恋のロンドン狂騒曲 | あの時の映画日記~黄昏映画館

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あの日、あの時、あの場所で観た映画の感想を
思い入れたっぷりに綴っていきます


あの時の映画日記

『恋のロンドン狂騒曲』 原題:You Will Meet A Tall Stranger

2010年/アメリカ=スペイン

ウディ・アレン監督作品


この作品、時系列的に言うと、

2010年制作だから、先日観た傑作「ミッドナイト・イン・パリ 」より

以前の作品になるんですよね、アレン演出作品としては。


だからというわけでもないですけど、

完成度としてはイマイチだったかな。


もちろん、いつものウディ節を聞くことができるし、

ありえないグチャグチャの人間ドラマを熟れた手腕で深みのあるドラマに昇華させる語り口は、

ウディでないと描くことはできないと思うんですけどね。


「死」への恐怖にとりつかれ、若さを取り戻すために熟年離婚をし、

親子ほども年の違う小娘と再婚する老人アルフィ。


突然の離婚の宣告にショックを受け、

酒と怪しげな占いにはまっていくアルフィの妻ヘレナ。


その二人の一人娘で、売れない作家と暮らしているサリー。


その旦那、一発屋作家のロイ。


この二人の夫婦間家にも秋風が吹きかけており、

それぞれ浮気の虫が疼き出す。


人間は恋することに懲りないんですよね。

いつも刺激的な新しい恋を期待しながら生きている。

その先にある過酷なことには盲目になっているのか、

あるいはあえて目をそらしているのか。


結局、「人生は惨めで残酷でいいことなんて何もない。決まっていることは死だけ、

明日のことなんてなにもわからない、そんなわからないことに対して悩むのはやめよう。

今日を、今を楽しんで生きればいいんだ」


という、いつものウディの哲学がロンドンを舞台に語られる。


ウディ作品は、いろんな色の毛糸を使って複雑に編み上げて、

あったかいセーターが出来上がるような作風が好きなんですが、

この作品はちょっと毛糸が短かったのかもしれない。


それでも楽しめますよ。

特にウディ作品をずっと見続けている人ほど、

味わい深い作品になっていると思います。


役者陣は揃って好演。

「羊たちの沈黙」であんなに怖かったアンソニー・ホプキンスが、

自分の老いと必死に戦います^^


あの時の映画日記

今年は、ウディ関連作品を3本も観ることができて、

愉しい一年でした。(ミッドナイト・イン・パリ映画と恋ととウディ・アレン 、本作)


早くも来年夏公開の新作「To Rome With Love」が楽しみです。

それでは!!


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