「生魚の新鮮なものに塩を薄くふり、天日に干して一両日過ぎたものを、少しあぶり、薄く切って酒にひたして食べる。これは脾の妨げになることはない。長く置いたものは、消化が悪く滞りやすい。」
『養生訓』の「虚弱な人の保養」 や「脾胃の弱い人の魚の食べ方」 にも書かれていたように、新鮮な魚を干物にしたものや酒に浸したものがよいと、益軒先生はおっしゃっています。
ただし、「生魚の調理」 にもあったように、長く置いては元も子もありませんし、「大きい魚と野菜の調理」 でも言われたように、薄く切るのがいいんですね。すべては後天の本である脾胃を守るためです。
『養生訓』の原文はこちらでどうぞ→学校法人中村学園 『貝原益軒:養生訓ディジタル版』
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