明日は国立fukusukeでライブです。
世界逸産の原点ともいえる一生とのデュオ。
どうぞご予約の上、お越し下さいませ。
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barfukusuke20000425@ezweb.ne.jp
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042-574-0445
さて、以下はその回顧の記録です。
2006年6月5日から6日にかけてミクシーに書いた日記です。
ちなみにセッションは、その年の正月に行われました。
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昨夜、六本木のAlfieでトランペットの五十嵐一生とのセッションがあった。
一生とは、もう20年来のつきあいだけど、ずっとすれ違ったまま過ごしてきた。
お互い自意識過剰でまわりのジャズ・ミュージシャンが眉をひそめるほど仲が悪かった。
そもそも、僕らの世代でこれほどあからさまに対立関係を人前でさらすヤカラはそんなにいないと思う。
ある大きなコンサートの楽屋裏で、ちょっとしたアレンジ上の意見の相違でつかみ合い寸前の喧嘩になったり、演奏中も常にお互いの主張がぶつかり合って、うまくいくことはなかったと思う。
尊敬し敬愛するプーさんこと菊池雅章氏のライブで出くわした時も
、奇妙な距離がお互いの間にはあった。
国立ノートランクスの村上さんに一生とデュオをやらないか、といわれたのは今年の正月だった。
不思議なことに何の抵抗もなくOKした。
鍵盤とトランペットのデュオ。
それも当代随一を争うへそ曲がりのふたり。
僕自身の中で、なにかとてつもなく大きな地殻変動がおこる予感が
した。
とりあえず、僕の自宅でリハをすることにした。
リハーサルは、夕方から2、3時間の予定で軽い打ち合わせと、音合わせのはずだった。
僕はFenderRhodes,MiniMoogを、即興で弾きながら、民族楽器店で買ったタブラマシンやシーケンサーを走らせたりする。
一生もひらめいた音に一瞬たりとも遅れまいとその中で音を紡いでゆく。
気づくと、そんなこんなをしているだけであっという間に3時間以上たっていた。
「これって凄く楽しいんだけど、このまんまステージで人前に立って演奏するには、あまりに裸すぎやしないか?」
それは、その通りだった。とりとめのない演奏をさも意味ありげに
見せられるほど、二人とも役者ではない。
それでも、お互いのサウンドは二人とも赤面するぐらいに一つのベクトルを目指していた。
その延長線上にある何かを二人ともまだしぼりきれていなかった。その日は、結局音が出せなくなった深夜までディスカッションが続いた。
ライブ前日には、今度は僕が彼の自宅スタジオに行った。
お互いが目指す音世界に一歩でも近づこうとあがいた。
夜通し話し合ったりしたけど、結局僕が焼酎を一本空けただけに終った。
そのかわり、この二日間で生まれた新しい二人の関係は、明らかにそれまでのそれとは、くらべ物にならないくらい濃密なものになった。
家を訪問した頃に降り出した雪は明け方には靴がまるっきり埋まるほど積もっていた。
翌日の午後には雪はやんでいた。
午後の早い時間から、店でリハーサル。
ノートランクスはそれほど大きくない店。
アルテックA7というとてつもなく大きなスピーカーがおいてあるので、
僕ら二人が機材を組むと、お客さんのスペースが全体の半分にも満たなくなる。
僕はローズの上にミニムーグをセッティング。
エレクトリック・ベースはループマシンに突っ込んでみた。
一生は、アナログ・シンセサイザーの名器ヤマハのCS60とタブラマシン、それにトランペット。
サウンドチェックの間も、二人の間では音楽がはじまっていた。
ムーグの太いベース音がボトムを支える。
僕のローズと一生のCSが会話をする。
少しづつサウンドが立体的になってきて、
一生がトランペットを吹き出す。
僕は左手で、ムーグのベースラインをだんだん膨らませていった。
ローズにトレモロをいれてサウンドのカラーに動きを出す。
方向性がみえてくる。
ギアが3速から4速に入った感じ。
リズムに腰が入ってきたところで、5拍子や7拍子といった変拍子を取り入れてみる。
一生の息が、急に加速してきた。
ドラムがないのにまるで超高速のハイハットの刻みが聞こえてきそうだ!
僕の右手もがぜんパーカッシブに、一生のカウンターを狙う。
トランペットを吹きながら、CSを左手で弾く一生。
僕はすかさず、ベースに持ち替えてパンキッシュなラインをつくる。
音楽は全然止まらない。
どんどん突き進んでゆく。
ジーザス!仏様!
まるであの世の音楽みたいだ。
二人とも、にこりともせず、その音楽の中心でステップを踏み続ける。
もう、やめようぜ。
本番の分がなくなっちまうよ。
お互い、喜びをひた隠しにして、夜を待つことにした。
お客さんは20人ぐらい。
それでもほぼ満席状態だ。
なにをやらかすんだろうと、主のいないステージをみつめている。
やがて、僕と一生は何一つ予定をもたない白紙のステージに向かう。
そうなんだ、
さっきおこったことはもう2度と起こらない。
メロディも、リズムも、ハーモニーもその場所でその瞬間リアルタイムにおりてくる。
いやおりてこないかもしれない。
僕らに出来る事はそれをまず信じること。
つかみ取る努力をすること。
そして、お互いを高め合うこと。
静まり返った店の中、しばらく、30秒、いや1分ぐらい流れただろうか。
物語はスタートした。