『養生訓』 五味偏勝をさける(巻三9) | 春月の『ちょこっと健康術』

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「五味偏勝というのは、同じ味のものばかりを食べ過ぎることをいう。

 甘いものを多くとると、腹が膨満して痛む。

 辛いものを食べ過ぎると、気が上って減り、湿疹ができて、視力も悪化する。

 塩辛いものを多く摂れば、血が乾き、喉が渇いて湯水を多く飲むために、湿を生じて脾胃を傷める。

 苦いものが多過ぎると、脾胃の生気を損じる。

 酸っぱいものが多いと、気が萎縮してしまう。

五味をまんべんなく少しずつ食べれば、病気にならない。諸々の肉や野菜も、同じものを食べ続けると、それが停滞して害になる。」


今朝の東洋医学講座「五行論」 に出てきた五味に対する注意事項です。同じものばかりを食べることは、それがジャンクフードでなくても、からだにはよくありません。


漢方薬や薬膳の五味は、その性質を利用して、五臓の状態をととのえるものですが、それも行き過ぎれば、元も子もなくなります。


要はバランスです。酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(塩からい味)、どれかひとつに偏らないようにしましょう。


『養生訓』の原文はこちらでどうぞ→学校法人中村学園 『貝原益軒:養生訓ディジタル版』


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