、、  
とはいってもオープニングな感じですね
このままハーレム連載にしてしまうかもしれません
予定は未定ですが・・・
とりあえずヤスで・・しかも何もラブラブないし^^;
期待はずれな駄文ですみませんでした

小説

「Bud of love」


街が賑やいでいる12月、雑踏に紛れ一人彷徨う女性の姿があった

堂本光子、北海道から単身東京に出てきたのは、
になるという自分の夢を実現するためである

一面白銀の街から、一面人だかりの街に足を踏み入れた には、
誰もが心騒ぐ師走だというのに、
期待どころか不安ばかりが脳を占領していた

「ふぅ~やっとついた・・・」

駅から約30分ほど歩く少し不便な雑居ビルのような住まいについた

本来なら東京駅から約1時間もあれば
十分たどり着ける範囲内のはずだが、


光子のとてつもない方向音痴と、
人混みに流されたり、4差路、5差路をまともに渡れなかったりし、
結局5時間もの時が流れ、夕方に着くはずがすっかり夜になっていた

自分の階まで大荷物を抱え階段を登っていると、後ろから男性がやってきた

「荷物をお持ちしましょう」

光子がまだ返事もしていないのに、
抱えていた一番大きい旅行カバンをひょいと自分の肩のかけ
光子を追い越して階段を上がっていった

「あの・・・」

「あぁ、何階ですか?」

「もう、そこですから」

「部屋の前まで運びますよ」

「でも・・・」

光子は当然不審がった



知らない人からの物をもらってはいけませんよ、
という母親の教えを思い出す
(物をもらったわけじゃないけど、
知らない人がこんなに親切にしてくれるはずはない)

東京の街は恐いところだと、
地元を出るときに親にも友達にも散々言われてきた は、
おもいきってその男に声をかけた

「あの・・・」

だがその声むなしく、男から質問される

「何号室?」

「あの・・ここです」

「はい、じゃあ荷物ここに置いておくから」

「ありがとうございます」

男は荷物を置くと、隣の部屋へ入っていった


(え?もしかしてあの人、私の隣の住人なの?
 確かとなりは女の子2人組みと聞いていたから
 安心していたのに、どうしよう)


東京に単身出てきただけでも怖くて淋しくて心細いのに、
さらに隣が男の人なんて、光子 には耐えられなかった

しかし、夢を叶えるために一大決心をして家を
飛び出てきた以上、引き返すわけにもいかない

とりあえず荷物を部屋に入れ、部屋の中で少し荷物を片付けた

まだ何もない部屋、静かな夜、
冷たいコンクリート、自分の足音が響き、空虚感を高めていく

「寒い」

ポツリとつぶやいた

冬なのにむき出しのコンクリートに囲まれた部屋
引っ越してきたばかりで暖房すらない

夕方到着してその生活必需品を買いに
行く予定だったが、夜じゃ開いてる店もない

とりあえず当分は寝袋で・・と思ってカバンに
つめておいた寝袋を取り出す

「あ、その前にお隣さんに挨拶しにいかなくちゃ!
 さっきの男の人が住人なのかなぁ?いやだなぁ~」

独り言をもらしながらも、片付け途中のカバンを置いて、隣の部屋へ行く


となりの部屋の表札には「ナナ・ハチ」と書かれていた


(なんだろう?)


疑問に思いながらも、扉をノックした


トントン

「へーい、誰?あいてるよ~」

「おっ、ロンだ!」

「あ、お前今いかさましなかったか!」

「うるせー!しねーよ」

扉を開けると騒がしい声が聞こえてきた

「はーい、どちらさまですかぁ?」

玄関まできたのはかわいい服装をした目のくりっとした女の子だった

「あっあの・・私となりの部屋に引っ越してきたんでご挨拶をと・・」

びっくりしながらもとりあえず は用件を告げた

「あー大家さんがいってた隣に引っ越してくる子ってあなただったんだね~
 ナナ~今日から隣の部屋に住む子が挨拶にきてるよぉ~」

その女性は大きな声でもう誰かを呼んだ

「入ってきてもらえば~」

低い声のあとには、複数の男の声がかぶさった

「え?なに?」

「隣に住む子?」

「どんな子?」

「見にいこーぜ」


バタバタと足音の後、玄関には4人の男性が顔を並べた

「うぉ~かわいい」

「俺ノブ、よろしく」

「誰もノブさんのことなんて聞いてないよ」

「いいだろう」

「はいはい、わかったからみんな戻って!」

玄関にいた女性はそういって男性陣を追い払った

その男性陣の中に一人、さきほどの男性が雑ざっていた

「さきほどはども」

「いえ、こちらこそ」

「えー?なになに?ヤスもう手出したんか?」

「さっき偶然逢っただけだよ」

「本当かなぁ?」

「怪しいですね~」

「ほら麻雀の続きするぞ」

「へ~い」


「ごめんね~うるさくて
 紹介がまだだったよね、私はここの住人の小松奈々
 で、もう一人が、あ、きたきた」

そういうと手招きをしてもう一人の女性が玄関に現われた

「ちぃーす」

「あ、どうも」

「ナナ、ちゃんと挨拶してよね
 こっちが大崎ナナ」

「ヨロシク」

紹介されたもう一人の女性は
加えタバコで冷蔵庫からビールを取り出し
部屋の奥へ戻っていった

「もぅ~ごめんね~うちは私奈々とさっきのナナでシェアしてるんだ
 何かあったらいつでも部屋にきていいよ
 あ、で、さっきの男連中がナナがバンド組んでてね、そのメンバーなの
 まぁ一人違うバンドのメンバーも混ざってたんだけどね
 それは・・・まぁ追々紹介していくよ
 こんな感じでうるさいかもしれないけど、仲良くしてね」

めまぐるしく紹介された はただただ圧倒されていた

「あ、ヨロシクお願いします!奈々さん」

光子は深々と頭を下げる

「あ、私のことはハチでいいよ、こちらこそよろしくね」

そういってハチも頭を下げた

「ハチって?」

頭を上げると疑問に思ったハチのことを訊ねた

「あぁ、ほら私達どっちもナナでしょ?
ややこしいから、私はハチって呼ばれてるの
あなたの名前まだだったね、
まさかナナじゃないよ・・ね?」

ハチは笑って名前を聞いた

「あ、私北海道から来ました 堂本光子といいます、
はじめての一人暮らしなんで色々教えてください」

少し緊張な面持ちで頭を下げた

「さすがにもうナナはいないか」

ハチはそういってお腹をかかえて笑っていた

「同じ北海道出身なんだね?私もナナも北海道なんだよ?」

「そうなんですか?」

「うん、話合いそうだね、またいつでも遊びにきてね」

「はい、じゃあ今日はこれで失礼します」

パタン




扉を閉めたあと、 光子は隣の自分の部屋へ戻っていった


さっきまでいろんな人間がいて声がして暖かくて楽しい雰囲気だったのが
一転して暗くて一人の自分の部屋
淋しくて泣きそうになっていた




ピンポーン


涙が零れ落ちる寸前でチャイムがなった

「はーい」

玄関にたっていたのは、さきほど荷物を持ってくれた男性だった

「さきほどは五月蝿くてすみませんでした
 私はナナと同じバンドにいる高木泰士といいます
 弁護士もしていますので、
 何か相談ごとがありましたらいつでもご連絡下さい」

そういうと、一枚の名刺を差し出した

「あ、さきほどは荷物を持っていただきありがとうございました
 まだ引っ越してきたばかりなので、
 何のお礼も出来なくてすいません」


光子は部屋にあがってもらってお茶でもと思ったのだが、
お茶どころか部屋には旅行カバンと寝袋しかない

そんな の状況を察していたのか、

「いや、お気遣いなく」

と優しい笑顔で答えた

「あ、それと、俺のことはヤスと呼んでください、
 このほうが呼びなれているので・・」

「ヤス・・さん・・」

「あぁ、呼び捨てでも構いませんよ」

「でも・・」

「呼びにくいのなら、さん付けでも構いません、
高木さんと呼ばれるよりはマシですから」

「わかりました、ヤス・・さん」

いきなり男性を愛称で呼ぶのに
少し抵抗を覚える 光子だったが、
ヤスの優しいまなざしと心遣いに
いつの間にか自然と「ヤスさん」と呼ぶことが出来ていた


自己紹介も住んで隣の部屋に
もどっていこうとしたヤスが、
再び 光子のほうを振り返った

「あ、それと・・・さっきのお礼、
今度近くの喫茶店でお茶でもご馳走してくれるかな?」

「え?」

「あ、いや、無理強いはしない」

突然の申し入れに戸惑う光子だったが、ヤスの紳士的な態度に
おかしなことにはならないだろうと思い
こくりと頷いた

「ありがとう、じゃ、おやすみなさい」

「おやすみない」

光子は自分の部屋の扉を閉じたあと、頬を赤らめていた

東京へ出てきてはじめての夜に、
男性と二人きりで逢う約束をしてしまったのだから・・

胸がドキドキしている

光子の心に小さな小さな恋という名の芽が息づいた・・・。




END



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