東洋医学講座 No.17 臓腑の関係 その2 | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

おはようございます ニコニコ


兵庫と大阪で、休校となった学校は2,000校近くになっています。子供がそうして休みになると、それに合わせて仕事を休まなければならないお母さんもいて、あれこれ大変。神戸では、三宮駅の売店従業員さんの発症が確認されていますから、感染者はさらに増加する可能性が高い。みなさん、しっかり予防しましょう。後は梅雨入りが早まるように、雨乞いしましょう。インフルエンザ・ウィルスは湿気に弱いですからね。


東洋医学的には、免疫機能はの仕事。は乾燥に弱いので、部屋の湿度を適度な状態に保ちましょう。の養生には、丹田呼吸での助けを借りましょう。消化吸収のよい食事を心がけて、の状態をよく保ち、を支えましょう。ストレスを解消して、の疏泄を調え、気の流れをよく保ちましょう。辛い物や味の濃いものを摂り過ぎないようにして、気血を消耗しないようにしましょう。


東洋医学講座、17回目の今日は先週の続き、臓と臓の関係です。


春月の『ちょこっと健康術』-相生


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6 の関係


を主(つかさど)り、生気の源である

脾の働きがよく水穀の精微が補充されて気の運化が十分であれば、肺も気や津液(水分)を全身に散布することができます。また、肺の呼吸が順調であればこそ、脾の運化も順調にいくというもの。脾が弱って、脾気虚になると、肺気虚も起こしやすく、呼吸が弱り、免疫力も低下しちゃう。この場合、「培土生金」といって、脾を補うことで肺を強くする治療法がよく行われます。元々脾は水湿にやられやすいのですが、「水の上源」である肺の通調水道がうまくいかないと、その影響を受けてさらに水湿をためこんで働きを鈍らせます。


7 の関係


① 呼吸を主り、納気を主る

肺による十分な呼吸には、腎の納気による助けが必要です。特に吸気は、腎の精気が充足していないと、深く吸い込むことができません。したがって、腎の納気が不十分だと、肺だけの浅い呼吸となってしまいます。腎の精気を充足させるためにも、深い呼吸すなわち丹田呼吸がいいんですね。


② の上源、を主る

水液代謝がうまく行われるかどうかは、肺と腎の状態に関わります。全身への水の供給は肺によって行われ、汚れた水の代謝は腎によって行われているからです。


8 の関係


後天の本先天の本

脾は水穀の精微を運化して気血をつくりますが、この機能は腎の陽気によって助けられています。腎陽が不足すると脾陽も弱るし、脾陽不足が長期化すると腎陽も損なわれます。腎の精気は脾がつくる気血によって補充されるので、腎の精気を先天の気というのに対して、水穀の精微を後天の気といいます。


9 の関係


① 蔵血生血・統血を主る

脾の生血・統血の働きによって、肝の蔵血すなわち血量調節機能がうまく運びます。 


② 疏泄を主り、運化・昇清を主る

肝の疏泄がスムースであれば、脾の運化・昇清も健全に行われます。肝と脾は五行の母子関係にあり、互いに影響しやすい立場にあるため、ストレスによって肝が傷つけられると、脾や胃の症状が出やすいのです。


10 の関係


蔵血蔵精を主る

肝血は腎精から滋養されています。腎精は、脾から供給される後天の気だけでなく、肝血からも補充を受けています。したがって、肝血の不足は腎精の不足を招き、腎精の不足は肝血の不足を招きます。このような関係から、「肝腎同源」あるいは「精血同源」といわれます。


先週も書きましたが、このように臓腑は互いに依存し合い、協力し合い、影響し合っています。さらに、を中心としてまとめると、主気生気納気という関係が見えてきます。に関してまとめると、主血に対して、蔵血、そして生血・統血です。そして、「生血同源」ですから、五臓が互いに密接な関係にあることがよくわかりますね。


次回は臓と腑、腑と腑の関係についてお送りします。みなさま、マスク・手洗い・うがいに、食事や睡眠に気をつけて、新型インフルエンザを予防してくださいね。笑いも免疫力アップになりますから、楽しく笑って過ごしましょうね。それはなぜか?についてはこちら→笑いと免疫力


今日もいい1日になりますように。


春月の『ちょこっと健康術』-?


今日の花は、肺を元気にしてくれる白です。