ついに大観衆の中、始まった…!!
僕は第三試合だったが、結果は…
菊地 毅×
橋 誠
vs
谷口 周平〇
森嶋 猛
(ジャーマン・スープレックスホールド)
となった。
結果は残念だったけど、僕は三沢さんが見てる前で思いっきり試合をすることができました…
この大会に出場できて本当に良かったと思う。
会場入りする前にホテルを出て、とあるレストランで食事をした僕。
その時に「リンゴジュース」を頼んだ。
飲みながら「そういえば三沢さんもリンゴジュースが好きだったなぁ…」
と思った。
当時、全日本プロレスで練習生だった僕の思い出…
三沢さんが合宿所に来られた時は、ガチガチに緊張していました。
僕:「お飲み物は何にされますか？」
三沢さん:「ん？リンゴジュース」
僕:「はい！分かりました」
三沢さんは必ず「リンゴジュース」だった。
僕:「失礼します」
リンゴジュースをテーブルに置く。
三沢さん「サンキュー」
これが当時の僕にとって三沢さんとの唯一のコミュニケーションでした…
ある日…
三沢さん:「橋、デビューしたら必ず良いことも待ってるから、今は頑張れ」
僕:「は…はい、頑張ります！」
三沢さん:「フフフ」
素直に嬉しかった。
この思い出は、一生僕の胸の中に。
今日、試合を終えた僕は着替えた後で秋山さんと小橋さん達がいらっしゃる控え室に入った。
暫くして、たまたま小橋さんと二人きりになった時のこと…
小橋さん:「橋」
僕:「はい！」
小橋さん:「プロレスとボディ・ケア、どっちも頑張れよ」
僕:「…はい！」
小橋さん:「『二足のわらじ』なんて思っちゃ駄目だ！どちらも一生懸命頑張れ！」
僕:「はい！有難うございます！」
リアクションは薄かったかもしれないけど、僕は心の底から嬉しかった。
そしてメインイベント。
三沢さんの追悼試合に、川田さんがノアのリングに立つ…
僕は全日本当時、川田さんの付き人でした。
そして死ぬほど考えた末に、僕はノアに移って秋山さんの側にいさせて頂きました。
その川田さんと秋山さんが「ノア」のリングで、三沢さんの「追悼試合」の舞台で戦う…
とても複雑な心境でした…
何て言ったらいいか、分からない。
何か分からないけど、吹き出しそうな涙を堪えました。
続く