(参考:0907「ボリビアもパレスチナ国家を承認」)


ボリビアのエボ・モラレス大統領は、9月19日夜、キューバから米国、ニューヨークに到着した。9月21日、第66回国連総会において演説をおこなった。この初日、演説をおこなったラテンアメリカの大統領には、アルゼンチン、ブラジル、コロンビア、ホンジュラス、パラグアイ、グアテマラがある。


モラレス大統領は焦点となっているパレスチナ問題について、「われわれは全面的にこれを支援する。ボリビアは国連におけるパレスチナ国家を承認するだけではない。われわれボリビアの立場は、国連におけるパレスチナ国家を歓迎するのだ」と、左手にパレスチナ国旗を掲げ演説した。


モラレスの演説の中心は、国連の民主的変革の必要性であった。国連は世界で最大の機構ではあるが、平等と平和をもとめる大多数の人民の利益に答えていない。「どうして北米の干渉のもとで持続する平和が可能であろうか。われわれは安保理に服従している。これらの国が侵略し殺戮しているときに何の役に立つだろうか。誰のための安保理か?それは資本家たちのためのものなのだ」。


モラレスはキューバ経済封鎖の問題を想い起こさせた。大多数の国が、キューバ封鎖の解除を決定した。しかしそれは実行されなかった。なぜなら米国とイスラエルがこれに反対したからである。安保理もこれを尊重した。大多数の国の意思が尊重されない機構とはなんであろうか。それは(国連が)尊重されないことになる。


米国のバラク・オバマ大統領がイラクが解放され、リビアの民主主義を歓迎する演説を行ったことを批判して、「リビアの石油は誰のものになったのであろうか。介入はカダフィや人民の罪でおこされたのではない。それはリビアの石油が原因であった。数年以内にリビアの石油が、いかなる国の手に渡ったかを、われわれは見ることができるであろう」と述べた。(N092)



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