産後うつになる方の確立は10%以上、と言われているようですが、軽いうつ状態になってしまっている人を含めたら、私の感覚では5割を超えるのでは?と思ってしまします。
程度はそれぞれにせよ、それぐらい産後に苦しい思いをされている方は多いですよね。
こんにちは、心コンサルタント/ママ育士の土居美紀です
なぜ、産後にうつ状態になってしまう人が多いのか。
要因は、いろいろなものが絡み合っていると思います。
ホルモンバランスの崩れ
育児書通りに物事が進まないことへのストレス
出産後、痛みも残る中での育児の大変さへの戸惑い
子どもと自分の1対1の孤独な時間によるストレス
などなど。
でも、私は事前の準備をしっかりとしておけば、かなりの確率で産後うつは防げると思っています。
では、一体どんな準備をすればいいのか。
物理的な準備と、心理的な準備の両方が必要です。
そして、その準備は、子どもが産まれる前の妊婦さんの時から必要不可欠ではないかと。
子どもが産まれた後、自分がどういう状態になるか、ということを想像できていない妊婦さんが非常に多いと思うのです。
出産は、ものすごいエネルギーを使いますよね。
消耗した体で、特に帝王切開のお産の場合は、かなりな痛みをしばらく抱えたまま育児をスタートさせなければならない。
健康とはいえない状態で、いきなり今まで夫婦二人ではやらなかった作業がたくさん増えるわけですよね。
抱っこ、授乳、おむつ替え、寝かしつけ、話しかけ、沐浴
など、目が離せない、気が張った状態が続き、睡眠不足な状態に。
授乳ひとつとっても、おっぱいが出ない、子どもが飲まない、飲ませる量がわからない、ゲップをさせないといけない。
どれもこれも試行錯誤。
考えること、やることいっぱいで爆発しそう
そして、ホルモンバランスが崩れている時期なので、ちょっとのことでもイラついてしまう自分がいる。
更に、旦那さんの食事、洗濯、掃除、などの家事もやらないと!と思ったら、それはそれは大変なことですよ
しかも、気分転換に外に出ることもできない
これ、全部ひとりで抱え込むつもりですか??
全部自分でやろうと思ったら、それは誰でもうつになってしまう可能性は高いかと。
そういう状況になる、ということを妊婦の時期からちゃんと腑に落とせている人がどれくらいいるでしょうか。
そのための対策をしっかりと考えて準備している人は一体どれくらいいるのでしょうか。
残念ながら、あまり多くはないと思うのです。
大抵の方が、出産後を振り返ってみると、
想像以上に大変だった
思っていた以上に本当にキツかった
というようなことをおっしゃっています。
では、どういう準備をすればいいのか。
物理的な準備と心理的な準備を順を追ってお伝えしますね。
物理的な準備としては、
他人の力を借りる
やはり、これが一番かと思います。
(他にも細かい策はありますが、今回は大きなものだけご紹介を)
「他人の力」は選択肢がいろいろあります。
産後院に入る、もしくは産後院が併設されている産院で出産する
ベビーシッターや産後ドゥーラ、家事代行などを定期的に頼めるように予約する
ご主人に手伝ってもらう
自分の母親にしばらく滞在してもらう
など。
母親や、旦那さんなど、身内の方に頼る方は多いのですが、身内の方に頼むプラスの面とマイナスの面があるので、その他の民間のサービスも上手に併用されることを強くオススメします(プラスマイナス面は後ほど)
民間のサービスの産後院や産後ドゥーラなどの存在をご存知ない方も多いですね。
【産後院】
出産後1週間とか長ければ1ヵ月、数ヵ月など入院することができます。
産後院では、ママへの負担を最低限に抑えられるように、夜間や日中など定期的に赤ちゃんを別室で見てくれてママが熟睡してくれるようにしてくれたり、ママの気分転換になるようにヨガのクラスやベビーマッサージのクラスを設けているようなところもあります。
ここでしばらく入院することによって、
ママの「身体の回復」 と 「心の安定」
をしっかりとはかれるようになっているんですね。
余談ですが、女優の小雪さんが韓国で出産された理由は、韓国は産後院の制度が日本よりも進んでいるためだったそうです。
産後院に入って、本当に良かった、とおっしゃっていました。
産後院は出産直後でなくても、しばらく経ってからの入院も可能です。
しばらくは家で育児をしていたのだけれど、もう半分うつのような状態になりかけてしまっているかも?育児が辛く感じてきてしまって、どうしていいかわからない!というママたちが入院することもできます。
入院することによって、心の安定が取り戻せるようになっていきますよ。
育児で心が苦しくなってしまった同じ境遇のママさんたちとの交流をもつことによって、私だけじゃないんだ、とか、必ず治せるんだ、という自信にもつながりますから。
上手に利用するといいと思いますよ。
【産後ドゥーラ】
自分の家に来てくださるタイプですね。
赤ちゃんのお世話から掃除、洗濯、料理など、希望に応じてありとあらゆることをお願いできます。
ただの家事代行よりも赤ちゃんに対する知識のある方が来てくださいますし、ママの心に寄り添ってくださるので、その点は産後の方にはピッタリだと思います。
話し相手がいる、というだけでも全然違いますよね。
話すのが苦手、という方は、例えば、お昼寝するから、その間、赤ちゃんと家事と全部お願いね、っていうこともできますから。
依頼をすれば、栄養の面で偏りが出ないように、身体にいい常備菜を大量に作ってくださったりしますよ。
ご自身の身体のためにも、赤ちゃんの母乳のためにも、ご主人のご飯の心配もいらなくなりますね。
上記は、母親などに頼むことができない環境や状況にいらっしゃる方には、ぜひ頼っていただきたい民間のサービスです。
また、母親などの肉親に頼れる方でもぜひ併用することもオススメしています。
それは下記の理由から。
【身内】
母親やご主人に手伝ってもらう場合のプラス面とマイナス面。
プラス面は、気を使わなくていいというところですよね。
しかし、これが逆にマイナスになることもあるのです。
言いたいことを言える関係だからこそ、自分の考えとは違う子育てのやり方をされるとついつい「そうじゃない!」と言いたくなるんですよね。
そこで衝突してケンカになり、逆にストレスがたまるとか。
または、母親も自分の娘だから、と思って、思ったことをストレートにズバズバと言ってしまい、それが情緒不安定な産後のママにはものすごく傷つく言葉だったり。
旦那さんの場合は、どうしていいかわからない方が多くて、オロオロするばかりで頼りなく感じてしまったり、逆に手がかかるから、自分でやるわ!ということになってしまうと、旦那さんとの関係もこじれていきますね。。
肉親の場合は、具体的な手伝ってもらう内容や、やり方を、わりと細かく事前に設定しておくといいかもしれないです。
特にご主人の場合、何をどうしていいのか、さっぱりわからない状態だと思いますから、妊婦さんの時から一緒に抱っこの講座に通うとか、育児教室に通うとか、やり方、方法を一緒に学んでおくことは大切です。
そして、具体的な指示を出す。
オムツを変えてくれる?
食器を洗ってくれる?
抱っこしてあげてくれる?
など、はっきり具体的な指示を出さないと男の人は動けません。
面倒見ておいてくれる?
では、どうしたらいいのかわからないんですよね。
これは、女性と男性の脳の造りの違いなので、仕方がないのです。
かなり具体的な指示を1回に1個のつもりで出しましょう。
男性は1度に2つのことをできる方は多くないですから。
ここまで、物理的な準備のお話をしてきました。
今回の物理的な準備の面で、産後うつにならないための、見落としがちなポイントとしては、
妊婦の時からの準備の必要性
肉親に頼んであるから大丈夫という過信
この2つのポイントです。
育児は、みんなやってることだからできるはず、というのは自分に自信をつけるための言葉としては良いと思いますが、それが過信になてしまっては苦しい結果を生むと思います。
私のもとに来てくださるクライアントさんも、産後から1~2年は本当に苦しかった、とおっしゃる方が後を絶たないからです。
続いてお伝えする心理的な準備に繋がる部分ではありますが、怖れる必要はまったくありませんが、回避できるリスクは準備することで回避したいですよね。
では、続いて心理面へ!と思ったのですが、長くなってしまったので、次回に
心理面こそ、大切だったりするので、次回の心理面をお楽しみに
Magenta hearts
心(Ko・ko・ro)コンサルタント/ママ育士
土居 美紀
Magentahearts(マゼンタハーツ)
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