1209作目は暗い気分にさせられた救いの無い作品を・・・。
『ハートレス 悪魔と契約した男』
2009年イギリス作品。
『聖なる狂気』のフィリップ・リドリー監督によるサイコスリラー。
-あらすじ-
現代のロンドン。ジェイミーは顔に生まれつきハート型のあざがあり、他人との
関わりを避けるように生きてきた。ある日、フードで顔を隠して凶行に及ぶ
ストリート・ギャング集団と遭遇する。ジェイミーは、彼らが人間とは異質の“何か”
であることに気づく。やがて、ジェイミーをつけ狙うギャングたちは、彼の最愛の
母親を惨殺する。怒りと復讐に燃えるジェイミーは、リーダーとされる謎の男
パパ・Bと対峙する。パパ・Bは、仲間になればジェイミーの願いを全て叶えてやると
囁く。しかし交換条件として、世の中に憎悪や怒り、不安を広めるために、
殺人キラーになることを要求する。あざさえなければと願ってきたジェイミーは、
その悪魔の契約に同意してしまう。それは、地獄のような悪夢の幕開けだった……。
-感想-
すべてが幻覚な上に結局恋人に騙され最後は殺されてしまうと救いの無いエンドでした。
お話は敵のボスである悪魔の言うとおりに落書きすると悩みであった顔の痣が消えていました。
しかしそれだけじゃ済まず人殺しをすることになってしまい男性を殺してしまいます。
そこで悪魔の娘に懐かれたことで悪魔に因縁を付けられ次に恋人を殺すように命じられます。
自室に恋人を呼びますが殺すことが出来ず思いとどまります。
そこに甥っ子が来て実は恋人は甥っ子が仕掛けたハニートラップだと知らされます。
ギャングに脅され大金を必要という事で甥っ子は金庫にある宝石を盗ませようとしていました。
しかし恋人は本当に愛してしまったという事で甥っ子ともみ合いになり殺されてしまいます。
甥っ子もギャングに殺され主人公に襲いかかってきますが返り討ちにして殺します。
実は痣など消えておらずすべて主人公が見た幻覚で悪魔ですら幻覚でした。
出てきた悪魔にもう恐れないといい追い返した後で主人公は外に出て行きます。
そこにギャングに襲われ火だるまにされ最後は父親の幻覚を見つつエンドです。
いろいろ不幸で最後まで救いの無い結末でいい意味で憂鬱になりますね。
内容もそうですし主役の俳優さんもなかなかいい演技をしてくれているのも大きいですね。
行きずりの人を殺したのも幻覚なのはちょっとは救いがある気がします。
ただ痣が消えたのも幻覚だし現実の部分でも恋人が嘘っぱちなのは可哀想ですね。
恋人は騙していたけど本当に愛してしまったと言う言葉があっても救いはほとんどないですね。
台詞というか若干哲学的な部分がありその辺が理解出来ないのは凄く残念でした。
映画自体は幻覚という形でしっかり締められているので見ていて問題ありませんでした。
そんな感じで映画はしっかりしているので憂鬱さに耐性がある人にお勧めしたいですね。