ガダルカナル戦書籍一覧


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丸山道をショートカットしてルンガ河をザブザブと渡り始めたところでありますが・・・

この時案内人たちは川に呑まれぬよう我々に気遣ってくれ、我々日本人は只管足許の玉石に滑り足をとられぬよう集中していたのであります。

丸山道御遺骨収集を企図し昭和五十年に勝股氏他二名がガ島丸山道偵察に向かわれた報告書「丸山道偵察之記」の冒頭部分を引用します。

送る者数十、送られる者三名、我等の身を案じ薬を下さる方も居られた。
前途丸山道はガ島戦後三十余年、日本人未踏の地、行手は雨か風か将又晴天か、我も知らず、誰人知らず、男が男の身を案ずる、語る言短く意萬量、いつしか時間経過し一六〇〇出発のゲートに立つ。
途端に戦友一同から万歳三唱さる。
瞬時去んぬる出征の光景を想起す。

即ち今次偵察行は今迄の収骨行とも異なり、ワニ毒蛇棲息の怖れ逆賭し難く未詳の懸河峻険に対し、装備に意を注ぎ乍らも遂に医療員の参加志望者を欠き通信亦不能、旧軍老兵戦闘員の空拳のみを以って敢えて挺身突入せんとするものであり、昔はいざ知らず今の世となっては暴虎馮河の譏りを免れ得ざるものありし為である。


各資料にも似たような話があり、丸山道へ入ろうと妄想を始めた頃より大分ビビッていた訳であります。
コングライ村からタボー、タンブハ、タンブレロと歩いて来たのですがワニ毒蛇はおろか、資料に特記のある刺されれば激痛をもたらす蠍も目にすることもなく・・・道中の敵は蚊の類だけでありました。

この時点で蚊類からの集中攻勢により首元・腕・手・顔は被弾多数。
虫除けスプレーは余るほど持っていったのですが被弾後の痒み止めを忘れ、それはそれは痒い思いをしながらの前進でした。
虫除けスプレー: 全く効果が無い訳ではないが汗ですぐ流れ落ちてしまうので虫刺されの薬のほうが重要
蚊類による被弾は、後にマラリアの心配だけすれば良いと開き直りマラリア発症の原因となるハマダラカなどに刺された後でも発症予防効果のある薬の存在を知っていたので、正直ワニ毒蛇の危機感が殆ど薄れておりました。


丸山道より文明圏に帰還した後日、大学の敷地内に儲けられたちょっとしたレリックが展示してあるベチカマ博物館に立ち寄った際に撮影した一枚。ガ島訪問三度目にして初めて目に致しました。

同行者トンガ・サンディ。

自分「おおワニ!!」
K隊員「マジかぁ~ 本当に居るんだ!!」

通訳担当K隊員に
「ワニの生息地帯はどの辺りなのだ」
と質問させると・・・

トンガ「OH!! ルンガリバー!」

自分 ( ̄□ ̄;)!!

K隊員 (  ゚ ▽ ゚ ;)

K隊員 何故ルンガ河を下る前に教えなかった(#`ε´#)


動揺の隠せない日本人二人を目の当たりにしトンガ少々うろたえて
「OH~ ワニは乾季にしか居ない」
もう一人のローカル、サンディ
「YES YES!! 乾季に稀に目にするだけだ。雨期には見たことが無い!!」
と動揺しながらのたまう。

いくら雨期には居ないとは言え事後に知るのと事前に知るのでは大きな違いがある。
知っていれば足許の玉石以外にも注意を払ったものを!!

一瞬ではありましたが微妙な雰囲気となった場面でありました。

結局、今次丸山道探索御慰霊行では幸いにもワニ毒蛇に出会う事もなかったので、そのまま良好な雰囲気にすぐ戻ったのですが未だ忘れられぬルンガ河ワニ生息事後認識の恐怖であります。

乾季にルンガ河に近づかれる予定のある方はくれぐれもご注意ください。




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