司法の逆襲 | 熟女猫の毛深い手の上で

熟女猫の毛深い手の上で

初代:貫禄ある熟女猫・花沢花子
2代目:遊び至上主義者、将来の熟女猫・花沢八千代

堅苦しい内容にお付き合いくださり、ありがとうございます!

前回は、家庭内で猫が君臨するための法律があるように、社会がうまく機能するよう
様々な法律が定められている、という話でした。

法律に違反したときどうなるか予見可能性があるルール(法律)があるのに、
なぜ裁判所が必要なのでしょうか?


例えば、交差点で直進するAと、右折するBの車が衝突し、互いに車が破損したとします。この場合、修理代を請求できる根拠は民法第709条ですが、これだけ読んでも、具体的にどちらがいくら請求できるのか分かりません。


交通事故については、事故の様態によってベースとなる過失割合が決まっています(俗に赤本、青本、と呼ばれる過失割合を定めた本があります)。


A・Bの側の信号が何色だったかにより違ってきますし、損害もどのくらい生じているのかはケースにより異なるので、当事者の話し合いでは解決しない場合は、裁判所で争う事となります。


*少額訴訟といって、丸テーブルで、同じ高さに裁判官を含め関係者一同が坐ってする裁判の形もあります。

裁判には民事事件と刑事事件があります

民事事件は私人間の争いを解決するもので、
訴えた人を「原告」
訴えられた人を「被告」 といいます。


刑事事件は、犯罪事件の犯人を明らかにするもので、
容疑者の事を「被告」といいます。


物損ではなく、A,Bどちらかが怪我を負うような人身事故だった場合には、自動車運転過失致死傷罪になるので、加害者は刑事罰にも問われます。


犯罪が起きると警察が捜査し、検察官に送致します。
検察官による捜査後、起訴されると刑事裁判が始まります(不起訴のこともあり)

警察の捜査により、逮捕・勾留されると、仮に無実であったとしても、
社会人としては致命的です。


勾留は、一般の人が何の権限なくしたら、監禁罪になります。

警察が逮捕や勾留ができるのは、法律に定めてあるからです。
捜査も適法なものであることが要求されます。
そのため、警官は法律を熟知している必要があるのです。
このように、法律は私達の生活に大きな影響を与えることもあります。

さて、その法律はどうやって決めるのか?


法律は国会で決まります。
法律は普遍的な真理ではなく、時代により変化してゆきます。

例えば、


でもそれが間違いだったかというと、そうではなく、「お家」の時代ではその法律で社会が上手く機能していたのです。

記憶に新しいところでは、昨年、婚姻外の子の相続分が、今まで実子の半分とされていたのが、同じ割合に変更される民法の改正がありました。
 詳細はこちら⇒法務省HP☆

法律をつくる国会は上手く機能しているのか?
まず、懐かしい三権分立図をご覧ください。


国の権力は3つにの独立した機関に分かれ(国会、内閣、裁判所)の相互に抑制し合い、バランスを保つことにより、権力の濫用を防ぎ、国民の権利と自由を保障する、というものですが・・・


国会や内閣に比べると、スピード感はない司法ですが
それなりに、頑張っています。

例えば、一票の格差についての違憲判決。
2倍を超える格差があっても、合憲としてきた裁判所でしたが、昨年とうとう、


という最高裁判決が出ました。

花沢さんがしびれをきらして実力行使する前に
違憲状態を解消してほしいものです。

*今日の午後が講義本番です!上手く伝えられますように。
次の「離婚とお金」その後の「成年後見とお一人様老後」の講義準備がまだあるため、
しばらく更新・ご訪問がのんびりになります土下座