陽気なギャングの日常と襲撃

伊坂幸太郎 祥伝社 2006年5月



陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫 い 14-2)/伊坂 幸太郎
¥690
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人間嘘発見器成瀬が遭遇した刃物男騒動、演説の達人響野は「幻の女」を探し、正確無比な“体内時計”の持ち主雪子は謎の招待券の真意を追う。そして天才ス リの久遠は殴打される中年男に―史上最強の天才強盗4人組が巻き込まれたバラバラな事件。だが、華麗なる銀行襲撃の裏に突如浮上した「社長令嬢誘拐事件」 と奇妙な連鎖を始め…


「陽気なギャングが地球を回す」 の続編。続けて読めてラッキーだった。


前半は、4人が別々に遭遇した事件が、4人以外の人の視点で書かれている。彼らは人助け的な活躍をしている。4人が集まったとき以外の日常生活が、少しだけで、覗き見できてよかった。

後半、例によって、銀行強盗をし、成功する。そのやり方は、前作同様、スマートだ。
今回はお金も、ちゃんと手に入る。ところが、誘拐事件に関わることのなってしまうのだ。
個人的な活躍もさることながら、やはり4人協力しての行動がいい。

後半になって、ちょっと無理な部分もあったように思うが、そういうことは気にせず、おしゃれな会話を楽しみながら、話がつながりをみせていくのを楽しんで読めば、最高に面白いお話だ。

4人以外にも・・・・・・・・・
響野の妻、祥子の推理力はすごかった。

発信機や合鍵等のすぐれものを作る田中の存在は大きい。
成瀬の自閉症の息子の言葉は、的を得ていてこわいほどだ。


お気に入り度★★★★