熱にアロマの冷湿布 | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます。


先週、東京で3歳の男の子がインフルエンザ脳症で亡くなりました(→新型インフルで3歳児死亡 国内最年少 )。「インフルエンザは予防が一番!その2」 でもお伝えしたように、インフルエンザ脳症は、おもに5歳以下の乳幼児に発生する最も重い合併症です。毎年数百人が発病しますので、何も新型インフルエンザに限ったことではありませんが、こういうニュースには胸が痛みます。


インフルエンザ脳症の原因はまだわかっていません。ですから、残念ですが、それを完全に防ぐ手だては、今のところありません。ただ、ある種の解熱剤を使うと、脳症による死亡率が上がることがわかっています↑の亡くなった男の子は、最初は普通のカゼとしての治療を受けていて、そのときに解熱剤が処方されていたかもしれませんね。


ウイルスや細菌に感染したときに、熱が出るしくみは「発熱は戦いの印」 でご説明したとおりで、やたらと解熱剤を使わないほうがいいとも申し上げました。からだがウイルスと戦うために、脳の指令で体温を上げるようにしたのに、そこへ解熱剤が入ってきちゃうと、細胞だってどうしていいかわからなくなってしまうんじゃないかしら?その混乱で脳も腫れちゃうんじゃないかと想像しています。


いつだったか、TVのニュースで、インフルエンザ脳症は、脳の中にマクロファージのような炎症細胞がふえるなんて言ってましたけど、それは違います。たぶん、あとで訂正されたと思いますが、脳にウイルスが入って炎症細胞がふえるのは脳炎で、脳症ではありません。念のため。


インフルエンザで解熱剤を使ってはいけません。それでも、思いのほか高熱で、お子さんが熱にうなされて苦しそうだったら、何とかしてあげたいのが親心。それはわかります。そんなときは、物理的に、外側から冷やしてあげましょう。


1 簡易氷嚢のつくり方

ビニル袋に氷を10個ほど入れて、水を加えます。袋の口をきっちりしばり、もう1枚袋を上からかぶせましょう。同じものを3~4個つくって、ひたいやわきの下、鼡径部に当てます。保冷材をタオルでくるんで代用してもOKです。


2 アロマの冷湿布

精油: ティートリーあるいはユーカリ・ラディアータ 2~3滴

基材: 洗面器1杯の冷水

① 洗面器の冷水に精油を落とし広げます。

② 水の表面に浮いた精油をすくいとるようにしてタオルを浸します。

③ 精油のついたタオルをしぼって、ひたいやわきの下、鼡径部に当てましょう。

※おとなの場合はペパーミントもおすすめです(子どもには刺激が強いのでNG)。


「カゼひきさんの塗布用クリーム」 「カゼ・インフルエンザ予防のマウス・ウォッシュ」 もご参考にどうぞ。


インフルエンザ脳症は早期に手当てが必要です。万が一、意識障害・熱けいれん・異常行動が見られたら、ただちに病院へ。脳症について詳しくお知りになりたい方は、「小さないのち」というサイトの「インフルエンザ脳症とは?」 というハンドブックをご覧になってくださいね。


これまでのマタニティ・ケアと子供のケアについてはこちら→「妊娠・産後・授乳・子供のケア 目次」


一天一笑、今日もいい1日にしましょう。


春月の『ちょこっと健康術』-ホトトギス

ホトトギス