起業にロマンは、必要だね | シャイな営業コンサルタントの剛腕な日々

シャイな営業コンサルタントの剛腕な日々

“生涯成長”を信じて挑戦する女性営業コンサルタント長谷川千波の日々を綴ります。

ミシマ社(出版社)三島社長の講演を聴きに行きました。

仕事の打ち合わせの合間を縫って、ちょっと遅刻してしまったけれど、無理をしてでも参加して良かったです。


このミシマ社のことは、『人見知り社員がNo.1営業になれた 私の方法』の担当編集者O嬢に教えてもらった「ミシマガジン」 が面白くて愛読者になり、書籍もいろいろと読んでいました。


たとえば、こんな本があります。

世界初の製本方法で実現できた、まったく新しい詩集の

『透明人間 再出発』

半透明の用紙に印刷された詩と、通常の用紙に印刷された写真のページが交互に現れてきます。一枚一枚の用紙も変化するのです。

それがどうして、これまで実現不可能だった製本方法なのか、というのは割愛しますが、

大変に手が(コストも)かかっているものであることは想像できます。



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これを一枚めくると・・・



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こうなっています。


講演では、

『計画と無計画のあいだ』~「自由が丘のほがらかな出版社」の話~

に書かれている、ミシマ社設立当時のお話や、ミシマ社長の出版にかける想いを聴かせていただきました。

そうそう、レジュメを見て、「あれ? こんなイラスト、あったっけ?」と思い、帰宅してから本をパラパラめくっていて、ふと表紙カバーをはずしみると、こんなんが出てきました。



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はっはぁー。

左端の黒いのは、無計画ゾーン。右端は計画ゾーン。

その線引きをした、あいだの無色のゾーンに、「自由」と書いてありますね。


私は、その「自由」に、「ロマン」とルビを振りたい感じです。

三島社長が会社設立後、最初の1冊を出版し、関係各社に制作費の支払いをする年末のくだりは、共感して胃がキュッと痛くなるのですが、悲壮感を感じさせない独特の語り口調がなんとも温かくて、本当に読みやすかったです。


起業を考えている人は、是非。

また、組織人の方で、これまでの常識を覆していきたいとお考えの方にも、是非。


私のへなちょこ写真では、表紙の質感が全然でなくてがっかりさせられるのでアップしませんが、

お勧めの本です。


講演の中身はここでは引用いたしませんが、最後の質疑応答で私ハセガワの質問にお答えくださったことだけ、ざざっと紹介いたしますね。


「出版業界という歴史の古い業界で、誰もがやったことのないことに次々と向かっていけるのは何故か。その根底になるお考えを知りたい」という質問です。


ご回答の冒頭に、安田登先生とおっしゃる方の話を引き合いに出されて説明してくださいました。

「甲骨文字(を使っていた時代)には「心」という文字がない。人間は、心があるから発達し、進歩した。

しかし今は、心がマイナスの作用をすることがある。それなら、心のなかった時代はどうしていたのかを研究していくしかない」

文字というものは、現在の人、未来の人にとって、大きな“道標”となっている。

それを届ける役割は出版社だ。届けるためには、「絶版」にしないこと。


自分がメディアとして、バイアス(ゆがみ)をかけずに媒介するために、感度を高めていきたい。

そして、後世の人に繋げていく。(情報を)恣意的にコントロールし、支配し、言論操作することは、本来のメディアではない。今、(この業界は)岐路に立っている。

日々の活動の中で、小さな一石を投じていきたいと考えている。


これが、三島社長のお答えでした。


新刊の『THE BOOKS』 も、さっそく買いました。

365人の書店員さんに、どうしても届けたい「この一冊」を集めて、編まれた本です。

紹介する本の条件は、絶版になっていない本であること、だそうです。


自分だけでは、見つけられない本がいっぱいあります。

あとですね、この本の表紙カバーの手触りがとてもいいんです。

本を読む時間は、しっかり作っていきたいものです。