今日の朝はやっぱり凍ってた。 | ツナ★オザキのちょこっと、ブレイク。

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高円寺で印刷屋をやっています♪
2011年2月13日より、前店長を引き継ぎ、
ブログを書く事になりました。
ギャラリーと印刷屋という欲張りな場所として、頑張って行きます。
宜しくお願い致します。

今晩は。ツナ★です。

昨日帰りにかなり降った雪が、今朝は至るところの道路に積もり、交通渋滞を起こさせました。

朝はちょっと暖かくなって、日差しも見えましたが、午後からはまた寒くなりました。

暑いのも辛いですが、寒いのも応えますね。

今日も休みだったのですが、午後6時より印刷の仕事が入り、みっちり仕事しました。

ただ、電車のシートに座ると、かなり暖かいので、つい寝てしまうので、乗り過ごしにかなり気を遣うこの頃です。



ちょこっと、ブレイク。


さて、電車に乗っておりますと、なかなか面白い方と遭遇します。

昨日の夜、最終の電車の中、僕は眠気と戦っていました。

青梅線は、ボタンを押さないとドアーが開かないので、乗り過ごす確率がかなり高いので、僕は雪が降っている事もあり、一つ手前で席を立ち、ドアーの前で立って待つ事にしました。

そして、ひとつ前の駅に来た時、自分ではそう思ったのですが、実は駅の少し手前で一時停止していたので、そこは駅では無かったのですが…その後すぐに動いて駅へ到着しました。勿論一つ手前の駅で、自分が降りる駅とは反対方向にホームがあります。

僕は、向かって右側のドアーに立ち、早く動かないかなとボーっと立っていた時です。

扉の横に座っていたおじさん(55歳位)が急に声を掛けて来たのです。

「ほら、あっちドアーのボタンを押すんだよ。」

一瞬、何の事か分からなくなり、もしかしたら間違えたかと思ったのですが、どう考えてもひとつ前の駅なので、そのまま立っていました。すると、

「蒼いボタンだよ。蒼いやつ。押したら開くから。」

とまた、おじさんの声。

振り向くとニッコリと微笑むおじさんの顔。

「早くしないと、出ちゃうよ。」

もう一つ、畳み込まれたので、仕方なく。

「あの、次で降りるのですが。」

と、言うと、一瞬おじさんの顔が、「しまった!」

と言う風に歪みました。

そして、

「本当に申し訳ない。余計な事を言ってしまった。」

と、真顔であやまってくれました。

「まあ、仕方ないよね。僕もちょっと早くたったからね。」

と心の中で、思いながら、次に駅に意識を飛ばそうとした時、またしてもおじさんの声。

「次で降りるの?」

まさか、聞かれるとは思わなかったので、焦ってしまった僕は、つい、

「ええ、寝過ごすから、それを回避する為に前の駅から立っています。」

と、答えてしまいました。

にまっと、おじさんは、笑顔になり、こう言いました。

「そうだよね。寝過ごすよね。」

まだ、話すんだ。

てっきり終わったかと思ったら、まだ会話を続けようとするおじさんに、どう対処していいか分からなくて、僕もまた、

「この前、次の駅まで行ってしまいました。」

と律儀に答えてしまいました。

「もう、良いよね。」

僕は真っすく前を向き、暗闇の中に降る雪を見つめました。

「僕は、その次の駅で降りるんだけど、娘は同じ駅で降りるんだよ。」

まだ、おじさんは話したいみたいで、畳み込みます。

「早く着かないかな?」

と思いながら、「そうですか?」

この何とも言えない、中途半端なやり取りを早く止めたくて、そのままに外を見ていたのに、おじさんはまだ話しかけてきます。

「家がね、次の駅よりその次の駅の方が近いんだよ。でも娘はなぜか次の駅で降りるんだよ。」

「そ、そうですか?」

もういい加減にしてほしい。

この生殺し状態から抜け出したい。

そう思った時、丁度駅に到着しました。

ドアの蒼いボタンを押し、ホームに降り立つ僕に、おじさんは「また。」と声を掛けてくれました。

「ええ。」

おざなりの答えをして、僕はまだ雪が降っているホームに降りました。そして、赤いボタンを押し、まだ名残惜しそうに僕を見るおじさんを電車に残し、走り去りました。

変な緊張感から解放された時、脱力感が襲って来ます。

自分の失敗を精一杯リカバリーしようとするおじさんの努力が、心に染みた雪の夜でした。

何事も一生懸命にやらなければ駄目ですね。