何を優先するか?/憲法記念日に考える地域コミュニティーのあり方 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

朝霞の緑ヶ丘の稲荷神社例大祭に出席。

ゴールデンウイークの真っ最中の5月3日と4日の2日間神輿の練り歩きがある。その開始の式典でもある。


奉賛会の星川会長、地元緑ヶ丘町会・親交会鈴木会長の次に玉串の奉奠をさせて頂く。

町内会、奉賛会、子ども会の役員の方々もそれぞれに玉串奉奠をされる。随分たくさんの方々が玉串の奉奠をされるものだ。この町会が、大勢の役員の手で支えられてきていることが、良く分かる。


連休にもかかわらず、大勢の子供たちの姿も見える。神輿や囃子を楽しみにしているようだ。

地域社会の崩壊を憂える声が大きいが、ここでは町会がしっかり地域社会を支えている。

他の地域と同様、人の移り変わりが激しいが、よそから移り住んできた人も比較的早く地域社会に同化しているようである。それだけの魅力をこの地域が持っているという証拠である。


私が朝霞の住人となったのは、ほぼ40年前。地域社会の活動に参加するようになったのは衆議院選挙に出るようになってからであるが、この土地柄のお蔭で、すっかり土地の人間になれた。

自分の住んでいる地域に誇りを持てるということは素晴らしいことである。ありがたいことでもある。


朝霞は緑と水に恵まれた、大都市近郊の新興住宅地である。人口の9割は他の地域からの転入者。毎年1割の住民の異動があるといわれ、コミュニティーの形成が難しいのではないかと囁かれてきたが、この緑ヶ丘はコミュニティーを立派に作り上げている。新しい文化さえ生み出している。


緑ヶ丘では、これまで町内会で稲荷神社を創設したり、神輿の練り歩きや盆踊り、町内会独自の文化祭などを実現してきた。

地域ぐるみで子供たちを育て、またお年寄りの世話をする、共生の意識が根付いている。

被服廠の官舎の跡地に作られた住宅地と言われているが、戦後の復興の歴史がここにはしっかりと刻み込まれている。

日本古来の伝統や文化、習俗といったものが、ここでは抵抗なく受け入れられている。それが、この地域の文化として育ってきている。


古いものと新しいものの融合がここでは見事に実現している。

これからの時代はこうでなければならない。


人口減少時代は、人口の異動が激しく、まさに流動社会となる。その中でどのようにして地域のコミュニティーを作り、育てていくかが、これからの日本の大きな課題となる。その意味からも、朝霞の緑ヶ丘は注目されるべき地域であると思う。


さて、今日は、憲法記念日。

朝霞台の駅頭で憲法記念日の意義などについて説いてきたが、聴衆の反応はいまひとつ。

念のため一緒に駅頭をやってくれている松永君に感想を聞いたが、やはり、多くの人にとって憲法記念日も単なる休日の一つでしかないようだ。


憲法問題は、私のもっとも大事な政治課題の一つである、しかし、国民の関心は、そこにはないようである。

安倍総理は、自分の任期中に憲法の改正を実現したい、と国民に強いメッセージを出したが、今のままでは空回りになりそうだ。


護憲的改憲論、修憲の立場を明らかにした私として、さて、これからどうすべきか。

ここが思案のしどきである。