『養生訓』 水を選ぶ(巻三55) | 春月の『ちょこっと健康術』

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体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

「水は清く甘いものを好むべきである。清くもない水や味の悪い水は用いてはいけない。郷土の水の味によって人の性質が変わるといわれるくらいであるから、水は大いに選ぶべきである。また悪水が漏れ入った水を飲んではいけない。薬と茶を煎ずる水は、特によいものを選ばねばならない。」


益軒先生はちゃんと水のことも書かれています。しかも、「水の味でひとの性質が変わる」と。考えてみれば、水は飲むだけでなく、料理にも、農作物や家畜を育てるのにも、からだをつくるすべてに関わりますもの。性質にも影響あるかも。


日本のミネラル・ウォーターのほとんどは、軟らかくて「清らかで甘い」ですね。東洋でも、中国や韓国に比べ、日本人に温和な人が多いのは、もしかしたらそのせいかもしれません。お抹茶やお煎茶にもやっぱり日本のマイルドな水があいますね。


昔は感染症(伝染病)が多かったので、特に水への注意は必要だったことと思います。今はこんなに安全で、私たちは幸せですね。


薬を煎じる水で思い出しました。韓流ドラマの『チャングム』は、ひとりの少女が紆余曲折を経て、王様の脈まで診る医女へと成長していくお話でしたが、その中で●●には▲▲の水と使い分けていました。そこまでするんだ~と感心した覚えがあります。


『養生訓』の原文はこちらでどうぞ→学校法人中村学園 『貝原益軒:養生訓ディジタル版』


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