蘇州軌道交通の旅(25) | 蘇州日記

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2015年4月から蘇州に単身赴任しています。蘇州での生活をブログに書いてる人が大勢いて、赴任前にとても参考になったので、真似することにしました。

今日は蘇州軌道交通1号線の東から24個目の駅「木涜」(ムードゥー)の紹介です。

 

ようやく1号線の最終駅に辿りつきました!

 

 

 


この駅の北東の出口を出るとすぐに木涜新天地という建物があると事前に地図アプリでチェック済みだったので楽しみにしていたのですが、行ってみたら既に廃墟でした(笑)。

 

 

 

 

その向かい側(駅の北西側)の建物はちゃんと営業していますがかなり古びている雑居ビルです。

 

 

 

 

ところが、その北側には影視城という新しいショッピングセンターがあります。

 

日本だとアウトレットモールとかでよくある、敷地内に複数の建物があるという形式です。

 

 

 

 


影視城というのはちょっと不思議な名前で、事前にはテレビについてのテーマパークなのかと思っていたのですが、そうではなく普通のショッピングセンターでした。

 

どうも蘇州広電というテレビ局がスポンサーだからそういう名前のようです。

 

敷地内の目立つ位置に、このテレビ局の名前を冠したイベント会場がありました。

 

 

 

 

一角には小さな遊園地もありました。

 

 

 

 

影視城の敷地はかなり広いですが、西の端まで行くと、そこから先は山岳地帯に入ります。

 

 

 


蘇州には天平山、大焦山、灵岩山などのいくつかの山がありますが、それらは全て繋がっており、ひとつの山脈を形成しています。

 

つまり、ここから見える景色が蘇州で唯一の山岳地帯ということになります。

 

 

 

この山岳地帯を越えると太湖という琵琶湖の3.4倍の面積を持つ湖に着き、そこで蘇州市は終わりです。

 

ですが、地下鉄1号線はこの木涜で終わりなので、太湖まで電車で行くことはできません。

 

バスでなら行けるのですが、木涜から1時間くらいかかるんですよね。

 

ですので、僕は太湖には会社の中国人スタッフに自家用車で一度連れて行って貰ったきりです。

 

もうちょっと気軽に行けるようになると嬉しいのですが。

 

 

 

さて、一旦駅に戻り、今後は駅の南側の紹介です。

 

南東側はコンビニなどが並ぶ商店街なのですが、駅の出入り口付近には電動自転車がぎっしりと駐輪されていて、通行が困難です。

 

地下駐輪場が完備されている新区との差を感じます。

 

 

 


南西には中華園大飯店という格式ばった大きなホテルがあります。

帝国ホテルのような由緒あるホテルなのでしょうか?

 

 

 

 

さて、駅の周囲の紹介はこれで終わりなのですが、今回は「軌道交 通の旅」というコンセプトを破って、ここからバスに乗りたいと思います。

 

なんでかというと、この辺りに木涜​古鎮という観光地があるのですが、駅からはちょっと遠くて、バスに乗らないとしんどいのです。

 

ちなみに、地下鉄5号線が開通したら​木涜​古鎮のすぐそばに駅ができるので地下鉄だけで行けるようになるのですが、5号線の開通は2019年の予定とのことです。

 

 

 

ということで、​​木涜駅の南にある​中華園大飯店というバス停から​2番か​69​番か​508番か691​番のバスに20分ほど乗​ると、​​木涜​古鎮のそば​に着きま​す。

木涜​古鎮というのは、川に沿って蘇州の昔の街並みが残っている場所で、コンセプトとしては​​平江路や​​山塘街​と同じなのですが、​​平江路​と​山塘街​が近代になってから整備されたのに対し、​​木涜​の方がもっと昔の面影がそのまま残っているという感じです。

 

ちなみに、​​山塘街​についてはこちらで紹介していますが、​​​​木涜​古鎮にも​​​山塘街​という同名の道路があって、ちょっと紛らわしいです。

 

 

 

​木涜​古鎮に着くまでは、京都のような静謐な場所を想像していたのですが、 バスを降りてみると、アメ横のような猥雑な商店街が並んでいます 。

 

 

 


プレイボーイをパクったPFULY BOY(何て読むの?)とか、

 

 

 


アップルをパクったAPPEALといった店があったり、

 

 

 


​銀行の前で勝手に露店を開いていて、今日は日曜なので銀行は閉 まってるけどATMが利用できないじゃん!ということがあったりと、中国らしい光景が展開されています。

 

 

 


こういう商店街を抜けて、ようやく昔っぽいところに着きました。

 

 

 

 

川下りもできるようです。​

 

 

 


こちらが有名な西施橋です。

 

 

 


​西施​は中国古代四大美女の一人に数えられる女性(残りの三人は王昭君​、貂蝉​、楊貴妃)​で、呉王・夫差の側室だった人です。

 

彼女は呉の敵である越の出身で、越が呉に滅ぼされそうになった時に、越が呉の属国になって忠誠を示す為に呉王に差し出されました 。

 

これは越による「美人計」で、越の目的は呉王​を油断させると共に、​呉王を​西施​に溺れさせて彼女の為に国費を浪費させることにありました。

 

呉王・夫差はこの策に嵌り、この辺りに彼女の為に豪華な屋敷を作ったそうで、そのことからここに彼女の名を冠した橋があるようです。

 

越が従順になったと油断した呉は、後に越に滅ぼされてしまいます。

 

 

 

他にも、 古松園や虹飲山房といった昔の建物や庭園を保存した場所があります。

 

 

 

 

 

昔の風情がある建物や庭園に負けじとがんばっているのがたくさんのお土産物屋なのですが、中でも目を引くのが昔の衣装を着て写真撮影をしてくれるお店です。

 

たぶん、「あなたも西施になってみませんか?」みたいなノリなのだろうと思います。

 

 

 


撮影中の女性客を盗撮してみました。

 

ちょっと無礼かと思ったのですが、多分中国の人はそういうことを気にしないだろうということでご了承下さい。

 

 

 

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第26回 石路へ


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