この段階で事前の根回しなく森元首相を引っ張り出そうとするのは、道に外れていないか | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

野田総理はけじめを一切付けようとしないで、手当たり次第色々な人に声を掛けている。
融通無碍で節操がない政治家は誰かと言えば、どうやら今のところ野田総理がその筆頭のようだ。

まさかロシア外交を進めるために本気で森元総理を特使に担ぎ出そうとしているとは信じられなかったが、複数の新聞に鈴木宗男氏の話として紹介されているから多分本当なのだろう。
少なくとも野田総理が鈴木宗男氏と会談した、ということは事実だ。

幾らなんでもこれは筋が悪い。
官邸が何を考えているのだか、呆れてしまう。
鈴木氏を仲介人にしなければならないほど現在の野田内閣の対ロシア外交が行き詰っているという証拠である。
鈴木氏については、まだ仮釈放中の受刑者という身分が付き纏っているはずだ。
公党の代表者という身分を取得したとは言え、総理が公式に鈴木氏と会うことは普通なら憚られるところだが、野田総理も野田総理の周辺も随分無神経なものだ。
世間の目など一切気にしていない。
体裁など殆ど気にしていない。

外務大臣や外務省の役人が頼りにならないから、ロシアとのパイプがあると言われる鈴木氏や森元総理に安直に頼る。

もう、していいことと、して悪いことの見境が付かなくなっているようだ。

自民党に対して連立の申し出をしているのなら、分かる。
田中防衛大臣と前田国務大臣を更迭して自民党に協力を申し入れているのなら、分かる。
水面下では色々な話が進んでいるのだろうが、残念ながら門外漢の私たちには何が何だかよく分からない。

自民党の執行部は、森元総理を政府特使として派遣することを承知しているのだろうか。
どうも、皆さん、けじめを付けないままなし崩しの連立への道を歩み始めたようだ。
これは、どうもいけない。いただけない。