上との仁義なき戦い ~燃え尽きた編~ | シャアに恋して ~デスラー総統のロマン航路~
諸君、ご壮健かな。


さて、報告の続きだ。


私は唾を飲み込んだ。
もう、覚悟はできている。

「お前、何をしたかわかってるのか?」

「はい。」

私は頷くだけだ。

もう責めないでくれ。
私は逃げもせず、断頭台にたとう。


「元帥(取締役)に怒られたぞ!」

それはそうだ。
わかっている。


「こんな言い訳の書類を出すなって!」

「!」

私は声を失った。


「こういうときはな、罪を認めた方がいいんだよ!」

嗚呼、神よ!

泣いてもいいですか?


「言い訳すんな。書き換えてすぐ出せよ。」

いけない。
目の前が曇ってきた。


私はひたすらにタイプする。
全てをトレースし、変換していく。

戦場は心が落ちていくのではない。
冷えていくときいたことがある。

まさに、この心境だろう。


そんな憔悴しきった私のそばに。
上官が、やってきた。

彼は私の肩に、手を置く。


「自分を追い詰めるなよ。」

どっちやねん。


というか。
もはやあなたが原因なのだ。

カタカタとタイプする夜は更けていく。





おしまい。











前回の仁義なき戦い

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