本日は

「インベージョン」



という映画を通して

「想像力と自我の消失」

というテーマで考えてみたいと思います。






人間関係は
難しいですね。





「逆噴射家族」

主張のぶつかり合いでも、



「アメリカン・ビューティ」

関係の放棄でも、



「パレード」

表面上の空疎な関係でも




相手とトラブルは

生まれてきます!




どうして人は

ぶつかってしまうのでしょう?






それはもちろん

自我

があるから!






だったら自我なんて

必要ないんじゃないでしょうか?






一人ひとりの個性
なんて不要!






みんなが自我をなくし

同じ考え、行動、気持ちになれば、

争いも、憎しみも、差別も、格差も

なくなるかもしれません!






とっても素晴らしい世界ですね

\(^▽^)/






…けれど、

その代償として

自分としの意見や感情を失うことは

本当にアリなのでしょうか?






この問題を描いたのが

本日ご紹介する

「インベージョン」

です。






この映画の原作は

「盗まれた街」

という小説で、


自分の周囲の人が

知らないうちに宇宙人に乗っ取られ

自分とはちがう価値観を持つ

「何か」に変わっていく…


という恐怖を描いています。






これまで

二度ほど映画化されていますが、

今回のバージョンでは

宇宙人に

乗っ取られた人々が

争うことを
しなくなる

のです!






???






どういう事






宇宙人に乗っ取られた人々は

言い争ったり、ケンカしたりせず、

各国の首脳も戦争を放棄し、

独裁国家も圧政をしなるのです!






!!!





いいじゃん!
宇宙人!

      








思うでしょ?






でも、

この平和のためには、

二つの条件が

必要となるのです。





条件①

宇宙人と同化し、
感情を失う。



相互に争わないためには、

同じ考えになる

ことが必要!






だから、

怒りや憎しみなどの

個人的な感情は

捨ててもらう必要があります。


↑宇宙人に見つからないように
感情を隠して行動する。

これって本当の平和?






そんなもの

絶対平和のためには

必要ないということです…






条件②

拒否する者は
排除



世界中の人が同化すれば、

争いはなくなりますね!






けれど逆に言えば

同化を拒否する人間がいれば

平和は訪れないということ。






だとしたら、

同化を拒否する人間は、

強制的に連行し、

無理やり同化させるか、

さもなくば…

↑お前たちには
絶対同化しない!!!

この感情は悪?






はい (-_-;)






この映画は、

一見

宇宙人の侵略映画みたい

なのですが、

本当のテーマは、

自我を失って得る平和は、

本当に我々が望んでいたもの

なのか?


という、

かなりハードな哲学的問題を

観ている私たちに

投げかけてくるのです。


↑事件が起こる前に
主人公はロシアの大使から

「本当に争いをやめるなら
人間やめなくちゃね!」

と嫌味を言われるのですが…






この映画の主人公は

子供を持つシングルマザー。






子供を、そして自分を守るために

必死になって

乗っ取られた人間たちから

逃げ続けます。


↑自分の子供が
宇宙人に乗っ取られるのは、
絶対にイヤですよね…







彼女は自我を守り抜くために

平和を目指す自我のない集団に

参加することを拒否し続けるのです!






自我を持って、
トラブルを抱えながらも生きること。



自我を失い、
争うという感情をなくし生きること。




さて、

どちらが正しい解答なのでしょう?






そしてこの映画では

どんな結末が

用意されているのでしょう?






それは是非、皆さん自身で

ご覧になって頂ければと思います。






マンガの「NARUTO」における

無限月読

の概念も、

これと似たものですね。





さて正しいのは

果たしてどちなのでしょう?



人の悩みは尽きませんね…



ではまた(*^ー^)ノ

↑もう一枚のポスター。

「 眠るな!家に帰るな!
迎えにいくから!!

ママより 」


これは果たして
捨て去るべき感情でしょうか…



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