自分の生活がどんどん変わってきているのがよく分かる。
衆議院議員時代は100パーセント国会議員だった。
弁護士とは名前だけで、一日46時中政治家をやっていた。
与党の国会議員はとても自分の個人事件をやっている暇がない。
基本的に弁護士としてはどんな依頼も受けないで、只管国政に邁進していた。
民主党の弁護士資格を持っている衆議院議員は、私の場合とは大分違うようだ。
かなり熱心に弁護士業務をやっている。
国会議員は本来国民全体の奉仕者であるべきだから、特定の企業や特定の依頼者のための訴訟遂行や代理人としての法律行為はしない方がいいと思うが、案外、無神経だ。
民主党所属の弁護士でもある国会議員がちょっと筋悪な事件に関与して訴えられた、などというニュースを聞いて、随分危ないことをやるものだなあと思ったものだ。
君子危うきに近寄らず。
国会議員としての生活を全うしたいのであれば、中途半端に仕事はしない方がいい。
弁護士の資格は、イザという時の保障、みたいに考えておくのがいい。
後輩の皆さんへのアドバイスである。
さて、現在の私は、著述業3割、弁護士3割、社会教育者兼評論家3割、その他1割というところだろうか。
選挙運動というまるで生産性のない活動をしないで済んでいるだけで、結構満足している。
選挙運動の代わりにラジオ体操、国会での立法活動の代わりに日々のブログ執筆や書籍の出版活動である。
おまけに、時々の講演や法律相談、その他の活動を通じての若い方々と接触出来るのだから、こんな楽しいことはない。
私には、今の生活が性に合っているようである。
何よりも、誰にも気兼ねなく本当のことが言えるのがいい。
こういう自由な立場を捨てて、再び3年前のあの苦しい生活に戻ろうという気はなかなか起きないものである。