F2S 雑記帖

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FripFirm Station 別館

夜明駅の夜明けのつづき。



夜明から日田に戻り、ホテルで朝食をとった後、
再びBRTのバスに乗車。
日田からBRTの終点・添田駅まで1時間半乗り通す。



日田彦山(ひたひこさん)線は、

夜明(大分県日田市)と城野(福岡県北九州市)を結ぶ路線で、

全長68.7キロのうち、添田(福岡県添田町)から南側の29.2キロが

2017年の豪雨で被災し、BRT(愛称はBRTひこぼしライン)、

平たく言うとバス路線に転換された。


日田駅と夜明駅の間にある光岡(てるおか)駅。
日田-夜明間は鉄道とBRTの両方が運行されている。
 

夜明-光岡-日田。

暗闇の中、丘の先から一筋の光が差し込み、
やがて里が光で満たされるという物語性を感じる駅名の並び。









ちなみに、日田彦山線というちょっとユニークな路線名は
途中の彦山駅(現在の住所は福岡県添田町だが昔は福岡県彦山村だった)
に由来しているらしいが、

近くには英彦山(読みは同じ「ひこさん」)という山がある。
読みは「ひこさん」でも「彦山」と表記するものと
「英彦山」と表記するものがあり、初めは混乱した。。


添田駅。

BRTから鉄道に乗り換えるのだが、対面で乗換えができる。


添田にて。今や貴重な国鉄型気動車。


田川後藤寺。国鉄型が3編成並んだ。


そして福岡空港から飛行機で帰京。

最後に夕空をバックにした富士山。

おわり。

大分県日田市、JR久大本線・夜明(よあけ)駅。

自分では日本一ロマンティックだと思っている駅名。
その名前に惹かれて2006年に訪れたことがある
 

その時は訪れたのが明るい時間帯だったのだが、どうしても
「夜明駅で夜明けを迎えたい」という思いが消えず、
昨年暮れに再訪する機会を得たのだった。



2023年12月某日。

この時期の日の出は7時台で、空が明るくなるのはそれより早い。
前夜に日田駅前のホテルに宿泊し、翌朝、日田駅6:12発の列車に乗車。
6:22 夜明駅のホームに降り立った。


夜明け前の夜明駅。
真冬の張り詰めた空気をホームの外灯が照らしている。




6時40分頃。

だんだんと空の藍が薄れ、山の稜線が見えてきた。


6時47分。


駅舎は2006年の訪問以降に建て替えられたようで新しくなっていた。
駅舎内に置かれた旅ノートに、自分では珍しくコメントを書き残した。


駅前の道路向かいにある商店は、

前回訪問時「JR乗車券発売所」という看板を掲げていた。

ネットの情報ではだいぶ前に乗車券の取扱いを

止めてしまったそうだが、前回は見かけたタバコや飲料の自販機も

なくなっている。店の営業も終えてしまったのだろうか。





7時04分。列車交換。

駅周辺は民家が点在し、日田方面は2人、久留米方面は1人が乗車。

空はすっかり明るくなった。

列車交換を見送った後、駅周辺を散策。

 

 

かつて久大本線のほかに日田彦山線という路線が

この駅から延びていたのだが、2017年の豪雨災害で不通になり、
日田彦山線BRTというバス路線に転換された。
写真の砂利道は日田彦山線の線路跡。







駅の前を通る道路は国道(386号)でそれなりの交通量がある。
駅のまわりは民家のほかに郵便局やヘアサロンがあり、

秘境駅ではないがのどかで雰囲気の良い場所だ。

夜明けを迎えた後は、バス(BRT)に乗って日田まで戻った。
 

つづく。

江之浦測候所2のつづき。

(前回投稿から5か月以上空いてしまいましたが、2023年8月の記録)

 

 

江之浦測候所を後にして、根府川からJR東海道本線で沼津へ。

沼津でJR御殿場線に乗り換えて谷峨(やが)へ。

 

 

谷峨駅(神奈川県足柄上郡山北町)

 

 

御殿場線沿線のどこかでお昼を食べようと思い、調べたら

谷峨駅の近くに食堂を見つけたので下車してみた。

 

 

 

山沿いに東名高速。

御殿場線のそばには国道246号が通っている。

 

駅から歩いて数分のところにある一休食堂。

店の前には何台もの大型車。ドライブインみたいな感じ。

ここでレバニラ定食を食べた。

 

 

谷峨から再び御殿場線に乗って松田へ。

 

 

松田駅(神奈川県足柄上郡松田町)

 

一旦下車して駅の窓口で切符を買った。

 

 

↑硬券!

 

「ふじさん 6号」

小田急線とJR御殿場線を直通で走る特急列車。

マルスの長細い指定券と硬券の特別急行券のセット。

硬券は松田駅で新宿方面の特急券を購入する時のみ発券されるようだ。

 

JR松田駅の目と鼻の先に小田急の新松田駅があり、

両線は連絡線でつながっている。

(上の写真はJR松田駅のホームで撮影。

 左に分岐している線路が小田急線につながっている。)

 

 

 

硬券を手に、JR-小田急の連絡線を乗りつぶし。

少しの間、鉄分の濃い時間を過ごした。

 

おわり。

江之浦測候所のつづき。

 

夏至光遥拝100メートルギャラリーの外側

ガラス窓が鏡となって左右対称の風景に。

夏至の朝、この先から日の出の光が差し込む。

 

 

相模湾。

杉本博司の代表作に世界各地の水平線を撮影した「海景」がある。

それにならって自分なりの海景を撮ってみた。

 

 

この敷石は昔、京都市電の軌道の敷石として使われてたのだそう。

 

 

三角塚

ガイドブックには「海に向かった三角形の舞台の頂点は

春分秋分時の正午の太陽の方角を指している」と書いてあった。

 

 

北向きの景色。見晴らしが良い。

 

 

小さく見える朱塗りの社まで敷地は続いている。

 

 

この一帯は元々みかん畑だったそうで

農作業で使用していたであろうモノレールが残っていた。

 

 

 

柑橘山 春日社

 

 

数理模型 0010

双曲線関数を可視化したもの、とある。

 

 

被爆宝塔塔身

戦時中広島に建っていた宝塔の一部。

黒ずんで凸凹している側が爆心地を向いていたと思われる。

 

 

鉄灯篭

石ではなく鉄でできた灯篭。桃山時代のもの。

 

 

最後にもう一度海景

海面が白く見える部分は雲の白を映したものだろうか。

 

 

こんな感じで「測候所」の名とは繋がりのなさそうなものまで色々あった。

杉本博司コレクションの展示場といった感じかな。

滞在時間は3時間だったが、自分なら一日いても飽きないだろう。

見渡す風景が素晴らしく、海を見ながらぼーっとしているだけでも

価値ある時間を過ごせると思う。

 

つづく。

杉本博司の本のつづき。

 

 

8月の某日、江之浦測候所を探訪した。

 

この施設は事前予約制で、午前の部(10~13時)を予約。

予約時に申し込めば最寄りの根府川駅(JR東海道本線)から

無料送迎バスに乗ることができる。

 

午前の送迎バスは根府川駅9:45・10:05・10:35発の3便。

何便目に乗るか予約時に決める必要がある。

自分は一番早い9:45の便を選択。

 

根府川駅に着いたのは9:15。

万が一JRのダイヤが乱れた場合に備えて早めに到着した。

ホームから相模湾を眺めたり、貨物列車を見送ったりしながら

ゆっくりと改札口に向かうと、その先に

ODAWARA ART FOUNDATIONと書かれた

マイクロバスが停まっていた。

 

運転手が外に立ち、予約者をチェック。

自分も名前を告げてバスに乗り込む。

発車20分前の時点ですでに15人程度乗車していた。

最終的に補助席も使用して満席で出発した。

 

根府川駅から約3km、数分で到着した。

 

 

明月門

室町時代、鎌倉にある明月院に建てられた門を移築したもの。

以前は根津美術館に建っていた。

 

これが江之浦測候所の正門ということだが、

入館受付はこの門を通らず別の場所から。

 

10時になると太鼓で開館を知らせていた。

 

待合棟の中

杉本博司氏はNHK大河ドラマ「青天を衝け」の題字を揮毫。

なんでもやってるなぁ。

 

 

冬至光遥拝隧道(左)と光学硝子舞台(右)

冬至の朝、太陽が昇る方角に向かって配置されている。

 

このように施設のいくつかは特別な日の

日の出の光の差し込み方を考えて設計されている。

それが「測候所」という名の由縁でもある。

 

冬至光遥拝隧道の上から眺めた光学硝子舞台。

文字どおりガラスの舞台で、能などが披露されている。

 

 

 

 

冬至光遥拝隧道の内部。

 

 

 

冬至の日はこの正面に太陽が昇ることになる。

 

つづく。