“食べるダイエット”で心も身体も健幸美サポート!
パーソナル管理栄養士 ダイエットコンサルタントの三城 円 です。
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<2015年レッスン日程>
・管理栄養士による健幸美プチレッスン
<栄養士・管理栄養士向け>
・管理栄養士パーソナルキャリア相談
・第三期・四期生募集 栄養士・管理栄養士キャリアデザイン塾
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一般的に言われているジャーサラダのメリットは、
こんな感じでしょうか。
<メリット>
①野菜がとれる
②栄養価の低下が防ぐことができる
③調理の手間が省ける
④サラダなのに保存が可能
⑤シャキシャキ感が保てる
⑥オシャレ
このなかでいくつか疑問があります。
まず、栄養士としてかなり気になるのが
「②栄養価の低下が防ぐことができる」
「③調理の手間」
「④保存」
について。
ジャーサラダが流行りだしてから、
「栄養価が低下しない」という話について
論文含めて調べてみましたが、
私の調べた範囲では
そのようなデータは出てきませんでした・・・・。
普通に考えると、
野菜は酸素に触れる面が増える
(=調理によるカット)にしたがって、
栄養価の低下が起こるはずです。
保存の仕方によっては、
その低下が最低限で抑えられるのでしょうが、
「ジャーサラダのビン」がその方法として適切であるか、
についてはかなり疑問が残ります。
なぜなら、
「酸素をできるだけ入れないように」
ビンの中に野菜をつめたとしても、
ギュウギュウにつめる作業時間、
さらに、どれだけつめても
完全に脱気できるわけではありませんから、
結局は、栄養価低下するのではないか?」
と考えられるわけです。
このあたり「栄養価が下がらない」というエビデンスをご存知の方は
教えていただけると助かります。
そして「調理の手間」。
「手間がかかる行動」が何を指しているか、によって、
これは考え方が異なります。
一回にまとめて野菜を切って、
何個もビンにつめて保存ができる、
ということが、「手間がかからない」と
考えられているのでしょう。
確かに、それは毎食料理をすることを考えると「楽」ですよね。
でも、「②栄養価の低下」とも関連しますが、
食材の酸化、つまり栄養価の低下を防ぐためには、
「ビンのつめ方」にコツがあるとのこと。
さらに「○日間保存できる」ものは、
●ビン・ふたの煮沸
●入れる野菜の煮沸
●作業時に調理作業で使える手袋(エンボスなど)を使用する
など「衛生管理」を徹底的に行う必要があるのです。
私たちの手には、どれだけ殺菌消毒を行っても、
食中毒の原因となる
・ブドウ球菌
・病原性大腸菌
などが付着しています。
そして、直接手で食品をふれることで、それらの菌が食品に感染します。
ジャーサラダの瓶詰め時に素手で食材を触っているとしたら、
どうなるでしょうか?
ちなみに、黄色ブドウ球菌は6.7℃から増殖し始め、
18.0℃から毒素が発生します。
あわせて、食品中にも食中毒菌は存在しています。
ですから、大量調理を行う給食の現場や
カットサラダを製造しているところでは、
次亜塩素が入った水槽に野菜をつけて、
その後流水するということがで徹底されています。
ジャーサラダレシピが多様化すると、
卵や鶏肉なども入れる方も増えるでしょう。
卵や鶏肉には「サルモネラ菌」が含まれいます。
30~37℃が菌の増殖に適した温度と言われています。
下記のデータの通り、これから夏場にかけて食中毒患者が増加します。
〝細菌による”食中毒患者数の推移(2010)
出典 厚生労働省HPより
ジャーサラダで衛生管理を意識されるのであれば、
すでに消毒されて販売されている「カット野菜」がいいのかもしれません。
栄養価は普通の野菜に比べると劣りますが、
優先順位を何にするか?によって選択肢を変える必要があります。
微生物(食中毒菌も含む)の繁殖の要因は、
水分・pH・酸素・温度です。
ですから、高温多湿の日本では、何日も前に作ったジャーサラダを
お弁当として持ち歩くことは、危険です。
家庭での食中毒発生は、自己責任です。
ジャーサラダの指示通り、煮沸消毒は徹底的におこなうこと。
このような理由から、
「③調理の手間」
「④保存」
についても疑問が残ります。
私は、ジャーサラダを否定しているのではありません。
上手にメリットを活用しながら、健康管理に結び付けてくださいね。
情報の取捨選択力と活用力は
「情報の受け取り手側に求められるスキル」です。
簡単にわかりやすくまとめられていました。
<参考文献>
・政府統計の総合窓口(2015.05.01閲覧)
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do
・市川富夫 他,「図解 食品衛生学」講談社サイエンディフィク(2003)
・ユーキャン「管理栄養士速習レッスン」ユーキャン自由国民社(2014)
・露木英男,田島眞「食品加工学-加工から保護まで-」共立出版」(2004)
・日本栄養士会「管理栄養士・栄養士必携」第一出版(2014)
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