ZOKURANGER

森博嗣 光文社 2009年4月

ZOKURANGER/森博嗣
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十年以上勤めた研究所を辞めて大学に赴任してきたロミ・品川は、研究環境改 善委員会の委員に選ばれる。木曽川大安教授の委員長をはじめとし、バーブ・斉藤准教授、揖斐純弥准教授、ケン・十河助教、長良野乃助教の5人からなる。何 をする委員会かもわからず参加するが、何かを発言するような機会もなく、意見を求められるようなこともなく終わっていった。そのあと、揖斐からこの委員会 の説明を受けるがわからないことだらけだった。それから、3日後、長良が、品川の部屋を訪ねてきて、ユニフォームを作るためにと、寸法をはかってい く・・・・・・・

ZOKU    ZOKUDAM   の続編といえるのか。登場人物の名前が同じと言うだけで、まったく別の話である。
五人の委員の視点で描かれているが、妄想癖があったり、特殊な能力があったりと変わった人たちである。タイプは違うが、オタクっぽい五人。果たして、どんな人たちの集まりなのか?

五色のユニフォームにヘルメットをかぶり活動?
研究環境改善委員会が、どういう委員会なのか?ユニフォームを着てどんな訓練を行うのか、興味をそそられる。でもなかなか明かされない。


ロミ・品川は、最初、戸惑っていたものの、次第に状況に対応していくようになるところが面白い。

筋書きはあってないような。ばかばかしい話ではあるが、この面白さは癖になる。

今回は、大学を舞台のしているが、作者は、助教授(今は准教授という)であっただけに、大学の話となると尽きない。いかにほかの社会と違うのかがよくわかる。もちろん誇張されているだろうが、大学が、どういうところであるのか、とても興味深く、読むことができた。
お気に入り度★★★