未来を生きる君たちへ | 39歳、KLC通ってます→41歳、再開しました→46歳、最後の移植

39歳、KLC通ってます→41歳、再開しました→46歳、最後の移植

2015年第一子を出産、2018年第二子出産。現在凍結胚移植のためklcに通院中です。

最初にこのタイトルを聞いた時、

よくあるドキュメンタリー風映画だろう、とスルーしていたのですが・・

それは勝手な思い込みでした。

これ、83回アカデミー賞外国語映画賞受賞作だった!

外国語映画賞受賞作は、わたし的にはヒットが多いのです。

スラムドッグミリオネアしかり、古くは、ライフイズビューティフルとかね。

そしてストーリーを知るにつけ、

俄然観たくなってしまい、飯田橋まで足を運んで観てきました。



最良の日を迎えるために☆目指せ大人sweet婚


理不尽な暴力受けた時、自分ならどうするだろう?

目には目を、で徹底的に同じステージで抗戦するだろうか?

それとも、同じステージに降り立つことはせず、やり過ごすだろうか?

あるいは、ケースバイケースで変わることもあるかもしれない。


たとえば、それが肉体的なものとは限らず、言葉によるものも含めるとすれば、

自分の身にも、いつ降りかかってもおかしくない訳で。

特に前半は、そんな自問を繰り返しつつ、観ていました。

まあ、この作品での暴力として、端的に暗喩されているのは戦争なのでしょうが・・

ともかく、暴力と、それに対する報復が、本作の鍵となります。

(ちなみに、デンマーク語の原題は、復讐や報復という意味だそう。)

これをベースとして、2つの家族の物語が展開されてゆきます。



冒頭は、アフリカと思われる、紛争地帯の最前線で、治療を行っている医師の姿。

場面はがらっと変わり、誰かの葬儀が行われているよう。

そこで少年が、歌を歌っています。

葬儀の後、父親に歌のことを褒められますが、少年は、どこか父を邪険にしている様子。

亡くなったのは、彼の母親のようです。

この少年、クリスチャンと、紛争地域にいた医師・アントンの息子が、同じクラスとなります。

アントンの息子、エリアスは、学校でいじめのターゲットになっている。

一方父親であるアントンは、妊婦の惨殺を繰り返す、ビッグマンの存在に悩まされています。

そんな中、ある事件が起きるのです。


主なストーリーは、こんなところです。



アントンは、非暴力主義者。

街のならず者に、暴力を受けても、決してやり返さない。

「あいつはおろか者だ、だから相手にはしない」というスタンス。

逆にクリスチャンは、暴力には暴力をもって制すべし、という考えの持ち主。

彼はエリアスのいじめに対して暴力で敢然と立ち向かい、撃退します。

どちらが良く、どちらか悪い、という単純なものでもないし、揺らぐことだってある。


医師と言う職業柄もあるのか、常に理性的であろうとするアントンですが、

そんな彼でも、感情を抑えきれず、自らの主義に反するような行動を取ってしまいます。

むしろ医師であるからこそ、死者の尊厳に対する侮辱を、ゆるすことができなかったのかもしれません。

彼の取った行動は、彼の理想には反する行為であるかもしれませんが、

人間として、取るべくして取った行動とも言え、どうとらえるか、とても難しい。

非暴力という、ある種の理想の追求の難しさについて考えさせられる、とても印象的なシーンでした。



この2つの家族、それぞれが家庭の中で問題をはらんでいるのですが、

その体現方法も良かった。

変に説明くさくならず、自然な感じで、徐々に問題が明らかになっていく演出が巧みでした。


ストーリー全体も、2つの家族の物語と、紛争地域のエピソードを上手く織り交ぜつつ、

静かながらも、緊張感を切らすことなく進行し、最後まで退屈させません。

ずっと重苦しいシーン続きなので、ちょっと疲れますが(苦笑)

観終わった後の充足感は非常に高かったですね。

ラストはちょっとキレイすぎるのでは・・という気もしますが、

あまりに不条理な現実を鑑みると、せめて映画の中くらい希望の光に満ちて終わっても良いのかな、

という気もしてきました。

前述の通り、暴力と報復が、本作の主軸でありますが、

同時に子供をしっかり受け止めることの大切さ、も描かれており

邦題は原題とは異なり、そっちにフォーカスしてつけられたようですね。

(まあ、英題がIn a better worldなんで、そっち寄りにつけたのでしょうが)

なかなかうまい邦題のついた作品が少ない中、

本作の邦題は、本作のラストにも沿っており、良いタイトルだと感じました。



俳優陣は皆さん熱演でしたが、特にクリスチャン役の

ヴィリアム・ユンク・ニールセン(名前長っ)が実に印象的でした。

妙に大人びた、どことなく影のある少年を、好演していました。


また、エンドロールは、自然とか植物などの映像がなんとはなしに流れるんですけど、

本作とそこはかとなくリンクしている気がして、胸に響きました。


とても丁寧に作られた、秀作だと思いますが、

それだけではなく、わたしとの相性が良かったんだろうな。

ストーリーが直球でずどん、と入ってくる感じ。

どんなに評価が良くても、その作品にノレるとは限らないですからねー。

ブラックスワン とか。)



そんな感じで、わたし的にはかなり心を掴まれ、考えさせられる作品でした。


同監督の過去の作品、

アフター・ウェディング も気になります。

それと外国映語画賞つながりで、瞳の奥の秘密 も気になるなあ。




最良の日を迎えるために☆目指せ大人sweet婚

未来を生きる君たちへ

原題:HÆVNEN (In a better world)

監督:スサンネ・ビア

出演:ミカエル・パーシュブラント、トリーネ・ディアホルム、ウルリク・トムセン、ヴィリアム・ユンク・ニールセン

マークス・リーゴード

字幕:渡辺 芳子


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